●【記者手帳】東京で耳にした「韓半島をめぐる怪談」 鮮于鉦(ソンウ・ジョン)=東京特派員 朝鮮日報
14日夜、日本の朝日テレビに中国の唐家セン国務委員の流ちょうな日本語が流れた。「(中日首脳の相互訪問のために)日本の指導者が賢明な政治決断を下し、政治的障害(靖国神社参拝問題)を取り除くことを希望する」という内容だった。また13日付の読売新聞には、中国政府がアジア欧州会合(ASEM) で両国首相が握手する写真をASEMホームページに提供し、掲載を要請したという内容の記事が載せられた。
最近、こうした中国からの「ラブコール」を示す報道が、日本のメディアに頻繁に登場している。 日本のメディアは経済への影響をその理由に挙げているが、実際は中国との関係悪化をもっとも懸念していたのは中国市場に依存する日本の財界人だった。経済団体である経済同友会が日本の代表的な「反靖国勢力」であることからも、日本の状況がよくわかる。 そのため、日本の政界では中国の「大げさな態度に隠された本心」が大きな話題となっている。政治家を中心に頻繁に行われている研究会でも、中国の動向に関する議論が多くを占める。そこで毎回提起されるものの一つに、最近の中国の動きは「金正日(キム・ジョンイル)以後の韓半島(朝鮮半島)情勢をにらんだもの」という説がある。
よく知られていることだが、韓半島情勢の将来像について日本は、「現状維持」がもっとも望ましいと考えており、次いで「韓国による統一」、「中国の衛星国化」、「北朝鮮による統一」という順になっている。「北朝鮮による統一」に現実性がないとすれば、日本にとって最悪のシナリオは「中国の衛星国化」ということになる。そして中国が今、このシナリオが「最悪」ではないということを日本に納得させ、理解を求めるべき、何か差し迫った理由でもできたのではないかというのが、先の説だ。
これはもちろん推論の域を出ない。しかし韓半島の運命をめぐる「怪談」が、日本の政界周辺で取りざたされていること自体が、実に不吉で気味の悪いことには違いない。 かつて大韓帝国期に韓国の運命を決めた米日間の桂-タフト協定の存在が知られるようになったのも、秘密裏に協定が結ばれてから19年が過ぎた1924年のことだった。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/16/20060916000032.html
●【東北工程】「高句麗史は中国の団結にとって重大な問題」 朝鮮日報 2006/09/17 16:59
扶余、高句麗、渤海史など、韓民族の古代史を自国の歴史に編入しようとする中国の東北工程は、「歴史工程」ではなく、政治的な意図が込められた「政治工程」であることを示す証拠が発見された。これは今月10日から11日にかけて、東北工程の核心人物23人が出席し、中国吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉市で開かれた「2006高句麗問題学術討論会」の資料集と出席者らの発言から確認されたもの。
中国社会科学院が主催したこの討論会で、中国・延辺大の朴燦奎(パク・チャンギュ)教授(朝鮮族)は「高句麗史をどのように扱うかは、多民族国家である中国の団結や国家の統一性の維持に直結する責任重大な問題だ」と主張した。また、朴教授は「辺境地域の平穏を維持できるかどうかで、中国の生死存亡は左右されてきた。高句麗史は他の少数民族の歴史をどのように処理するかという問題とも密接に関わっている」と述べた。
中国はこれまで韓半島(朝鮮半島)統一後の朝鮮族の処遇や東北地域の領土紛争防止など、東北工程の政治的背景をめぐる各種の疑問に対し、「あくまでも歴史研究の次元から進めているもの」という立場を堅持してきた。しかし、中国政府が膨大な予算を投入して進めている東北工程の核心研究者の口から、高句麗史歪曲(わいきょく)は56の民族で構成される多民族国家の安定性確保という政治的必要によって進められているものだという真実の告白が飛び出したのだ。なお、中国は既に1980年代から歴史研究に名を借りて、チベット、新疆ウイグルなど、少数民族問題の解決を試みてきている。
討論会は韓国側の反発に対する批判とともに、対応策について話し合う対策会議のような雰囲気で進められた。延辺大の李宗勲(イ・ジョンフン)教授(朝鮮族)は「韓国の東北アジア歴史財団について」という題名の発表文で、「財団は韓国民族主義の産物だが、恐れる必要はない。財団の理事長が日本史専門家である点から推して、主要目標は日本だ」との見方を示した。李教授はこの発表文に東北アジア歴史財団の組織図まで挿入し、「韓国は市民団体と各種メディアらの影響力が大きく、政府の政策が制約を受けやすい」という情勢分析まで添えた。また、延辺大の劉子敏教授は「国際関係が複雑である以上、学者らも政治的感覚を備えることが必要だ」と述べ、瀋陽東亜研究所の孫進己研究員は「(党)中央が高句麗問題の学術的解決を決定したのは実に正しい判断だった」と語った。
一方、この討論会では、高句麗史に対するでたらめな主張も相変わらず提起された。瀋陽東亜研究所の孫泓研究員などは「これまでの研究の結論」として、「扶余、渤海などと異なり、高句麗は後期に韓半島に遷都したため、遷都以前は中国史であり、遷都以後は韓国史だ」と主張した。この主張は「歴史の帰属は現在の領土と政治的支配力によって決まる」という中国側のでたらめな論理と軌を一にするものだ。この論理は「高句麗史は韓中両国で共有することができる」といういわゆる「一史両用論」であり、「高句麗は中国東北地域の少数民族政権」という中国側の主張に対する韓国側の強い反発を受け、一部で妥協策として出された理論と見ることができる。
