写真はグルジア共和国の地図

●ロシア、軍撤退停止・グルジアと緊張高まる
旧ソ連・グルジアでロシア将校4人がスパイ容疑で拘束された事件を巡りロシアは30日、昨年合意したグルジアからの軍撤退を停止した。
大使ら外交官を召還、グルジア領内で分離の動きを強める親ロ勢力の支配地域で軍装備を強化しているとの情報もある。グルジアの北大西洋条約機構(NATO)加盟問題も絡み、緊張が一段と高まってきた。
ロシアは30日までに駐グルジア外交官と家族をほぼ全員召還した。グルジア人へのビザ発給停止措置に続き、同国への送金も禁じる方針。 ロシア国内には100万人規模のグルジア人労働者がいるとされ、ロシアは経済的な締め付けを強める構えだ。 グルジア政府はロシアが親ロ派の支配地域に軍を進行させる動きを警戒している。 グルジアでは2004年に欧州連合(EU)とNATO加盟を掲げる親欧米サーカシビリ政権が誕生した。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060930AT2M3002230092006.html
●ロシア将校拘束、緊迫化 グルジア駐留軍本部も包囲
【モスクワ=稲熊均】
タス通信などによると、グルジア検察当局は、ロシア軍将校四人をスパイ容疑で拘束、二十九日起訴した。これに対し「容疑は事実無根」と反発するロシア側は同日中に駐グルジア大使を含む大半の外交官らを召還、早期釈放がなければ制裁措置も辞さないと警告している。議会からは外交関係の断絶を求める声も出ている。起訴された将校四人はいずれもロシア軍参謀本部情報総局(GRU)幹部で、「グルジア軍の兵力に関する機密情報などを違法に入手していた」(グルジア内務省)として、同国内で二十七日に逮捕された。さらにロシア将校一人に逮捕状が出ているが、グルジアの首都トビリシにある駐留ロシア軍本部内にとどまっており、引き渡しを求めるグルジアの警察部隊が、同本部の入った建物を取り巻く緊迫した状態が続いている。
ロシア政府は四人の即時釈放を求めるとともに、対抗措置の第一弾として外交官の召還を決定。二十九日、コワレンコ駐グルジア大使ら百人の外交官とその家族が、グルジアから空路でモスクワに帰還した。
議会では上院国家問題委員会のリハチョフ副委員長が「ロシアの次の対抗策は両国の外交関係の停止」 との考えを示したほか、ミロノフ上院議長も「グルジアの挑発行為により、両国間で武力衝突の恐れが排除できなくなった」と強調、グルジアを強く非難した。
両国間では、ロシア系住民が多数を占めるグルジア北部の南オセチア自治州にロシア軍が平和維持部隊として駐留する状態が続いている。 親欧米路線をとり北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指すサーカシビリ大統領はロシア軍の早期撤退を 要求。これに反対するロシアとの間で最近、緊張が高まっていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060930/mng_____kok_____003.shtml
●緊迫 南オセチア独立問題
【モスクワ=稲熊均】ロシア系住民がグルジアからの独立を求める南オセチア紛争が再燃、ロシア・グルジア間で緊張が高まっている。南オセチア上空でグルジア国防相の乗ったヘリコプターが銃撃された事件で、グルジアは武力による報復も示唆。これに反発するロシアは、住民の求めがあれば、軍事介入に踏み切る意向を強めている。銃撃事件が起きたのは今月三日。ヘリは損傷したが負傷者はなかった。銃撃したのは南オセチア自治州部隊で「何度もグルジア軍機が自治州領空を侵犯、挑発行為を続けたため」と説明した。
これに対し、グルジアのサーカシビリ大統領は「クーデターのような行為だ」と批判し、国防省高官は「南オセチアが対決姿勢を変えないなら武力による解決策を選ぶ」とした。八日には自治州の境界線付近で、自治州とグルジアの警官隊同士の銃撃戦が発生し、計四人が死亡した。
南オセチアではソ連崩壊直前の一九九〇年末、ロシア系住民とグルジアが武力衝突し、ロシアの軍事介入で九二年に停戦合意した。以来、自治州にロシア軍が平和維持部隊として駐留する状態が続いており、グルジアは今回のヘリ銃撃事件も背後でロシア軍が関与したと非難している。サーカシビリ大統領は現在開かれている国連総会で、ロシア軍の撤退を国際社会に訴える意向を示した。これに対し、ロシア外務省は十四日、声明を発表。グルジアが南オセチア住民への軍事的脅威を高めている中、住民からの要請があれば平和維持活動を強化すると強調した。十一月十二日には南オセチアの分離・独立を問う住民投票が行われる。これにより自治州の独立に道筋をつけたいロシアに対し、グルジアは欧米の支持もあり絶対阻止の姿勢を崩していない。投票を前に一触即発の事態も懸念される。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060918/mng_____kok_____003.shtml
●BTCパイプラインからの原油出荷開始について(2006年6月5日)
http://www.itochu.co.jp/main/news/2006/news_060605_2.html

●国際情勢の分析と予測:イスラエルのモサドがキッシンジャー元国務長官を暗殺未遂?
