国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

ユダヤ金融資本、ロシアに完全降伏?

2006年08月11日 | ロシア・北方領土
ユダヤ金融資本、ロシアに完全降伏?

●U.S. Welcomes Russian Energy Investments
(米、露のエネルギー投資歓迎) MosNews:10.08.2006

 アメリカはロシアの中央アジアと中国における投資を勧化する、と国務省副次官補で欧州・ユーラシア担当のMatthew Brizeが水曜日記者達に語った。ブライズは、ロシアの投資はこの地域のエネルギー・セクター強化を助けるだろう、と付け加えた。
 この市場が続く限りロシアが引き続きエネルギー市場における重要な立場であり続ける、との考えを彼は表明した。また、この地域の経済発展におけるSCOの役割も前向き、とした。更にブライズは、カスピ海地域におけるエネルギー協力は、ロシア抜きには不可能と語った(ITAR-TASS)。米政府が近年押し進めているカスピ海地域のプロジェクトの40%はロシアとつながりがある、と彼は強調。先日開始されたバクー・ツビリシ・ジェイハン石油パイプライン(アメリカが支援)について語り、石油ガス市場の独占を避ける為の手段とする、パイプラインについての米政府の見解を、ブライズは説明した。米政府は、カスピ海・コーカサス地域の開発へトルコの関心を引く為に、BTCパイプラインを利用する計画だ。
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/d6db2a0a717a053d39621af9125795a1


●Russia's Putin Orders Gradual Troop Withdrawal From Chechnya 
(プーチン、チェチェンからの順次撤退を命じる)MosNews:09.08.2006

 プーチン大統領が、チェチェンから少しずつ撤退すべく措置を取るよう、ロシア軍と警察部隊に命じた、とItar-Tass通信が火曜日に伝えた。今年の12月15日までに移動計画を整えておくよう、プーチンが内務省と国防省に命じたとの事。両省は2007-2008年に順次撤退の可能性を検討するよう指示された。しかし、ロシア政府の主張とは異なり、反乱軍による小規模な攻撃は続いている。
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/88e05a6ba91855dee5881dfdad8750cc


●Russia's Putin Meets Pro-Western Moldovan Leader in Moscow
(プーチン、モスクワで親西側モルドバ指導者と会談) MosNews:09.08.2006

ロシア政府とモルドバ国内の親露分離主義者との関係、およびモルドバ産ワインの輸入禁止について緊張が続く中、プーチン大統領は火曜日、モルドバの親西側指導者と会談した。ボローニン大統領は、クレムリンでの会談が両国の緊張緩和を助けになるとよい、と語った。会談前、テレビ放送されたプーチン氏のコメントは「この地域で最も差し迫った問題(モルドバから分離しているTrans-Dniesterに関する紛争)」の解決を話し合う、とした。2003年、モルドバはTrans-Dniesterへロシアの平和部隊駐留継続を意味した、ロシアの和平案を拒否。この分離地域は国際的には認められていないが、ロシアからの支援に依存。ロシアはこれを戦略的に重要と考え、1,500名の兵士を駐留させている。ボローニンは共産党員だが、モルドバを親西側陣営に転向している。今年は、ロシアがグルジア産とモルドバ産のワイン輸入を禁止した為、関係は急速に悪化した。この動き(輸入禁止)は、政治的動機に基づいたものだ、と広く見られており、両国のワイン産業に大打撃を与えている。
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/88e05a6ba91855dee5881dfdad8750cc




【私のコメント】

 ウクライナの親ユダヤ政権崩壊、チェチェン反ロシア勢力司令官殺害に続いて、米国がロシアの中央アジアにおけるエネルギー覇権を事実上認めたことでユダヤ金融資本の対ロシア敗北は決定的になった。

 そもそも、チェチェン紛争はロシア軍を弱体化させ、ロシアの対チェチェン戦争を非難することで国際的名誉を奪い、結果的にユダヤ金融資本がロシアの天然ガス資源とパイプライン網を乗っ取って世界覇権を継続する事を目的にユダヤ金融資本が支援し実行させていたものであると思われる。現在チェチェンで反乱軍の小規模攻撃が継続しているにも関わらずロシアが撤退を始めるのは、ユダヤ金融資本が降伏してチェチェンへの軍事援助を停止すると約束し、ロシアがチェチェン戦争を行う必要が無くなったことを意味するのではないかと思われる。近い将来に、チェチェン共和国のロシア連邦からの分離独立という形態での解決策が取られる可能性すら考え得る。イスラム系で反ロシア感情の強いチェチェン人をロシア連邦内に取り込むことはロシアにとって決して有用ではないし、国境警備の容易さを考えると、チェチェン人の住むカフカスの山岳地帯よりも、チェチェンの北側の平原地帯に国境線がある方が好ましいとも言える。

 チェチェンの独立がダゲスタン等の北カフカスの少数民族の連鎖的な独立に繋がりロシアのカスピ海油田資源を毀損する可能性もあるが、石油の輸出ルートであるBTCパイプラインをロシアが押さえる事が出来ればダゲスタンを含めカスピ海沿岸地域にロシアが影響力を及ぼすことは可能である。軍事力を用いた直接支配よりも小国を間接支配する方が周辺国への脅威も小さくなる。将来的には北カフカスのイスラム系自治共和国群は多くが独立し、グルジア・アルメニア・アゼルバイジャン・ウクライナ・ベラルーシ・カザフスタン・ウズベキスタン・トルクメニスタン・キルギスタン等とともにEU的な経済統合を目指していくのではないかと予測する。
 グルジアでは現在緊張が高まっているが、紛争を煽ってきたユダヤ金融資本の撤退と共に近い将来にロシアの仲介により和平が達成されるのではないかと期待する。沿ドニエストル地域の分離独立問題も、対立を煽ってきたユダヤ金融資本の降伏により平和的に解決され、モルドバは再びロシアの勢力圏に入ることになると予測する。
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