朝貢を君臣関係の証拠と見る誤った認識も相変わらずだった。東北師範大の李徳山教授は「栄留王(在位618~642年)のころ、高句麗は唐に多いときには1年に2回ずつ朝貢使節を派遣するなど、完全な君臣関係が確立していた」と語った。しかし、「高句麗は中原王朝の属国」という主張に対し、「それでは高句麗が中原の隋、唐王朝と頻繁に戦争を繰り広げたという事実をきちんと説明することができない」という反論も出された。また、長春師範大大学院の姜維公教授は「中国の領土で誕生した卒本扶余が高句麗と百済のルーツだ。外国の一部の学者らは韓国史だと主張しているが、それは政治的な意図によるもので、事実に立脚した研究ではない」と主張した。
■中国学者らの「高句麗討論会主要発言」
「高句麗史をどのように扱うかは、多民族国家である中国の団結や国家の統一性の維持に直結する責任重大な問題」
「韓国の東北アジア歴史財団は韓国民族主義の産物ではあるが、われわれが恐れるべきものではない」
「扶余、渤海などと異なり、高句麗は後期に韓半島に遷都したため、遷都以前は中国史、遷都以後は韓国史」
「韓国が抗議し、内政干渉をしてきたとしても、中国政府は大局的な観点から平常心を維持し、“低姿勢”で対応しなければならない」
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/17/20060917000017.html
●中国と北朝鮮の国境都市を歩く【後編】 (世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラレポート」):NBonline(日経ビジネス オンライン)
◆難民流出を防ぐための経済支援と経済支配
とにかく、中国は北朝鮮の崩壊による難民の流入を防ぐべく、北朝鮮への経済支援を展開しつつ、資源の輸入、物資の輸出による経済支配を着実に進めているのが実態であろう。北朝鮮の現体制の存続は難民の流入を防ぐには絶対不可欠であり、東北三省だけで約190万人いる朝鮮族に北朝鮮との格差を認識させ、中国人としての意識を高めることで、北朝鮮に対するある意味での防波堤としての役割を期待しているのではなかろうか。
北朝鮮の現政権を擁護することが自国の利益につながる以上、北朝鮮がミサイル発射実験を行ったところで、中国はおいそれと北朝鮮制裁決議に賛成することはあるまいし、北朝鮮も中国のそうした目論見を見抜いて、強硬路線を推し進めているものと思われる。
(北村 豊=住友商事総合研究所 中国専任シニアアナリスト)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060721/106637/?P=2&ST=manage
●【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 好ましい韓中歴史紛争-世界からニュース:イザ!
韓国と中国の“歴史紛争”が再燃の兆しを見せている。中国の古代史研究が朝鮮半島から中国東北(旧満州)地域における韓民族の独自の歴史を認めず、この地域の古代史をすべて“中国史”として取り込もうとしていることが新たに明らかになり、韓国が猛反発しているからだ。
2004年の“高句麗史論争”に続く第2幕という感じだが、こうした中国の“歴史覇権主義”について韓国では「中朝国境地帯での将来の領土紛争を封じ込めるための布石だ」「国内の少数民族の分離独立を抑えるための歴史囲い込みだ」「経済発展を背景にした大国主義、膨張主義の表れ」と政治・外交的な狙いに注目している。
これらは北方の陸の話だが、南方の東シナ海でも最近、韓国政府がEEZ(排他的経済水域)内の暗礁に設けている“海洋科学基地”に対し、中国政府が「中国のEEZと重なる所での一方的な活動は遺憾」と問題提起している。韓国では中国が海でも韓国の立場を脅かそうとしていると受け止めている。韓国としては反日、反米に加え中国とも“摩擦”を抱える事態になっているのだ。
<中略>
ここで面白いことは、北朝鮮が白頭山問題や歴史問題で中国に何も言っていない(ように見える)ことだ。中国側に有利になっているといわれる白頭山の国境線も、金日成時代に北朝鮮が譲ったとの説が有力だ。先ごろ平壌を訪問してきた韓国の歴史学者によると、北朝鮮の学者に「われわれは歴史問題で中国批判は難しいので韓国にがんばってほしい」と言われたという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/worldnews/19412/
●東シナ海の離於島(韓国名)=蘇岩礁(中国名)が引き起こす中韓の対立
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/10258bf3b5a4a2922d6131994142538a
●近い将来に朝鮮半島は赤化統一され、韓国政府は済州島に落ち延びて台湾的存在になる?http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/0e0744328ea7c510ca3863799a736b02
【私のコメント】
朝鮮日報の記事『東京で耳にした「韓半島をめぐる怪談」』の『よく知られていることだが、韓半島情勢の将来像について日本は、「現状維持」がもっとも望ましいと考えており、次いで「韓国による統一」、「中国の衛星国化」、「北朝鮮による統一」という順になっている。』という部分が非常に注目される。日本人は過去の東アジアの歴史地図を見て、朝鮮半島が南北に分断された状態が存在したのは戦争中の一時期だけであったこと、現状は非常に不安定な状態であることをよく理解している。それ故、南北が統一されて安定した国家が成立し、更にそれが日本の脅威にならないことが最も有益であると考えている。つまり、朝鮮日報の記事は明らかな嘘である。では、なぜ彼らはこのような嘘をつくのだろう?