<中略>
キッシンジャー氏は、元米国大統領のビル=クリントン氏を伴ってワールドカップ観戦のために独を訪問し、先週末にモスクワでマソリン司令官と会見した。それは、米国がイランの核施設を攻撃するという計画に対するプーチン大統領の行動計画を妨げることが目的だった。
キッシンジャー氏はプーチン大統領に対して、米国のウクライナ及びグルジアに対する隠された支援を中止するとの"誓約"を申し出た。しかし、プーチン大統領は「いずれにせよ、それは米国の領土ではない」と反論したらしい。
これらの報告によるもので疑いのないことだが、イスラエルのモサドは中東地区のより拡大された戦争に米国を巻き込むための努力が強い国際的な抵抗に遭っている現状で、米ロ関係を不安定化させる最近の計画のなかで最も活発に活動している。そして、最も驚くべき事だが、米国内の反クーデター派は現在四面楚歌状態の米軍司令官ブッシュと同盟関係にあるとのことだ。
これらの報告の中で恐らく最も仰天すべきニュースは、子供殺し(訳者注:北オセチアのベスラン事件を指すと思われる)で、ロシアで最も指名手配されているテロリストであるシャミル=バサエフをFSBが標的にして直ちに殺害した際に米軍が支援を行ったとのものである。それは米国大統領からプーチン大統領への"親善の意思表示"であると述べられている。
米国内でクーデター勢力と反クーデター勢力の間の力の近郊を保っているのが誰かは我々には分からない。しかし、現在の世界は全てが反クーデター勢力の成果にかかっている。
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/b73270201b3726e0c8a0d69aefb126b7
●新しいグルジアの政治家たち
ミハイル・サーカシビリは1967年にグルジアの首都トビリシで生まれた。彼の祖父はかなりの地位のKGBの職員であった。これが孫のサーカシビリが政界に若くして躍り出るのに助けとなったと悪口を言う向きもあるとのこと。いずれにせよ、彼の一家はトビリシではかなり知られた「名家」であったようだ。トビリシの第51中学校を卒業した彼は、1984年キエフ大学の国際法学部に進み、1989年に優等で卒業した。彼はここからストラスブルグ(フランス)の国際人権大学に入学した。
この才能ある青年に米国が注意を向け、米国議会奨学金を与えて大学留学のために招待した。1990年から5年間の間に、彼はストラスブルグの大学を卒業し、米国コロンビア大学の法学修士号、ジョージ・ワシントン大学の博士号を授与されたばかりでなく、フローレンスとハーグの両法学アカデミーでも研究を行なった。
彼は西側世界でも法学者として充分結構なキャリヤーを積むこともできたであろうが、しかし1995年に独立を遂げて3年目の祖国グルジアに戻り、その年に国会議員に選出された。このような行動を彼に取らせたものは何であったろうか。愛国心か、政治的野心か、自分の決心かそれとも西側の友人たちの勧めであったのか? イトーギ誌のスイチェワ記者は、そのいずれもが当たっているだろうが、いずれにせよ、米国は早い時期からエリート青年たちをリーダーとする親米的政治勢力の形成を目指して一貫した準備を整えていたのであろうと書いている。
例えば現在グルジアの内務大臣となっているゲオルギー・バラミーゼも同様にしてはじめにドイツのジョージ・マーシャルセンターで学び、そのあと米国のジョージタウン大学を卒業しており、国防大臣ダヴィド・テベザーデはローマのNATO大学を経て、米国マーシャルセンター付属の米国参謀本部付属大学を卒業していることなどをスイチェフ女史は指摘している。
サーカシビリは帰国してすぐ議会選挙に当選したが、そのときの所属会派「グルジア市民連合」の議長は、彼の友人のズラブ・ジワニヤであった。彼はサーカシビリを選挙候補リストに入れたばかりでない。グルジア大統領として米国を訪問したシェワルナーゼにサーカシビリを紹介したのもまたジェワニヤであった。
