国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

サハリン2計画と英自治領ジブラルタルを巡るユダヤ金融資本の退潮

2006年09月21日 | イスラエル・ユダヤ・国際金融資本
●「開発は絶対実施」と言明 サハリン2でロシア大使 (共同) (2006年09月20日 21時01分)
 ロシュコフ駐日ロシア大使は20日、東京都内で記者会見し、ロシア政府が事業の一部中止を命じた石油・天然ガス開発計画「サハリン2」について「開発計画は絶対に実施する」と言明した。ただ、当初2008年としていた天然ガスの供給時期がずれ込むとの見通しを示した。同時に「(エリツィン前政権時代に結ばれた開発協定が)ロシア側にとってあまりにも不利益だ」として、日本など外資主導で進められているサハリン2開発に強い不満も表明。協定の見直しを条件に計画の実施を図りたいロシア側の意向を示した。
 この協定は、収益の配分がロシア政府よりも事業主体であるサハリンエナジー(三井物産、三菱商事、ロイヤル・ダッチ・シェルが出資)側を優先する形になっており、大使は「ロシア国内に不満が強く破棄しろとの世論もある」と指摘した。サハリン2事業の一部停止を命じた理由については、あくまで「3、4年前から環境に関する法令違反が存在したため」と強調。同計画が石油採掘後の廃棄物を海に捨てる手法を採用しているなどと例示し、ロシア側が指摘した約60件の違反項目のうち、半数が解消していないことを明らかにした。ロシア政府系企業であるガスプロムが25%の権益取得を目指してシェルと協議している点に関しては「今年末に交渉は終わる」との見方を示した。
 日ロ関係について、大使は「発展しており、経済的な問題がこの関係に(悪影響を)及ぼすことはない」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006092001000864.html



●サハリン2、ガスプロムが参加すれば計画が早く実施できるかもしれない=ロシア大使
2006年09月21日06時14分
 [東京 20日 ロイター] ロシュコフ駐日ロシア大使は20日、東京都内で記者会見し、ロシア政府が環境に関する承認を取り消した石油・天然ガス開発計画「サハリン2」について、ロシアの独占ガス企業ガスプロムが事業に参加すれば、計画が早く実施できるかもしれないとの認識を示した。 サハリン2の事業主体のサハリン・エナジー社には、英・蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルが55%出資しているほか、三井物産<8031.T>が25%、三菱商事<8058.T>20%の比率で参加している。
 ロシュコフ大使は「ガスプロムは政府系の会社で、政府系の会社が参加すればプロジェクトが早く実施できるかもしれない」と語った。この一方で、「ロシア政府は何かをたくらんでいるわけではない」とした。また、ロイヤル・ダッチ・シェルとガスプロムによるサハリン2の権益をめぐる交渉については「今年の終わりには交渉は終わるだろう」との見通しを示した。さらにロシュコフ大使は、エリツィン前政権時代に結ばれた開発協定について「今は満足していない。ロシア側にとって不利益だ」との認識を示した。
 サハリン2の事業中断については「ロシア国内の環境法違反」としたうえで「天然資源省が調査の結果、承認を取り消した」と説明した。ただ、事業再開の見通しについては「どういう形で解決するかは分からない」とした。ただ、「ロシア政府が誰かを追い出すつもりはない。サハリン2のプロジェクトは実施されて完了される」と強調した。
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200609210001.html



●「サハリン2」株、露社へ譲渡…三井物産・三菱商事 (2006年9月21日3時2分 読売新聞)

 ロシア政府が工事許可を取り消したロシア・サハリン沖の資源開発事業「サハリン2プロジェクト」について、事業主体のサハリン・エナジーに出資する三井物産と三菱商事が、2~3%分の保有株式をロシア政府系ガス会社「ガスプロム」に譲渡することで調整に入った。株式譲渡によって、エネルギー産業を国家支配下に置こうとしているロシア政府の圧力を和らげ、約2兆3000億円に達する開発費の負担を分散する狙いがあるとみられる。25%出資する三井物産が3%分、20%出資する三菱商事が2%分の株式を譲渡する案が有力だ。55%出資する国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェルも20%程度の株式をガスプロムに譲渡することで交渉しており、合意すれば、ガスプロムは約25%を出資する第2位株主となる。ただ、ロシア側は工事許可取り消しの根拠を環境保護違反としているため、株式譲渡が工事再開につながるかどうかは微妙だ。
 シェルと三井物産、三菱商事などが1994年、サハリン2の事業主体としてサハリン・エナジーを設立。ソ連崩壊直後の混乱期にスタートした外資100%の事業のため、ロシア側は権益確保と発言力強化を狙ってガスプロムのプロジェクト参加を強く求めていた。2005年7月に、シェルは保有する55%の株式のうち約25%をガスプロムに譲渡する方向でいったん合意していたが、その後の交渉は難航していた。このため、三井物産と三菱商事も「ガスプロムの参画はプロジェクトの安定に寄与する」(三菱商事関係者)として保有株を譲渡する方針を固めた模様だ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060921i101.htm



●サハリン産ガスを直接供給=パイプラインで北海道へ
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/56db3b4855704e642d0095f08084aab6