一般大衆というのは非常に愚かなものである。マスコミの記事の裏を見抜く力のある者は少数に過ぎない。私も含め、多くの人々はどこかで聞いた話、見た話をあたかも自分の意見であるかの様に錯覚しているだけなのである。マスコミの世論を作りだし動かす力はそれほどまでに大きいと言える。韓国の大手マスコミがこぞって日本語版をウェブ上に設置して日本語版の記事を多数流しているのも、韓国の国益に合致する方向に日本の世論を動かすことが目的であると考えられる。そのような考えに基づけば、「朝鮮半島の現状維持を日本が最も望ましいと考えている」と主張する朝鮮日報の記事は、韓国の国益を日本に実現させるための悪意を持った捏造記事であり、朝鮮半島の現状維持を最も望ましいと考えているのは韓国であると思われる。
彼らが求める現状維持とは、日本が米軍撤退後の韓国の安全を保障し、従来通り韓国に莫大な技術や資金を援助して繁栄させ、韓国の歴史問題での批判に謝罪し続け、韓国人の日本に対する優越感を満足させ続けるというものであろう。しかし、日本はこれまでの韓国への援助の負担の大きさに苦しんでいるし、恩を徒で返す韓国の歴史問題での対日批判に怒り心頭である。そもそも海洋国である日本が大陸である朝鮮半島の安全保障に関与するのは余りに軍事的負担が大きすぎることは、第二次大戦前の日本の歴史が証明している。日本が朝鮮半島の現状維持を今後も支持するということはあり得ないのだが、それを何とかして実現したいというのが韓国の希望なのだろう。
また、朝鮮日報の記事では「韓国による統一」について突っ込んだ分析を行っていないが、これは中国が絶対に容認しないことを彼らが理解していること、そしてその事実が広く知られることを恐れていることを示しているように思われる。欧州半島の付け根に位置する東欧が地政学的に非常に重要とされるのと同様に、韓国が中国に対抗できる一国家として生き延びるには朝鮮半島の付け根に位置する満州を影響下に置くことが必要不可欠である。韓国は中国の混乱に乗じて満州を支配することを狙っているだろうし、韓国のような未成熟な国のナショナリズムは非常に危険である。中国はそれを理解しているが故に恐れている。
朝鮮半島の将来について、各国がホンネで考える望ましい未来像を私の独断と偏見で予想すると、以下のような順序になるだろう。
韓国:
1.現状維持or日本による統一
2.韓国による統一
3.中国の衛星国化
4.北朝鮮による統一
5.中国による統一
日本:
1.金正日追放後の北朝鮮による統一
2.韓国による統一
3.現状の北朝鮮による統一
4.中国による統一or中国の衛星国化
5.現状維持
6.日本による統一
中国:
1.北朝鮮による統一
2.中国の衛星国化
3.中国による統一
4.現状維持
5.日本による統一
6.韓国による統一
北朝鮮:
1.北朝鮮による統一or日本による統一
2.中国の衛星国化or中国による統一
3.韓国による統一
4.現状維持
ロシア:
1.北朝鮮による統一
2.韓国による統一
3.現状維持
4.日本による統一
5.中国の衛星国化
6.中国による統一
これらの選択枝から、日本・中国・ロシアが同意できるものを探すと、北朝鮮による統一と緩衝国化という答えが出て来るであろう。緩衝国は周辺の大国より低い地位にあることを自覚し常にへりくだるものでなくてはならない。特に中国にとっては、中国より貧しく、中国より弱体な朝鮮半島国家が中国に対して敬意を示すことで中国という国家の権威が保たれることは新羅の半島統一以後日清戦争まで一貫した原則である。中国や日本に対する優越を追求する韓国がそれに相応しくないことは自明であり、中国に対してへりくだる姿勢を続けてきた貧しい北朝鮮こそ適任者なのである。北朝鮮は半島統一後、日本・中国・ロシアの三大国にへりくだるという、緩衝国に相応しい態度をとることが期待される。
更に、緩衝国は周辺大国にとって死活的な場所を握って脅迫する様な事があってはならない。その点から考えると、統一朝鮮が済州島や対馬海峡といった、中国の対外貿易にとって重要な場所を握っていることは危険という見方もできる。中国と北米を結ぶ船舶は、済州島近海から朝鮮海峡・津軽海峡を経て太平洋に向かう最短航路を利用するものが多いからである。統一朝鮮と中国が満州を巡って戦争になると、中国は対馬海峡を経由した貿易が安全でなくなってしまうのだ。中国と陸上国境紛争を持たない海洋国である日本がそれらの地域を影響下に置く方が彼らにとってはまだ安心だろう。そして、北朝鮮に吸収合併されて飢餓に苦しむことになることを恐れる韓国人支配階層にとっても、済州島という逃げ場があることが望ましいと言える。私は、韓国が半島の領土を失って済州島・鬱陵島と対馬海峡北岸の一部島嶼のみを領土とする矮小国家となり日本の影響下に置かれ、38度線が朝鮮半島南岸に移動するという未来図を予想する。日本としても、日本近海を合法的に影響下に置くことができるし、朝鮮半島国家からの難民の流入を防ぐためにも、済州島国家の国民に朝鮮半島国家との格差を認識させ、日本の衛星国としての意識を高めることで、朝鮮半島国家に対するある意味での防波堤としての役割を期待することができる。中国の延辺朝鮮族自治区の役割を済州島国家に担わせる、と言い換えても良いだろう。