トビリシ政界の三羽烏サーカシビリ、ジャワニヤ、ブルジャナゼは「シェワルナーゼの巣から育った小鳥たち」であることはひろく知られている。(注:ジェワニヤは首相、ブルジャナゼは国会議長)。現在でも彼らはみんな事実上転覆された元パトロンに充分に敬意を払っている。のみならずサーカシビリはシェワルナーゼに対する尊敬をこめて自分の息子にエドゥアルドと名づけたと一再ならず語ったことがある。実際には、息子の名前はエドワルドであり、これは妻の父にちなんで名づけたものであることに後になって「気がついた」とのことである。
<中略>
サーカシビリは、前門のトラ、後門のオオカミとも言うべきロシアとアメリカの間をうまく通り抜けられるであろうか。彼は才能のある政治家であり、素晴らしい教養を有している。外交上これに劣らず重要なのは、彼がカリスマ性を有していることである。もう一つ重要なのは、彼が燃えるような血気と奇行の主であるにもかかわらず、充分に柔軟であり、思慮分別を有しているように思われることである。いずれにせよ、以前には、サーカシビリはモスクワとの経済関係については前向きの発言をすることはまず無かったのに対し、権力を握った後は、彼は、ロシアとの経済関係はグルジアにとっては最大の重要課題であるとたえず繰り返している。のみならず、以前には彼が崇拝していたのはジョン・ケネディであるが、ある時期からプーチンに感銘を受けている、という情報を意識的にリークさせている。自分の近しい同盟者でさえ心配している彼のポピュリスト的傾向については、権力という重責が、それを理性的な限界に収めていてくれるのを期待するほかは無いであろう。それにもかかわらず熱血漢サーカシビリが剣を振り回し始めた場合には、西側の彼の年上の友人たちがそれを抑えるに違いない。
(ソースは2004年1月13日付のイトーギ誌電子版、スイチェワ記者の記事)
http://www001.upp.so-net.ne.jp/dewaruss/new_georgian_politicians.htm
●Let's Blow! 毒吐き@てっく: ロシアが気になる
http://tech.heteml.jp/2006/09/post_752.html
【私のコメント】
グルジアは、カスピ海沿岸の巨大油田からロシアの領土を経ずに地中海に至るBTCパイプラインの経由地点として、ユダヤ金融資本の中核の一つである大手石油会社にとって非常に重要性が高い地域である。ユダヤ金融資本の世界覇権は石油ドル体制が基軸であり、近い将来に国際基軸通貨がドルからユーロに移行しても、BTCパイプラインを通じてカスピ海沿岸の石油資源を確保すれば、またイギリス・オランダ(フランスも?)等の親ユダヤ金融資本のEU諸国の力でEU政府や欧州中央銀行を乗っ取る事が出来れば、国際金融資本の世界覇権は何とか維持できるとの目論見もあるのだろう。サーカシビリ親米政権を生み出した2003年の「バラの革命」と呼ばれる政変、BTCパイプラインや南オセチア問題を巡るロシアとグルジアの対立は、ロシアとユダヤ金融資本の間の戦いの代理戦争という見方ができる。
グルジアでは反ロシア感情が存在するという話もあるが、経済的にロシアに依存しきったグルジアには反ロシア政策はそもそも許容されない。グルジアでは独立以来国民の生活難が続いており、近い将来にユダヤ金融資本の支援で生まれた現在のサーカシビリ親米政権は崩壊して親ロシア政権が誕生することは避けられないだろう。現在ロシアでは、サハリンやシベリアの油田・ガス田から米英オランダ系(=アングロサクソン・ユダヤ系)の大手石油会社が次々と追放され始めているが、グルジア問題もこの一環と考えられる。
そして、『サーカシビリは以前には、モスクワとの経済関係については前向きの発言をすることはまず無かったのに対し、権力を握った後は、彼は、ロシアとの経済関係はグルジアにとっては最大の重要課題であるとたえず繰り返している。のみならず、以前には彼が崇拝していたのはジョン・ケネディであるが、ある時期からプーチンに感銘を受けている、という情報を意識的にリークさせている。』というロシアの新聞の分析は、サーカシビリは必ずしも反ロシアではないことを示している様にも思われる。『トビリシ政界の三羽烏サーカシビリ、ジャワニヤ、ブルジャナゼは「シェワルナーゼの巣から育った小鳥たち」である』ことを考えると、サーカシビリ政権は事実上シェワルナーゼの院政の元にある建前だけの親米国家であり、裏ではプーチン政権と緊密な連絡が行われているのかもしれない。
