先日古い住宅地図を眺めていたら、
そこには子供の頃よく通っていた駄菓子屋がまだ載っておりました。
だから懐かしくなって思い出してみたら、
結構今でも当時の店の様子が目に浮かんできたのです。
そして、その地図にはもう乗っていない他数軒の駄菓子屋の景色も同様に。
入り口はたいてい開きっぱなしで、
店番のおばちゃん(おばあちゃん)は奥に座っているか、完全に引っ込んでいる。
だから、まず店に入ったら、
「おばちゃ~ん、10円でぇ~。」
と大きな声でおばちゃんを呼ぶのが常でした。
この場合、所持金が10円でなく50円でも100円でも、
なぜかこの呼び声は「10円」と決まっていたのが子供ながらに不思議でした。
とはいえ、当時は、2円からお菓子が買えたので、
所持金もせいぜい20円~30円ほどでした。
ちなみに、最安値の2円のお菓子は、
小さいぼんち揚げ(歌舞伎揚げ)かエースコインクッキー1枚でした。
また、こういう安いお菓子をおまけしてくれるお店は、
いつの間にか子供の間で「おまけや」と呼ばれ出し、
その後廃業するまでずっと屋号ではなく「おまけや」と呼ばれ続けました。
(この呼び名は全国共通らしく、成人後全く違う地域でもそのような呼び名のお店があると聞きびっくり!)
まとまったお金(30円)がある場合は、
怪獣の写真、べったん(角型メンコ)、ビーダマ(5円)、
チューチュー(冷えていないもの10円)
*冷えているものは、大きなガラスの魔法瓶のようなケースに入っていて、冷やし賃追加で15円。
ガラスのお椀に入った寒天、もしくはベロベロ(10円)
味紙(はっか風味の甘い味が染み込んだ毒々しい色をしたちぎって噛む紙 5円)
糸引き飴(ひもを引っ張り選ぶ当たり付きで、当たりは大きな飴で持て余す 5円)
芋飴、水あめ、チョコ、わたがし、串刺し鈴カステラ(10円)
これらのものを、組み合わせつつ予算内で収まるように買い物しておりました。
もちろん大好きな円チョコもね♪
(ということはちゃんと足し算できてたんやね。)
こんな感じで、ほとんど自分の趣味やおやつを買っていたのです。
ですが兄の場合は違っており、
スーパーボールや、2B弾(強力な爆竹みたいなもの)、
ゴムでできた虫やお化けのおもちゃなどが当たるくじ引きなどに使っていたので、
みんなで遊べるおもちゃや、ギャンブル性のあるそういったものが好みのようでした。
また1週間分のお小遣いをまとめてもらったりして、まとまったお小遣いがあるときは、
小分けにして計画的に使っていた私に対し、
兄は拳銃などの大物のおもちゃを買ったり、友人におごったりと一気に散財したりして、
私とはまるで正反対!
この辺兄弟と言えども、好みの違いが出て面白いものですね。
(ちなみに、成人後の生き方もやはりそんな感じ正反対。)
またこういう店でのお菓子類は、基本というか当然というかパッケージなどはされておらず、
おおむね、ガラス蓋のある木製ケースの中に常温でおかれておりました。
それでも痛んでいたという記憶がほぼないので、
よっぽど回転が良かったのでしょうか?
いえいえ、きっと、最先端の技術が投入されていたんでしょうね♪
でもそんなの全く気にしてなかったな~。
だって、防腐剤どころか、毒々しい着色料ですら、
「きれいな色が付いてるから高級~♪」
な~んて大喜びでしたもの。
そんなだから、店内にある無数のお菓子やおもちゃは子供心にはまさに宝の山!
だから、こう強く心に誓ったものです。
「大人になったら1万円でここを買い占める!」
(当時は1万円あれば何でも買えると思っていたのです。)
とまあ、この辺りまでが私の最初の記憶の駄菓子屋で、
時代でいうと昭和40年代半ば(1970年)ごろまで。
万博を境に時代が変わったように、
駄菓子屋も、いわゆるライダースナックが出たあたりで少し様子が変わり始めました。
長くなったので、次回に続きます。
*おまけの話*
上記の中に登場した円チョコですが、実は過去に何度かこの件でメールのお問い合わせをいただいております。
その内容はどれも同じで、
「これは今どこに行けば手に入りますか?」
というものでした。
そこで思い当たるお菓子屋さんやお菓子問屋さんをご紹介しましたが、
いずれも今は取り扱っていないとか。
まあ、昔から夏場は販売休止の商品だったのでそういうものかと思っておりましたが、
ある時気になりよく調べると、製造元のお菓子屋さんがすでに廃業されておりました。
確かに似た商品で、「ごえんがあるよ」などもあるのですが、
それらはやはり、本物のチョコに近い風味。
円チョコの持つ、あのパチ臭さ(偽物くささ)には程遠いのです。
個人的にはそこが一番重要で、駄菓子のだがしたるゆえんだと思っていますので。
というわけで、このチョコはもはや幻の味になってしまったわけなのですが…
駄菓子菓子!(だが しかし!)