結局、中国が「繁栄する統一朝鮮半島国家の存在」を絶対に容認できないこと、「不安定で戦争の引き金になる分断状態の現状維持」を日中両国が好まないことがこのような朝鮮半島の未来像をもたらす最大の原因である。韓国の一般国民だけが我慢してくれれば、全てが丸く収まるのである。そして、今や韓国政府もその陰謀に参加して、一般国民を生贄として見捨て、自分達だけが済州島に脱出して助かることを狙っている様に思われる。
ところで、現在の中国は国内のバブル崩壊、大卒者の就職難、腐敗役人に対する農村住民の不満爆発、来るべき米国のバブル崩壊で対米輸出激減という非常な困難に直面しており、近い将来内乱状態になる危険がある。その際にチベットやウイグルの分離独立は避けられないが、満州が韓国に侵略される事態だけは回避したいと彼らは考えていることだろう。そのような観点から見ると、中国は自国が内乱化して朝鮮半島に関与できなくなる前に韓国を滅亡させて懸念を解消することを目論んでいる可能性もある。もしそうだとすれば、朝鮮半島を巡る動乱は差し迫っていることになる。
14日夜、日本の朝日テレビに中国の唐家セン国務委員の流ちょうな日本語が流れた。「(中日首脳の相互訪問のために)日本の指導者が賢明な政治決断を下し、政治的障害(靖国神社参拝問題)を取り除くことを希望する」という内容だった。また13日付の読売新聞には、中国政府がアジア欧州会合(ASEM) で両国首相が握手する写真をASEMホームページに提供し、掲載を要請したという内容の記事が載せられた。
最近、こうした中国からの「ラブコール」を示す報道が、日本のメディアに頻繁に登場している。 日本のメディアは経済への影響をその理由に挙げているが、実際は中国との関係悪化をもっとも懸念していたのは中国市場に依存する日本の財界人だった。経済団体である経済同友会が日本の代表的な「反靖国勢力」であることからも、日本の状況がよくわかる。 そのため、日本の政界では中国の「大げさな態度に隠された本心」が大きな話題となっている。政治家を中心に頻繁に行われている研究会でも、中国の動向に関する議論が多くを占める。そこで毎回提起されるものの一つに、最近の中国の動きは「金正日(キム・ジョンイル)以後の韓半島(朝鮮半島)情勢をにらんだもの」という説がある。
よく知られていることだが、韓半島情勢の将来像について日本は、「現状維持」がもっとも望ましいと考えており、次いで「韓国による統一」、「中国の衛星国化」、「北朝鮮による統一」という順になっている。「北朝鮮による統一」に現実性がないとすれば、日本にとって最悪のシナリオは「中国の衛星国化」ということになる。そして中国が今、このシナリオが「最悪」ではないということを日本に納得させ、理解を求めるべき、何か差し迫った理由でもできたのではないかというのが、先の説だ。
これはもちろん推論の域を出ない。しかし韓半島の運命をめぐる「怪談」が、日本の政界周辺で取りざたされていること自体が、実に不吉で気味の悪いことには違いない。 かつて大韓帝国期に韓国の運命を決めた米日間の桂-タフト協定の存在が知られるようになったのも、秘密裏に協定が結ばれてから19年が過ぎた1924年のことだった。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/16/20060916000032.html
●【東北工程】「高句麗史は中国の団結にとって重大な問題」 朝鮮日報 2006/09/17 16:59
扶余、高句麗、渤海史など、韓民族の古代史を自国の歴史に編入しようとする中国の東北工程は、「歴史工程」ではなく、政治的な意図が込められた「政治工程」であることを示す証拠が発見された。これは今月10日から11日にかけて、東北工程の核心人物23人が出席し、中国吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉市で開かれた「2006高句麗問題学術討論会」の資料集と出席者らの発言から確認されたもの。
中国社会科学院が主催したこの討論会で、中国・延辺大の朴燦奎(パク・チャンギュ)教授(朝鮮族)は「高句麗史をどのように扱うかは、多民族国家である中国の団結や国家の統一性の維持に直結する責任重大な問題だ」と主張した。また、朴教授は「辺境地域の平穏を維持できるかどうかで、中国の生死存亡は左右されてきた。高句麗史は他の少数民族の歴史をどのように処理するかという問題とも密接に関わっている」と述べた。