ユダヤ金融資本はCIS諸国に経済面で深く侵攻するとともに傀儡政権を樹立したが、経済的占領地域では現地人の協力なしには占領を継続できない。CIS諸国は中枢を防禦しつつ、経済的占領に協力した自国民を逆スパイとして利用して敵を油断させて弱体化を待ち、決定的な時期に反乱を起こしてとどめを刺すことを狙っているのではないだろうか。長沼真一郎氏の無形化戦略理論と合わせて考えると、これはナポレオンやヒトラーの侵攻に対して東方への退却を繰り返しつつ、自国の領内に敵を引き込んで戦ったロシアの伝統的軍事戦略が経済戦争の分野で応用されている様に思われる。
『キッシンジャー氏はプーチン大統領に対して、米国のウクライナ及びグルジアに対する隠された支援を中止するとの"誓約"を申し出た。しかし、プーチン大統領は「いずれにせよ、それは米国の領土ではない」と反論したらしい。』との部分は、ユダヤ金融資本がロシアと講和を結ぶことで、ウクライナやグルジアへの影響力を残すことが目的であったのではないかと想像する。そして、それに対するプーチンの返答は、ロシアが政治力や軍事力などのあらゆる手段を使って自国だけでなくウクライナとグルジアからもユダヤ金融資本を完全に叩き出すという強い決意を示しているように思われる。
アメリカという国に寄生してきたユダヤ金融資本は、宿主の弱体化によりアメリカに見切りを付けて欧州に寄生先を変更しようとしているのだと思われる。そして、中国に軍事技術を供与してナチスドイツの様な国家に育て上げて日本とロシアを脅迫し、ナチスドイツが欧州を蹂躙する過程で大儲けした様に、中国軍がアジアを蹂躙する過程で儲けることを狙っているのだと思われる。ジョン・タイターの未来予言はそのシナリオの部分的な公開なのだろう。この計画でユダヤ金融資本が最も弱体化するのは米国から欧州に寄生先を変更する時期であるが、それは丁度今始まったと考えられる。ロシアが9月に入って急に国内石油開発で米英オランダの石油会社にだけ強硬姿勢を示したのも、グルジア問題で強硬姿勢に出ているのも、このユダヤ金融資本が寄生先変更で最も弱体化する時期を狙い澄まして実行しているのだと思われる。また、日本は従来チェチェン問題で米英とは一線を画してロシア擁護の立場であったことを考えるとグルジア問題でも親ロシアの立場であると想像される。佐藤優氏は近著「北方領土『特命交渉』」で、「実はチェチェン問題は北方領土問題の帰趨と密接に絡み合っていたのです。結論から言えば、チェチェン問題は、ロシアという国が生き残れるかどうかの深刻な懸案だったのです。」と述べている。先日の麻生外務大臣の北方領土三島返還に触れた発言の真意は、グルジア問題でも日本がロシア擁護の立場であることを示す目的だったのかもしれない。

●ロシア、軍撤退停止・グルジアと緊張高まる
旧ソ連・グルジアでロシア将校4人がスパイ容疑で拘束された事件を巡りロシアは30日、昨年合意したグルジアからの軍撤退を停止した。
大使ら外交官を召還、グルジア領内で分離の動きを強める親ロ勢力の支配地域で軍装備を強化しているとの情報もある。グルジアの北大西洋条約機構(NATO)加盟問題も絡み、緊張が一段と高まってきた。
ロシアは30日までに駐グルジア外交官と家族をほぼ全員召還した。グルジア人へのビザ発給停止措置に続き、同国への送金も禁じる方針。 ロシア国内には100万人規模のグルジア人労働者がいるとされ、ロシアは経済的な締め付けを強める構えだ。 グルジア政府はロシアが親ロ派の支配地域に軍を進行させる動きを警戒している。 グルジアでは2004年に欧州連合(EU)とNATO加盟を掲げる親欧米サーカシビリ政権が誕生した。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060930AT2M3002230092006.html
●ロシア将校拘束、緊迫化 グルジア駐留軍本部も包囲
【モスクワ=稲熊均】