いつかこういう日が来るだろうと、実は私は冷凍庫で数枚保管していたのです。
でもその残り僅かを食べてしまえば、
その後はもう本当に、文字通り幻の味になっちゃうんだなと思うと、
おいそれと食べることもできず。
だから、いつか、いつか、
それこそ私が死ぬ前にでも口に含ませてもらえれば…
(=^^=)ゞ
そこには子供の頃よく通っていた駄菓子屋がまだ載っておりました。
だから懐かしくなって思い出してみたら、
結構今でも当時の店の様子が目に浮かんできたのです。
そして、その地図にはもう乗っていない他数軒の駄菓子屋の景色も同様に。
入り口はたいてい開きっぱなしで、
店番のおばちゃん(おばあちゃん)は奥に座っているか、完全に引っ込んでいる。
だから、まず店に入ったら、
「おばちゃ~ん、10円でぇ~。」
と大きな声でおばちゃんを呼ぶのが常でした。
この場合、所持金が10円でなく50円でも100円でも、
なぜかこの呼び声は「10円」と決まっていたのが子供ながらに不思議でした。
とはいえ、当時は、2円からお菓子が買えたので、
所持金もせいぜい20円~30円ほどでした。
ちなみに、最安値の2円のお菓子は、
小さいぼんち揚げ(歌舞伎揚げ)かエースコインクッキー1枚でした。
また、こういう安いお菓子をおまけしてくれるお店は、
いつの間にか子供の間で「おまけや」と呼ばれ出し、
その後廃業するまでずっと屋号ではなく「おまけや」と呼ばれ続けました。
(この呼び名は全国共通らしく、成人後全く違う地域でもそのような呼び名のお店があると聞きびっくり!)
まとまったお金(30円)がある場合は、
怪獣の写真、べったん(角型メンコ)、ビーダマ(5円)、
チューチュー(冷えていないもの10円)
*冷えているものは、大きなガラスの魔法瓶のようなケースに入っていて、冷やし賃追加で15円。
ガラスのお椀に入った寒天、もしくはベロベロ(10円)
味紙(はっか風味の甘い味が染み込んだ毒々しい色をしたちぎって噛む紙 5円)
糸引き飴(ひもを引っ張り選ぶ当たり付きで、当たりは大きな飴で持て余す 5円)
芋飴、水あめ、チョコ、わたがし、串刺し鈴カステラ(10円)
これらのものを、組み合わせつつ予算内で収まるように買い物しておりました。
もちろん大好きな円チョコもね♪
(ということはちゃんと足し算できてたんやね。)
こんな感じで、ほとんど自分の趣味やおやつを買っていたのです。
ですが兄の場合は違っており、
スーパーボールや、2B弾(強力な爆竹みたいなもの)、
ゴムでできた虫やお化けのおもちゃなどが当たるくじ引きなどに使っていたので、
みんなで遊べるおもちゃや、ギャンブル性のあるそういったものが好みのようでした。
また1週間分のお小遣いをまとめてもらったりして、まとまったお小遣いがあるときは、
小分けにして計画的に使っていた私に対し、
兄は拳銃などの大物のおもちゃを買ったり、友人におごったりと一気に散財したりして、
私とはまるで正反対!
この辺兄弟と言えども、好みの違いが出て面白いものですね。
(ちなみに、成人後の生き方もやはりそんな感じ正反対。)
またこういう店でのお菓子類は、基本というか当然というかパッケージなどはされておらず、
おおむね、ガラス蓋のある木製ケースの中に常温でおかれておりました。
それでも痛んでいたという記憶がほぼないので、
よっぽど回転が良かったのでしょうか?
いえいえ、きっと、最先端の技術が投入されていたんでしょうね♪
でもそんなの全く気にしてなかったな~。
だって、防腐剤どころか、毒々しい着色料ですら、
「きれいな色が付いてるから高級~♪」
な~んて大喜びでしたもの。
そんなだから、店内にある無数のお菓子やおもちゃは子供心にはまさに宝の山!
だから、こう強く心に誓ったものです。
「大人になったら1万円でここを買い占める!」
(当時は1万円あれば何でも買えると思っていたのです。)
とまあ、この辺りまでが私の最初の記憶の駄菓子屋で、
時代でいうと昭和40年代半ば(1970年)ごろまで。
万博を境に時代が変わったように、
駄菓子屋も、いわゆるライダースナックが出たあたりで少し様子が変わり始めました。
長くなったので、次回に続きます。
*おまけの話*
上記の中に登場した円チョコですが、実は過去に何度かこの件でメールのお問い合わせをいただいております。
その内容はどれも同じで、
「これは今どこに行けば手に入りますか?」
というものでした。
そこで思い当たるお菓子屋さんやお菓子問屋さんをご紹介しましたが、
いずれも今は取り扱っていないとか。
まあ、昔から夏場は販売休止の商品だったのでそういうものかと思っておりましたが、
ある時気になりよく調べると、製造元のお菓子屋さんがすでに廃業されておりました。
確かに似た商品で、「ごえんがあるよ」などもあるのですが、
それらはやはり、本物のチョコに近い風味。
円チョコの持つ、あのパチ臭さ(偽物くささ)には程遠いのです。
個人的にはそこが一番重要で、駄菓子のだがしたるゆえんだと思っていますので。
というわけで、このチョコはもはや幻の味になってしまったわけなのですが…
駄菓子菓子!(だが しかし!)
いつかこういう日が来るだろうと、実は私は冷凍庫で数枚保管していたのです。
でもその残り僅かを食べてしまえば、
その後はもう本当に、文字通り幻の味になっちゃうんだなと思うと、
おいそれと食べることもできず。
だから、いつか、いつか、
それこそ私が死ぬ前にでも口に含ませてもらえれば…
(=^^=)ゞ