中国はこれまで韓半島(朝鮮半島)統一後の朝鮮族の処遇や東北地域の領土紛争防止など、東北工程の政治的背景をめぐる各種の疑問に対し、「あくまでも歴史研究の次元から進めているもの」という立場を堅持してきた。しかし、中国政府が膨大な予算を投入して進めている東北工程の核心研究者の口から、高句麗史歪曲(わいきょく)は56の民族で構成される多民族国家の安定性確保という政治的必要によって進められているものだという真実の告白が飛び出したのだ。なお、中国は既に1980年代から歴史研究に名を借りて、チベット、新疆ウイグルなど、少数民族問題の解決を試みてきている。
討論会は韓国側の反発に対する批判とともに、対応策について話し合う対策会議のような雰囲気で進められた。延辺大の李宗勲(イ・ジョンフン)教授(朝鮮族)は「韓国の東北アジア歴史財団について」という題名の発表文で、「財団は韓国民族主義の産物だが、恐れる必要はない。財団の理事長が日本史専門家である点から推して、主要目標は日本だ」との見方を示した。李教授はこの発表文に東北アジア歴史財団の組織図まで挿入し、「韓国は市民団体と各種メディアらの影響力が大きく、政府の政策が制約を受けやすい」という情勢分析まで添えた。また、延辺大の劉子敏教授は「国際関係が複雑である以上、学者らも政治的感覚を備えることが必要だ」と述べ、瀋陽東亜研究所の孫進己研究員は「(党)中央が高句麗問題の学術的解決を決定したのは実に正しい判断だった」と語った。
一方、この討論会では、高句麗史に対するでたらめな主張も相変わらず提起された。瀋陽東亜研究所の孫泓研究員などは「これまでの研究の結論」として、「扶余、渤海などと異なり、高句麗は後期に韓半島に遷都したため、遷都以前は中国史であり、遷都以後は韓国史だ」と主張した。この主張は「歴史の帰属は現在の領土と政治的支配力によって決まる」という中国側のでたらめな論理と軌を一にするものだ。この論理は「高句麗史は韓中両国で共有することができる」といういわゆる「一史両用論」であり、「高句麗は中国東北地域の少数民族政権」という中国側の主張に対する韓国側の強い反発を受け、一部で妥協策として出された理論と見ることができる。
朝貢を君臣関係の証拠と見る誤った認識も相変わらずだった。東北師範大の李徳山教授は「栄留王(在位618~642年)のころ、高句麗は唐に多いときには1年に2回ずつ朝貢使節を派遣するなど、完全な君臣関係が確立していた」と語った。しかし、「高句麗は中原王朝の属国」という主張に対し、「それでは高句麗が中原の隋、唐王朝と頻繁に戦争を繰り広げたという事実をきちんと説明することができない」という反論も出された。また、長春師範大大学院の姜維公教授は「中国の領土で誕生した卒本扶余が高句麗と百済のルーツだ。外国の一部の学者らは韓国史だと主張しているが、それは政治的な意図によるもので、事実に立脚した研究ではない」と主張した。
■中国学者らの「高句麗討論会主要発言」
「高句麗史をどのように扱うかは、多民族国家である中国の団結や国家の統一性の維持に直結する責任重大な問題」
「韓国の東北アジア歴史財団は韓国民族主義の産物ではあるが、われわれが恐れるべきものではない」
「扶余、渤海などと異なり、高句麗は後期に韓半島に遷都したため、遷都以前は中国史、遷都以後は韓国史」
「韓国が抗議し、内政干渉をしてきたとしても、中国政府は大局的な観点から平常心を維持し、“低姿勢”で対応しなければならない」
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/17/20060917000017.html
●中国と北朝鮮の国境都市を歩く【後編】 (世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラレポート」):NBonline(日経ビジネス オンライン)
◆難民流出を防ぐための経済支援と経済支配
とにかく、中国は北朝鮮の崩壊による難民の流入を防ぐべく、北朝鮮への経済支援を展開しつつ、資源の輸入、物資の輸出による経済支配を着実に進めているのが実態であろう。北朝鮮の現体制の存続は難民の流入を防ぐには絶対不可欠であり、東北三省だけで約190万人いる朝鮮族に北朝鮮との格差を認識させ、中国人としての意識を高めることで、北朝鮮に対するある意味での防波堤としての役割を期待しているのではなかろうか。
北朝鮮の現政権を擁護することが自国の利益につながる以上、北朝鮮がミサイル発射実験を行ったところで、中国はおいそれと北朝鮮制裁決議に賛成することはあるまいし、北朝鮮も中国のそうした目論見を見抜いて、強硬路線を推し進めているものと思われる。
(北村 豊=住友商事総合研究所 中国専任シニアアナリスト)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060721/106637/?P=2&ST=manage
●【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 好ましい韓中歴史紛争-世界からニュース:イザ!