タス通信などによると、グルジア検察当局は、ロシア軍将校四人をスパイ容疑で拘束、二十九日起訴した。これに対し「容疑は事実無根」と反発するロシア側は同日中に駐グルジア大使を含む大半の外交官らを召還、早期釈放がなければ制裁措置も辞さないと警告している。議会からは外交関係の断絶を求める声も出ている。起訴された将校四人はいずれもロシア軍参謀本部情報総局(GRU)幹部で、「グルジア軍の兵力に関する機密情報などを違法に入手していた」(グルジア内務省)として、同国内で二十七日に逮捕された。さらにロシア将校一人に逮捕状が出ているが、グルジアの首都トビリシにある駐留ロシア軍本部内にとどまっており、引き渡しを求めるグルジアの警察部隊が、同本部の入った建物を取り巻く緊迫した状態が続いている。
ロシア政府は四人の即時釈放を求めるとともに、対抗措置の第一弾として外交官の召還を決定。二十九日、コワレンコ駐グルジア大使ら百人の外交官とその家族が、グルジアから空路でモスクワに帰還した。
議会では上院国家問題委員会のリハチョフ副委員長が「ロシアの次の対抗策は両国の外交関係の停止」 との考えを示したほか、ミロノフ上院議長も「グルジアの挑発行為により、両国間で武力衝突の恐れが排除できなくなった」と強調、グルジアを強く非難した。
両国間では、ロシア系住民が多数を占めるグルジア北部の南オセチア自治州にロシア軍が平和維持部隊として駐留する状態が続いている。 親欧米路線をとり北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指すサーカシビリ大統領はロシア軍の早期撤退を 要求。これに反対するロシアとの間で最近、緊張が高まっていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060930/mng_____kok_____003.shtml
●緊迫 南オセチア独立問題
【モスクワ=稲熊均】ロシア系住民がグルジアからの独立を求める南オセチア紛争が再燃、ロシア・グルジア間で緊張が高まっている。南オセチア上空でグルジア国防相の乗ったヘリコプターが銃撃された事件で、グルジアは武力による報復も示唆。これに反発するロシアは、住民の求めがあれば、軍事介入に踏み切る意向を強めている。銃撃事件が起きたのは今月三日。ヘリは損傷したが負傷者はなかった。銃撃したのは南オセチア自治州部隊で「何度もグルジア軍機が自治州領空を侵犯、挑発行為を続けたため」と説明した。
これに対し、グルジアのサーカシビリ大統領は「クーデターのような行為だ」と批判し、国防省高官は「南オセチアが対決姿勢を変えないなら武力による解決策を選ぶ」とした。八日には自治州の境界線付近で、自治州とグルジアの警官隊同士の銃撃戦が発生し、計四人が死亡した。
南オセチアではソ連崩壊直前の一九九〇年末、ロシア系住民とグルジアが武力衝突し、ロシアの軍事介入で九二年に停戦合意した。以来、自治州にロシア軍が平和維持部隊として駐留する状態が続いており、グルジアは今回のヘリ銃撃事件も背後でロシア軍が関与したと非難している。サーカシビリ大統領は現在開かれている国連総会で、ロシア軍の撤退を国際社会に訴える意向を示した。これに対し、ロシア外務省は十四日、声明を発表。グルジアが南オセチア住民への軍事的脅威を高めている中、住民からの要請があれば平和維持活動を強化すると強調した。十一月十二日には南オセチアの分離・独立を問う住民投票が行われる。これにより自治州の独立に道筋をつけたいロシアに対し、グルジアは欧米の支持もあり絶対阻止の姿勢を崩していない。投票を前に一触即発の事態も懸念される。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060918/mng_____kok_____003.shtml
●BTCパイプラインからの原油出荷開始について(2006年6月5日)
http://www.itochu.co.jp/main/news/2006/news_060605_2.html

●国際情勢の分析と予測:イスラエルのモサドがキッシンジャー元国務長官を暗殺未遂?