●ルーブル建て原油取引開始:プーチンが落とした巨大爆弾-ロシア政治経済ジャーナル-
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/16f809fe00c98f5b55d6d2d708891256



●ジブラルタルで関係正常化 英、スペインが合意 (2006年09月19日 11時03分)

 【ブリュッセル19日共同】スペインからの報道によると、英国とスペインが約300年にわたり領有を争ってきたイベリア半島南端の英領ジブラルタルについて、両国とジブラルタルの3者が18日、関係正常化に関する協定に調印、ジブラルタルを発着する民間機のスペイン空域通過が認められるほか、人や物資の通過手続きも簡素化されることになった。
 ジブラルタルは1704年に英国が占領、スペインが返還を要求しているが、協定は「帰属問題」を棚上げした。スペイン南部コルドバでの調印式で同国のモラティノス外相と英国のフーン外務担当閣内相は「歴史的な合意」と評価した。
 地中海の交通の要衝を占めるジブラルタルは面積6・5平方キロ、人口約2万8000人。1713年のユトレヒト条約で英領とされたが、スペインは地理的に自国の一部と主張し、1969年にはスペイン側が境界を閉鎖。以後もスペイン政府はジブラルタル発着の航空機の空域通過を認めていなかった。
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006091901000097.html


●ジブラルタル - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%AB


●クーデター終了のお知らせ

ここから先は無責任な憶測だ。留学先がどこだか知らんけど、そこに中国からの留学生いなかったか? そこで北京コネクションに繋がりが出来なかったか? タイという国を乗っ取るためだったら、カネを注ぎ込んでも惜しくないだろ? 事実、タクシンは中国寄りの政策をとり続け、最近では国王の地位を脅かしかねない言動を繰り返していた。王政を廃止し、大統領になるという野望を持っていたとも言われる。日本の皇室とも縁の深い王室を廃止し「日本と協力して中国という大国に対抗する」という考えを持っていたチュアンを追い落として、中国の思いのままに動く国を作るためだったら、イサーンのイナゴを買収するカネなんざ安いもんだ。憶測おしまい。
http://my.shadow-city.jp/?eid=235836

●タクシン首相ロンドンに逃亡
http://my.shadow-city.jp/?eid=235359

●ロンドンに逃げた強欲な中国人ビジネスマン @タイムス
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/d/20060921



【私のコメント】
 サハリン2の工事の一時中止は、英蘭系大手石油資本のシェルから油田・ガス田の主導権をロシアが奪還することが目的であると思われる。日本側の二社が45%の保有株式の5%をロシア側に譲渡するのは、ロシア政府のシェルに対する株式譲渡要求を支援する意味合いであると考えられ、サハリン2計画の主導権は既に生産国・消費国連合である日露両国に移行しつつあると言える。
サハリン2の開発コストの上昇は、開発関連産業を有する国際石油資本とその支配者であるユダヤ金融資本を一方的に潤すものであり、生産国・消費国である日露両国にとっては全く利益がない。ユダヤ金融資本の世界覇権の消滅と共に、日本とロシアが協力してユダヤ金融資本の柱の一つであるシェルを攻撃しているのだと思われる。今後のシェルは、油田開発の主導権を失い、油田掘削の技術のみを提供する企業として日露両国に奉仕することになるだろう。

「ロイヤル・ダッチ・シェルとガスプロムによるサハリン2の権益をめぐる交渉は今年末に終わるだろう」とのロシア大使の発言は、ロシアが来年の石油・天然ガスの輸出をルーブル建ての年間契約に限定することを示唆するのかもしれない。ウクライナのガス抜き取り問題をきっかけとする対欧州ガス供給制限で始まった今年は、国際石油資本のロシアに対する劇的な敗北で幕を下ろすことになるのだろうか?

 同時期にジブラルタルを巡る英国とスペインの交渉が妥結したことも注目される。ベラスコの言う地中海帝国の要衝であるジブラルタルは、地政学的な重要性に加え、英国自治領としてのタックスヘイブン・金融業が柱となっている。最近になって先進国での資金移動が厳しく監視され始めており、ユダヤ金融資本のマネーロンダリングの舞台であったこれらの英国自治領は存在価値を失い始めていたと言える。ジブラルタルの帰属は棚上げされているが、欧州統合の枠組みの中で考えればスペインに吸収されていくであろうことは避けられない。ジブラルタル空港とマドリッドやバルセロナを結ぶ航空路線が今後開設されるかどうかが最も注目される。

 時期をほぼ同じくして起きたタイのクーデターについても、米国滞在中だったタクシン首相がロンドンに逃亡したことが注目される。野次馬氏の言う様に中国の手先だったのならば、北京や香港に逃亡しそうなものだが、何故ロンドンなのだろうか?マレーシアやインドネシアで英国やオランダが華僑と手を結んで現地人を支配していた事を考えると、英蘭を中心とするユダヤ金融資本がタクシン政権に何らかの関与を行っていた可能性は考えられるだろう。
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2006-09-21 18:25:34
追放されたタクシン首相は

シオニスト支持派だった?



タイの軍事クーデターは民族主義者の勝利?
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