韓国と中国の“歴史紛争”が再燃の兆しを見せている。中国の古代史研究が朝鮮半島から中国東北(旧満州)地域における韓民族の独自の歴史を認めず、この地域の古代史をすべて“中国史”として取り込もうとしていることが新たに明らかになり、韓国が猛反発しているからだ。
2004年の“高句麗史論争”に続く第2幕という感じだが、こうした中国の“歴史覇権主義”について韓国では「中朝国境地帯での将来の領土紛争を封じ込めるための布石だ」「国内の少数民族の分離独立を抑えるための歴史囲い込みだ」「経済発展を背景にした大国主義、膨張主義の表れ」と政治・外交的な狙いに注目している。
これらは北方の陸の話だが、南方の東シナ海でも最近、韓国政府がEEZ(排他的経済水域)内の暗礁に設けている“海洋科学基地”に対し、中国政府が「中国のEEZと重なる所での一方的な活動は遺憾」と問題提起している。韓国では中国が海でも韓国の立場を脅かそうとしていると受け止めている。韓国としては反日、反米に加え中国とも“摩擦”を抱える事態になっているのだ。
<中略>
ここで面白いことは、北朝鮮が白頭山問題や歴史問題で中国に何も言っていない(ように見える)ことだ。中国側に有利になっているといわれる白頭山の国境線も、金日成時代に北朝鮮が譲ったとの説が有力だ。先ごろ平壌を訪問してきた韓国の歴史学者によると、北朝鮮の学者に「われわれは歴史問題で中国批判は難しいので韓国にがんばってほしい」と言われたという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/worldnews/19412/
●東シナ海の離於島(韓国名)=蘇岩礁(中国名)が引き起こす中韓の対立
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/10258bf3b5a4a2922d6131994142538a
●近い将来に朝鮮半島は赤化統一され、韓国政府は済州島に落ち延びて台湾的存在になる?http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/0e0744328ea7c510ca3863799a736b02
【私のコメント】
朝鮮日報の記事『東京で耳にした「韓半島をめぐる怪談」』の『よく知られていることだが、韓半島情勢の将来像について日本は、「現状維持」がもっとも望ましいと考えており、次いで「韓国による統一」、「中国の衛星国化」、「北朝鮮による統一」という順になっている。』という部分が非常に注目される。日本人は過去の東アジアの歴史地図を見て、朝鮮半島が南北に分断された状態が存在したのは戦争中の一時期だけであったこと、現状は非常に不安定な状態であることをよく理解している。それ故、南北が統一されて安定した国家が成立し、更にそれが日本の脅威にならないことが最も有益であると考えている。つまり、朝鮮日報の記事は明らかな嘘である。では、なぜ彼らはこのような嘘をつくのだろう?
一般大衆というのは非常に愚かなものである。マスコミの記事の裏を見抜く力のある者は少数に過ぎない。私も含め、多くの人々はどこかで聞いた話、見た話をあたかも自分の意見であるかの様に錯覚しているだけなのである。マスコミの世論を作りだし動かす力はそれほどまでに大きいと言える。韓国の大手マスコミがこぞって日本語版をウェブ上に設置して日本語版の記事を多数流しているのも、韓国の国益に合致する方向に日本の世論を動かすことが目的であると考えられる。そのような考えに基づけば、「朝鮮半島の現状維持を日本が最も望ましいと考えている」と主張する朝鮮日報の記事は、韓国の国益を日本に実現させるための悪意を持った捏造記事であり、朝鮮半島の現状維持を最も望ましいと考えているのは韓国であると思われる。
彼らが求める現状維持とは、日本が米軍撤退後の韓国の安全を保障し、従来通り韓国に莫大な技術や資金を援助して繁栄させ、韓国の歴史問題での批判に謝罪し続け、韓国人の日本に対する優越感を満足させ続けるというものであろう。しかし、日本はこれまでの韓国への援助の負担の大きさに苦しんでいるし、恩を徒で返す韓国の歴史問題での対日批判に怒り心頭である。そもそも海洋国である日本が大陸である朝鮮半島の安全保障に関与するのは余りに軍事的負担が大きすぎることは、第二次大戦前の日本の歴史が証明している。日本が朝鮮半島の現状維持を今後も支持するということはあり得ないのだが、それを何とかして実現したいというのが韓国の希望なのだろう。
また、朝鮮日報の記事では「韓国による統一」について突っ込んだ分析を行っていないが、これは中国が絶対に容認しないことを彼らが理解していること、そしてその事実が広く知られることを恐れていることを示しているように思われる。欧州半島の付け根に位置する東欧が地政学的に非常に重要とされるのと同様に、韓国が中国に対抗できる一国家として生き延びるには朝鮮半島の付け根に位置する満州を影響下に置くことが必要不可欠である。韓国は中国の混乱に乗じて満州を支配することを狙っているだろうし、韓国のような未成熟な国のナショナリズムは非常に危険である。中国はそれを理解しているが故に恐れている。