<中略>
キッシンジャー氏は、元米国大統領のビル=クリントン氏を伴ってワールドカップ観戦のために独を訪問し、先週末にモスクワでマソリン司令官と会見した。それは、米国がイランの核施設を攻撃するという計画に対するプーチン大統領の行動計画を妨げることが目的だった。
キッシンジャー氏はプーチン大統領に対して、米国のウクライナ及びグルジアに対する隠された支援を中止するとの"誓約"を申し出た。しかし、プーチン大統領は「いずれにせよ、それは米国の領土ではない」と反論したらしい。
これらの報告によるもので疑いのないことだが、イスラエルのモサドは中東地区のより拡大された戦争に米国を巻き込むための努力が強い国際的な抵抗に遭っている現状で、米ロ関係を不安定化させる最近の計画のなかで最も活発に活動している。そして、最も驚くべき事だが、米国内の反クーデター派は現在四面楚歌状態の米軍司令官ブッシュと同盟関係にあるとのことだ。
これらの報告の中で恐らく最も仰天すべきニュースは、子供殺し(訳者注:北オセチアのベスラン事件を指すと思われる)で、ロシアで最も指名手配されているテロリストであるシャミル=バサエフをFSBが標的にして直ちに殺害した際に米軍が支援を行ったとのものである。それは米国大統領からプーチン大統領への"親善の意思表示"であると述べられている。
米国内でクーデター勢力と反クーデター勢力の間の力の近郊を保っているのが誰かは我々には分からない。しかし、現在の世界は全てが反クーデター勢力の成果にかかっている。
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/b73270201b3726e0c8a0d69aefb126b7
●新しいグルジアの政治家たち
ミハイル・サーカシビリは1967年にグルジアの首都トビリシで生まれた。彼の祖父はかなりの地位のKGBの職員であった。これが孫のサーカシビリが政界に若くして躍り出るのに助けとなったと悪口を言う向きもあるとのこと。いずれにせよ、彼の一家はトビリシではかなり知られた「名家」であったようだ。トビリシの第51中学校を卒業した彼は、1984年キエフ大学の国際法学部に進み、1989年に優等で卒業した。彼はここからストラスブルグ(フランス)の国際人権大学に入学した。
この才能ある青年に米国が注意を向け、米国議会奨学金を与えて大学留学のために招待した。1990年から5年間の間に、彼はストラスブルグの大学を卒業し、米国コロンビア大学の法学修士号、ジョージ・ワシントン大学の博士号を授与されたばかりでなく、フローレンスとハーグの両法学アカデミーでも研究を行なった。
彼は西側世界でも法学者として充分結構なキャリヤーを積むこともできたであろうが、しかし1995年に独立を遂げて3年目の祖国グルジアに戻り、その年に国会議員に選出された。このような行動を彼に取らせたものは何であったろうか。愛国心か、政治的野心か、自分の決心かそれとも西側の友人たちの勧めであったのか? イトーギ誌のスイチェワ記者は、そのいずれもが当たっているだろうが、いずれにせよ、米国は早い時期からエリート青年たちをリーダーとする親米的政治勢力の形成を目指して一貫した準備を整えていたのであろうと書いている。
例えば現在グルジアの内務大臣となっているゲオルギー・バラミーゼも同様にしてはじめにドイツのジョージ・マーシャルセンターで学び、そのあと米国のジョージタウン大学を卒業しており、国防大臣ダヴィド・テベザーデはローマのNATO大学を経て、米国マーシャルセンター付属の米国参謀本部付属大学を卒業していることなどをスイチェフ女史は指摘している。
