つづれ日記

不定期更新です。日常の日記だったり、悩みだったりを綴ったりしています。内容は特に統一性はありません。

★1日1学★ 4:DPC

2012-01-20 | MSW(医療相談員)日記
本日のお題は「DPC」です。

DPCというのは、診療費の計算方式のこと。

診療費の計算方式には2通りありそれが、従来の「出来高方式」と新しい「DPC方式」。
この二つを端的に言い表すとするなら、
出来高方式⇒使った薬、注射、行った処置等をバラバラに請求する。
DPC方式⇒病名によって請求できる金額が既に決まっている。
…と、なります。
DPCが出てきた背景には、「従来の出来高方式では薬をたくさん使った方が病院が儲かる→薬じゃんじゃん使おう→必要以上の薬の処方・処置を誘発しかねない→これは良くない、ってことになる→病名ごとに、必要となる処置等を検討して、保健者へ請求額できる額を制限しよう」っていう感じの流れがあったみたいです。
ただし現在では、「DPCは病名で請求額決まってる→薬を少なくした方が病院が儲かる→薬を減らそう」という問題も懸念されてるらしいですが。
ほんとう、良し悪しですねぇ。


ちなみに、私の働く病院では、入院患者はDPC方式で請求しています。

と、いうことで、以下、DPCについて記述します。


「DPC制度(1日あたりの包括評価制度)」
 …急性期入院医療を対象とした、診療報酬の評価制度のこと。
  疾病・在院日数に応じて、定額の報酬を算定します。

※「診療報酬」という単語を聞きなれない方は、診療報酬≒医療費と捉えてもらって大丈夫だと思います。多分。

例えば、脳梗塞」という病名で入院した人の場合、
治療のために使用した薬が多くても少なくても、一日にかかる医療費は基本的には変わらない、ということになります。


ただし。
医療行為の中にも、包括計算するものと、出来高で計算するものがあります。
~包括計算するもの~
投薬、注射、処置、検査など
~出来高計算するもの~
麻酔、リハビリ、内視鏡、カテーテル検査など
※手術については、包括したり出来高にしたり、手術内容によって違うみたい;


と、いうことで…
ここまで上手く説明出来たかな?怪しいかな?

しかし、こういう話になると、「じゃぁどっちの方が患者の負担が少ないの?」ってことになると思いますが、
ぶっちゃけそれは「人それぞれです」としか言えないですね。
だってそうですもん。
先ほどの脳梗塞の例でいけば、
状態が軽くて薬等あまり必要としなければ、出来高払いの方が負担は少ないです。
でも、状態が重くて薬等を多く必要とするのであれば、DPCの方が患者負担は少ないです。
一概には言えない、というところがまた、判断が難しいところですよね。


…というところで、DPCの説明でした!