朝鮮半島の将来について、各国がホンネで考える望ましい未来像を私の独断と偏見で予想すると、以下のような順序になるだろう。
韓国:
1.現状維持or日本による統一
2.韓国による統一
3.中国の衛星国化
4.北朝鮮による統一
5.中国による統一
日本:
1.金正日追放後の北朝鮮による統一
2.韓国による統一
3.現状の北朝鮮による統一
4.中国による統一or中国の衛星国化
5.現状維持
6.日本による統一
中国:
1.北朝鮮による統一
2.中国の衛星国化
3.中国による統一
4.現状維持
5.日本による統一
6.韓国による統一
北朝鮮:
1.北朝鮮による統一or日本による統一
2.中国の衛星国化or中国による統一
3.韓国による統一
4.現状維持
ロシア:
1.北朝鮮による統一
2.韓国による統一
3.現状維持
4.日本による統一
5.中国の衛星国化
6.中国による統一
これらの選択枝から、日本・中国・ロシアが同意できるものを探すと、北朝鮮による統一と緩衝国化という答えが出て来るであろう。緩衝国は周辺の大国より低い地位にあることを自覚し常にへりくだるものでなくてはならない。特に中国にとっては、中国より貧しく、中国より弱体な朝鮮半島国家が中国に対して敬意を示すことで中国という国家の権威が保たれることは新羅の半島統一以後日清戦争まで一貫した原則である。中国や日本に対する優越を追求する韓国がそれに相応しくないことは自明であり、中国に対してへりくだる姿勢を続けてきた貧しい北朝鮮こそ適任者なのである。北朝鮮は半島統一後、日本・中国・ロシアの三大国にへりくだるという、緩衝国に相応しい態度をとることが期待される。
更に、緩衝国は周辺大国にとって死活的な場所を握って脅迫する様な事があってはならない。その点から考えると、統一朝鮮が済州島や対馬海峡といった、中国の対外貿易にとって重要な場所を握っていることは危険という見方もできる。中国と北米を結ぶ船舶は、済州島近海から朝鮮海峡・津軽海峡を経て太平洋に向かう最短航路を利用するものが多いからである。統一朝鮮と中国が満州を巡って戦争になると、中国は対馬海峡を経由した貿易が安全でなくなってしまうのだ。中国と陸上国境紛争を持たない海洋国である日本がそれらの地域を影響下に置く方が彼らにとってはまだ安心だろう。そして、北朝鮮に吸収合併されて飢餓に苦しむことになることを恐れる韓国人支配階層にとっても、済州島という逃げ場があることが望ましいと言える。私は、韓国が半島の領土を失って済州島・鬱陵島と対馬海峡北岸の一部島嶼のみを領土とする矮小国家となり日本の影響下に置かれ、38度線が朝鮮半島南岸に移動するという未来図を予想する。日本としても、日本近海を合法的に影響下に置くことができるし、朝鮮半島国家からの難民の流入を防ぐためにも、済州島国家の国民に朝鮮半島国家との格差を認識させ、日本の衛星国としての意識を高めることで、朝鮮半島国家に対するある意味での防波堤としての役割を期待することができる。中国の延辺朝鮮族自治区の役割を済州島国家に担わせる、と言い換えても良いだろう。
結局、中国が「繁栄する統一朝鮮半島国家の存在」を絶対に容認できないこと、「不安定で戦争の引き金になる分断状態の現状維持」を日中両国が好まないことがこのような朝鮮半島の未来像をもたらす最大の原因である。韓国の一般国民だけが我慢してくれれば、全てが丸く収まるのである。そして、今や韓国政府もその陰謀に参加して、一般国民を生贄として見捨て、自分達だけが済州島に脱出して助かることを狙っている様に思われる。
ところで、現在の中国は国内のバブル崩壊、大卒者の就職難、腐敗役人に対する農村住民の不満爆発、来るべき米国のバブル崩壊で対米輸出激減という非常な困難に直面しており、近い将来内乱状態になる危険がある。その際にチベットやウイグルの分離独立は避けられないが、満州が韓国に侵略される事態だけは回避したいと彼らは考えていることだろう。そのような観点から見ると、中国は自国が内乱化して朝鮮半島に関与できなくなる前に韓国を滅亡させて懸念を解消することを目論んでいる可能性もある。もしそうだとすれば、朝鮮半島を巡る動乱は差し迫っていることになる。
>日本にとって最悪のシナリオは
>「中国の衛星国化」ということになる。
>そして中国が今、このシナリオが
>「最悪」ではないということを
>日本に納得させ、理解を求めるべき、
>何か差し迫った理由でもできたのでは
>ないかというのが、先の説だ。
>かつて大韓帝国期に韓国の運命を
>決めた米日間の桂-タフト協定の
>存在が知られるようになったのも、
>秘密裏に協定が結ばれてから19年が
>過ぎた1924年のことだった。
この2箇所から分かるのは、韓国にとって悪夢なのは、日本と中国が友好を結び、日本が「中国が半島を傘下に収める」のを認める行動に出ることだと思う。
だからこそ、朝鮮日報は、桂ータフト会談を引き合いにだした。日中の秘密会談(中国による半島併合を認める極秘会談)が、桂ータフト会談の再現になるかもしれないからだ。
韓国人というのは、自分たちの願望を、自分がそう思っているのではなく、他者(日本など)がそういう願望を持っているのだというふうに逃げる。
そういうふうに考えたとき、朝鮮日報がもっとも望んでいるのは「現状維持」であり、もっとも恐れているのは、中国による半島併合だろう。