サーカシビリは帰国してすぐ議会選挙に当選したが、そのときの所属会派「グルジア市民連合」の議長は、彼の友人のズラブ・ジワニヤであった。彼はサーカシビリを選挙候補リストに入れたばかりでない。グルジア大統領として米国を訪問したシェワルナーゼにサーカシビリを紹介したのもまたジェワニヤであった。
トビリシ政界の三羽烏サーカシビリ、ジャワニヤ、ブルジャナゼは「シェワルナーゼの巣から育った小鳥たち」であることはひろく知られている。(注:ジェワニヤは首相、ブルジャナゼは国会議長)。現在でも彼らはみんな事実上転覆された元パトロンに充分に敬意を払っている。のみならずサーカシビリはシェワルナーゼに対する尊敬をこめて自分の息子にエドゥアルドと名づけたと一再ならず語ったことがある。実際には、息子の名前はエドワルドであり、これは妻の父にちなんで名づけたものであることに後になって「気がついた」とのことである。
<中略>
サーカシビリは、前門のトラ、後門のオオカミとも言うべきロシアとアメリカの間をうまく通り抜けられるであろうか。彼は才能のある政治家であり、素晴らしい教養を有している。外交上これに劣らず重要なのは、彼がカリスマ性を有していることである。もう一つ重要なのは、彼が燃えるような血気と奇行の主であるにもかかわらず、充分に柔軟であり、思慮分別を有しているように思われることである。いずれにせよ、以前には、サーカシビリはモスクワとの経済関係については前向きの発言をすることはまず無かったのに対し、権力を握った後は、彼は、ロシアとの経済関係はグルジアにとっては最大の重要課題であるとたえず繰り返している。のみならず、以前には彼が崇拝していたのはジョン・ケネディであるが、ある時期からプーチンに感銘を受けている、という情報を意識的にリークさせている。自分の近しい同盟者でさえ心配している彼のポピュリスト的傾向については、権力という重責が、それを理性的な限界に収めていてくれるのを期待するほかは無いであろう。それにもかかわらず熱血漢サーカシビリが剣を振り回し始めた場合には、西側の彼の年上の友人たちがそれを抑えるに違いない。
(ソースは2004年1月13日付のイトーギ誌電子版、スイチェワ記者の記事)
http://www001.upp.so-net.ne.jp/dewaruss/new_georgian_politicians.htm
●Let's Blow! 毒吐き@てっく: ロシアが気になる
http://tech.heteml.jp/2006/09/post_752.html
【私のコメント】
グルジアは、カスピ海沿岸の巨大油田からロシアの領土を経ずに地中海に至るBTCパイプラインの経由地点として、ユダヤ金融資本の中核の一つである大手石油会社にとって非常に重要性が高い地域である。ユダヤ金融資本の世界覇権は石油ドル体制が基軸であり、近い将来に国際基軸通貨がドルからユーロに移行しても、BTCパイプラインを通じてカスピ海沿岸の石油資源を確保すれば、またイギリス・オランダ(フランスも?)等の親ユダヤ金融資本のEU諸国の力でEU政府や欧州中央銀行を乗っ取る事が出来れば、国際金融資本の世界覇権は何とか維持できるとの目論見もあるのだろう。サーカシビリ親米政権を生み出した2003年の「バラの革命」と呼ばれる政変、BTCパイプラインや南オセチア問題を巡るロシアとグルジアの対立は、ロシアとユダヤ金融資本の間の戦いの代理戦争という見方ができる。
グルジアでは反ロシア感情が存在するという話もあるが、経済的にロシアに依存しきったグルジアには反ロシア政策はそもそも許容されない。グルジアでは独立以来国民の生活難が続いており、近い将来にユダヤ金融資本の支援で生まれた現在のサーカシビリ親米政権は崩壊して親ロシア政権が誕生することは避けられないだろう。現在ロシアでは、サハリンやシベリアの油田・ガス田から米英オランダ系(=アングロサクソン・ユダヤ系)の大手石油会社が次々と追放され始めているが、グルジア問題もこの一環と考えられる。
