料理を作る理由

私はここに定期的に料理の話を書いているくらいなので、
基本的に料理が好きな人間であります。
でも、一人のときはほぼ何も作らず、納豆や佃煮で食事を済ますことがほとんど。
（仮に作ったとしても、せいぜいいつぞやの大根葉のように作り置くためくらい。）

まあ、もともといやしんぼで美味しいものが好きなんだから、
一人のときでも、食べたいものを作ったらいいのにとは思うものの、
まずほとんどといっていいくらい作らないし、
なんだったら、ご飯ではなくお菓子で済ますことも多々…

こういう自分の性分を、ただ漠然と
「めんどくさがりだからな～。」
とそう思っていたのですが、
つい先日それが間違いであったことに気づきました。

そのときもいつものように夕飯の支度をしていたのですが、
ちょうど家族全員揃うタイミングで調理を終えれそうだったため、
仕上げの火入れのタイミングを少し遅らせ、
そして頃合いを見てから料理を仕上げ、さあどうぞ♪

すると、
「あ、美味しい！」
「うん、美味しい。」
と口々にそう言ってくれたので、それがやたら嬉しくて。

で、その瞬間に気づいたのです。

ああ、そうか！
わしは、自分が食べることよりも、
「美味しい」
と、そういってもらえることが嬉しくて料理をしてるんや！

そう、だからこそ、一人のときは料理する気が起こらなかったんや！
なるほど～。

こういうと、まるで誰かのために動くことが私は好きで、
そういう奉仕の精神がある立派な人間に感じられるかもしれませんが、
実はまるでその正反対！

「美味しい」という言葉を聞くのが嬉しいので、
これは誰かのためではなく、あくまでも私自身の喜びのため。
そういう意味ではまるっきりエゴイストなわけなんですよ。

そうか～。だからか～。
結婚以来34年間夕飯を作り続けていて、いまだにまったく何も不満もないのは、
つまりそういうことだったからなんですね。

うんうんうん…

てなわけで、今日も私は、冷蔵庫の中のものをあれこれ思い出しながらこう思うのです。
さて、今晩は、何を作ろうか？

とか言っていたら…


「ゴロゴロがいっぱいや～！」


今年もにゃあさんからたくさんのきれいな子芋をいただけましたので、
早速かす汁にしていただきました。



にゃあさんいつも本当にありがとうございます。

（*^人^*）