日本にとって望ましいのは、北朝鮮だけでも中国に完全吸収させ、朝鮮民族国家は半島南部の韓国だけにすることだと思う。
現状維持「南北分裂のまま」は、韓国という味方のふりをした敵を日米陣営に置いておく羽目になり、日本にとっては全く好ましくない。
韓国による統一は、朝鮮半島に人口7千万人の未成熟な民族主義を誕生させ、逆に北東アジアが不安定化する。よって、日本にとっては望ましくない。
北朝鮮による統一は、独裁政権だから半島の民衆を極貧のまま縛ってくれて好都合だが、とはいっても、厄介な独裁政権が日本の近海にできるわけだから、やはり、日本にとっては心配。
韓国は日本の味方の振りをした敵ですから、滅亡してもらうのが日本の国益にとって一番有益です。日本の技術を盗んで自国内で特許として登録している韓国のような国、日本と競合する工業製品を大量生産・輸出して日本企業に被害を与える韓国の様な国は日本にとって百害あって一利なしです。
韓国の滅亡は日本にとっても中国にとっても非常に有益なのであり、その後に日中両国にとって有益でコストが小さくて戦争のリスクが少ない処理方法は、北朝鮮あるいはその継承国家による統一しかあり得ません。
あなたは韓国人であることを隠した上で、現在の領土を有する韓国の存続を日本人に支持させようと必死のようですが、北朝鮮だけを中国が吸収するという韓国にだけ都合が良いが現実にあり得ないことを想定している点で、日本人ではない、少なくとも日本の国益を追求していないことは明らかです。
中国は自国にとって北朝鮮よりも敵対的である韓国を叩き潰すことを狙っており、もし北朝鮮を併合するならば韓国も併合するでしょう。そして、もし仮に中国が釜山まで占領したとしても、それは中国の自由であり日本は関与すべきではありません。樺太や北方領土にソ連軍を控えた状態で戦後の日本が北海道を死守したことを考えれば、釜山に人民解放軍が駐留した状態で日本が自国の領土を守るのは安全保障上全く問題はないでしょう。
ただ、現時点でも北朝鮮を併合していない事から考えて、中国政府は北朝鮮及び韓国を併合して直接支配することは考えておらず、新羅から李氏朝鮮までの歴史的経緯と同様の間接支配の方が望ましいと考えているはずです。
日本にとっては、敵の振りをした味方である北朝鮮が消滅して、味方の振りをした敵である韓国だけが生き残るというのは最悪です。そして、中国にとっても韓国が脅威である以上、何らかの形での韓国の滅亡は避けられないと思います。
あの...私は韓国人ではないです...
私が韓国人なら、北朝鮮を中国に吸収させるなんて言わないと思いますが...
あなたの「済州島一国への封じ込め」ですが、あの島の人口は500万人程度であり、とてもじゃないけど、人口4800万人の韓国の後継国としては、人口収容規模に限界があるように思えるのですが...
では、いったい、どうするのか?
私はそうは思いません。
世界有数の先進国西ドイツが社会主義の優等生であった東ドイツを吸収するのに支払った巨大なコストを考えれば、韓国が北朝鮮を吸収して統一することは韓国に非常に大きな負担を与えると予測され、多くの韓国人はホンネでは統一コスト負担から生活水準の低下に繋がる統一を希望していません。かといって、北朝鮮をこのままの状態で放置することも困難です。更に、朝鮮戦争の経緯を見れば分かるとおり、北京に近い北朝鮮に韓国の勢力が伸びることを中国は容認できません。
韓国が現状の領土を維持した状態で、北朝鮮の処理コストを負担せずに生き残る方法として、北朝鮮を中国に吸収させるというのは韓国にとっては十分合理的な選択です。
ただ、中国にとってはそれは、貧しい北朝鮮を支援するコストを抱え込む事になり合理的選択ではありません。朝鮮民族が中国領と韓国領に二分されることは戦争の火種になりかねず、日本もそれを歓迎しません。
>あなたの「済州島一国への封じ込め」ですが、あの島の人口は500万人程度であり、とてもじゃないけど、人口4800万人の韓国の後継国としては、人口収容規模に限界があるように思えるのですが...
済州島に韓国人全員が脱出するのはどう考えても無理です。だから、もし私の「済州島国家説」が正しいならば、韓国政府関係者は一般の韓国人を騙して生贄にするつもりではないかと思います。
>また、princeofwales1941さんの言うとおり、中国は半島をそのまままるごと併合するのは、中国にとってもリスクが高すぎると思います。では、いったい、どうするのか?
リスクは高いとは思いません。新羅から李氏朝鮮までの朝鮮半島国家の歴史を見れば分かるとおり、中国が直接支配ではなく属国・保護国として間接支配したのは、その方が支配のコストが安く、更に属国を保有することで政権の権威を高めるという利益が得られるからです。中国より貧しく、中国に常に忠誠を誓う朝鮮半島国家は中国人に優越感を与える点で有益なのです。
日本としては、朝鮮半島が安定する統一が望ましいのであり、北朝鮮による統一・韓国による統一のいずれも許容範囲内です。しかし、中国は韓国による統一を絶対に許容できませんし、中国と統一朝鮮国家の間で対立が起きることを日本も望みません。韓国という国の存続の最大の障害は日本ではなく中国なのです。ですから、韓国人は日本を恨むのは止めて欲しいと思います。