そして、『サーカシビリは以前には、モスクワとの経済関係については前向きの発言をすることはまず無かったのに対し、権力を握った後は、彼は、ロシアとの経済関係はグルジアにとっては最大の重要課題であるとたえず繰り返している。のみならず、以前には彼が崇拝していたのはジョン・ケネディであるが、ある時期からプーチンに感銘を受けている、という情報を意識的にリークさせている。』というロシアの新聞の分析は、サーカシビリは必ずしも反ロシアではないことを示している様にも思われる。『トビリシ政界の三羽烏サーカシビリ、ジャワニヤ、ブルジャナゼは「シェワルナーゼの巣から育った小鳥たち」である』ことを考えると、サーカシビリ政権は事実上シェワルナーゼの院政の元にある建前だけの親米国家であり、裏ではプーチン政権と緊密な連絡が行われているのかもしれない。
ユダヤ金融資本はCIS諸国に経済面で深く侵攻するとともに傀儡政権を樹立したが、経済的占領地域では現地人の協力なしには占領を継続できない。CIS諸国は中枢を防禦しつつ、経済的占領に協力した自国民を逆スパイとして利用して敵を油断させて弱体化を待ち、決定的な時期に反乱を起こしてとどめを刺すことを狙っているのではないだろうか。長沼真一郎氏の無形化戦略理論と合わせて考えると、これはナポレオンやヒトラーの侵攻に対して東方への退却を繰り返しつつ、自国の領内に敵を引き込んで戦ったロシアの伝統的軍事戦略が経済戦争の分野で応用されている様に思われる。
『キッシンジャー氏はプーチン大統領に対して、米国のウクライナ及びグルジアに対する隠された支援を中止するとの"誓約"を申し出た。しかし、プーチン大統領は「いずれにせよ、それは米国の領土ではない」と反論したらしい。』との部分は、ユダヤ金融資本がロシアと講和を結ぶことで、ウクライナやグルジアへの影響力を残すことが目的であったのではないかと想像する。そして、それに対するプーチンの返答は、ロシアが政治力や軍事力などのあらゆる手段を使って自国だけでなくウクライナとグルジアからもユダヤ金融資本を完全に叩き出すという強い決意を示しているように思われる。
アメリカという国に寄生してきたユダヤ金融資本は、宿主の弱体化によりアメリカに見切りを付けて欧州に寄生先を変更しようとしているのだと思われる。そして、中国に軍事技術を供与してナチスドイツの様な国家に育て上げて日本とロシアを脅迫し、ナチスドイツが欧州を蹂躙する過程で大儲けした様に、中国軍がアジアを蹂躙する過程で儲けることを狙っているのだと思われる。ジョン・タイターの未来予言はそのシナリオの部分的な公開なのだろう。この計画でユダヤ金融資本が最も弱体化するのは米国から欧州に寄生先を変更する時期であるが、それは丁度今始まったと考えられる。ロシアが9月に入って急に国内石油開発で米英オランダの石油会社にだけ強硬姿勢を示したのも、グルジア問題で強硬姿勢に出ているのも、このユダヤ金融資本が寄生先変更で最も弱体化する時期を狙い澄まして実行しているのだと思われる。また、日本は従来チェチェン問題で米英とは一線を画してロシア擁護の立場であったことを考えるとグルジア問題でも親ロシアの立場であると想像される。佐藤優氏は近著「北方領土『特命交渉』」で、「実はチェチェン問題は北方領土問題の帰趨と密接に絡み合っていたのです。結論から言えば、チェチェン問題は、ロシアという国が生き残れるかどうかの深刻な懸案だったのです。」と述べている。先日の麻生外務大臣の北方領土三島返還に触れた発言の真意は、グルジア問題でも日本がロシア擁護の立場であることを示す目的だったのかもしれない。