◎【第一章】冥想とは何か
◎人と神仏を結ぶもの
『人と神仏を結ぶものが冥想である。これにより人は真人間になり、善のみを行い悪を行わない人間に生まれ変わる。』
日本人の生活には、年末年始の寺社参拝があり、節分、春秋のお彼岸の供養、お盆の墓参り、赤ちゃんのお宮参り、七五三、車両のお祓い、更にはイースター、ハロウィン、クリスマスと黙って生活していれば、神仏とつながっている実感を持てる風俗習慣となっている。
その一方で、国民全体の貧困化と核家族化により、人は孤立を深め、経済的メリットと便利ばかりを追求する姿が当たり前とされる地獄的な社会が展開されるようになっている。
こうした中で、人は本来愛に生きるものであって他人を傷つけることなどできはしないという実感に生きるものである。そんな人間が真人間であるが、そうなるには、ある絶対的な意識の極限状態を経て、善のみを行い悪を行わない人間に生まれ変わることが求められる。
このあらゆる正誤とりまぜた情報、意識を操作するテレビ、スマホなどに日夜正気を脅かされている生活の中で、人と神仏のつながりを確かめては暮らすためには冥想が必要である。
それは最初はまねびで入るが、やがて大輪の花となって咲くことになる。