ひとりわけのわからない世界に踏み込んでしまいましたが、
偶然、ダイアモンドバッファ部分の4個のトランジスタのhFEが10以内という物があったので
組み替えてみると、なるほど素晴らしい音がしていました。
「サ行」の音が走ることもなく、定位もしっかりしているなど、なるほどこれが選別品かと納得
したのですが、10台以上作ってきて、やっと1台のみ、というのも悲しい話です。
そこで、無選別でもhFEをかなりの値で揃える事が出来ることがわかった「タンデム」を
利用して、もう1台新規に作ってみました。
基板は「タガメ」を元にして、「タンデム仕様」としてみました。
しかしながら、電解コンデンサが30個も必要になるのも考えものです。
それならばと半分にしてみるとどうなるのか、ということで、16個挿してまずは音を出して
見る事にしました。
題して「タンデム・タガメ 50%」
タンデム部分は部品を付けるだけでなく、形ばかりですが熱結合もさせてみました。
また、タンデムのために重要な抵抗もトランジスタに近づけてみました。
エージングさせていくにつれ、面白い変化が現れます。
最初は極端に低域が出るのですが、それが高域が出る事によって低域があまり目立たなく
なります。3日から1週間程度は。
このまま電源を入れて鳴らしたままにしても、ほとんど変化が起こらないのですが、
いったん電源を落として半日ほどすると、最初の状態に近くなります。どういう事が起こって
いるのでしょうね。不思議といえば不思議ですが。
難点は、温度が上がりにくい、というのがあります。他の物ですと2曲か3曲で安定した
動作となるのですが、部屋の気温が15度を切ると、安定動作するまでに1時間ほどかかって
しまいます。逆に夏であれば、1曲も鳴らさないうちに安定動作するのだろうと予想しますが
さすがに夏になってみなければわかりません。逆に熱だれする可能性もあります。