【第五章】冥想の種類
◎単体冥想の評価と方法
3. 単体冥想のいろいろ
(9) クンダリーニ・ヨーガ
狭義のクンダリーニ・ヨーガといえば、インドでクリヤ・ヨーガと呼ばれている冥想で、ダンテス・ダイジが「ニルヴァーナのプロセスとテクニック」で開陳したもの。
これに対して広義のクンダリーニ・ヨーガとは、究極としてニルヴァーナ(第七身体、神、仏、タオなど:無)を置き、その前段としてアートマン(第六身体、宇宙全体、世界全体など:有)を置いている冥想と考えられる。
広義のクンダリーニ・ヨーガとは、クリヤ・ヨーガ、西洋の魔術・錬金術、中国の内丹、古神道、チベット密教、日本密教などと考えられる。
なぜそう考えるに至ったかと言えば、「ニルヴァーナのプロセスとテクニック」において、アートマン(第六身体)がブラフマン・中心太陽(第七身体)に突入するのだが、これと同じモチーフの図式が慧命経/柳華陽の図版に発見されたからである。またチベット死者の書(パドマサンバヴァ)には無上の垂直道というこの秘儀に登場するキーワードが出てくることも挙げられる。
つまり宇宙全体・世界全体なる第六身体も神であって、言葉で表現できないもの、名状しがたいもの、なにもかもないものである第七身体も神であるが、その二つの態様が明らかに区分され、さらに個人が第六身体に転化する特徴を明示している宗教は、広義のクンダリーニ・ヨーガとしてさしつかえないと思われるからである。そしてその要素を持っている宗教は多い。
なお、一般に悟りとされるものは、個人が全体なる第六身体に転化してしまうことを言う。ここまでは言及されている宗教は多い。
ところが、さらに、アートマン(第六身体)がブラフマン・中心太陽(第七身体)に突入することまで述べているのは、柳華陽、ダンテス・ダイジ、OSHOバグワンだけだと思われる。
世界の宗教、古伝承、神話に当たっていくと、こうした個人から第七身体に至るメカニズム全体を説明した断片を発見することは結構あるものだ。だが、言葉は時代と共に全く変わってしまい、当時の社会通念の中で通用した秘儀解釈はいつしか忘れられ捨て去られる。そうした流れの中で、時代を超えた永遠不壊なるものは繰り返し現れて来るものだから、それをタイムリーに知って冥想修行に役立てていくことがその時代の最重要課題であり続けてきたのだと思う。
その意味でも、各時代に現れたアヴァターラ・神人の存在は貴重であり、見る目のある人に示唆を与え続けてきたと思う。
(a)広義のクンダリーニ・ヨーガで悟った人
空海、パドマサンバヴァ、呂洞賓、出口王仁三郎など。
(b)広義のクンダリーニ・ヨーガの悟り
中心太陽・ブラフマンへの突入とモクシャ(実在・意識・至福)への到達。
◎単体冥想の評価と方法
3. 単体冥想のいろいろ
(9) クンダリーニ・ヨーガ
狭義のクンダリーニ・ヨーガといえば、インドでクリヤ・ヨーガと呼ばれている冥想で、ダンテス・ダイジが「ニルヴァーナのプロセスとテクニック」で開陳したもの。
これに対して広義のクンダリーニ・ヨーガとは、究極としてニルヴァーナ(第七身体、神、仏、タオなど:無)を置き、その前段としてアートマン(第六身体、宇宙全体、世界全体など:有)を置いている冥想と考えられる。
広義のクンダリーニ・ヨーガとは、クリヤ・ヨーガ、西洋の魔術・錬金術、中国の内丹、古神道、チベット密教、日本密教などと考えられる。
なぜそう考えるに至ったかと言えば、「ニルヴァーナのプロセスとテクニック」において、アートマン(第六身体)がブラフマン・中心太陽(第七身体)に突入するのだが、これと同じモチーフの図式が慧命経/柳華陽の図版に発見されたからである。またチベット死者の書(パドマサンバヴァ)には無上の垂直道というこの秘儀に登場するキーワードが出てくることも挙げられる。
つまり宇宙全体・世界全体なる第六身体も神であって、言葉で表現できないもの、名状しがたいもの、なにもかもないものである第七身体も神であるが、その二つの態様が明らかに区分され、さらに個人が第六身体に転化する特徴を明示している宗教は、広義のクンダリーニ・ヨーガとしてさしつかえないと思われるからである。そしてその要素を持っている宗教は多い。
なお、一般に悟りとされるものは、個人が全体なる第六身体に転化してしまうことを言う。ここまでは言及されている宗教は多い。
ところが、さらに、アートマン(第六身体)がブラフマン・中心太陽(第七身体)に突入することまで述べているのは、柳華陽、ダンテス・ダイジ、OSHOバグワンだけだと思われる。
世界の宗教、古伝承、神話に当たっていくと、こうした個人から第七身体に至るメカニズム全体を説明した断片を発見することは結構あるものだ。だが、言葉は時代と共に全く変わってしまい、当時の社会通念の中で通用した秘儀解釈はいつしか忘れられ捨て去られる。そうした流れの中で、時代を超えた永遠不壊なるものは繰り返し現れて来るものだから、それをタイムリーに知って冥想修行に役立てていくことがその時代の最重要課題であり続けてきたのだと思う。
その意味でも、各時代に現れたアヴァターラ・神人の存在は貴重であり、見る目のある人に示唆を与え続けてきたと思う。
(a)広義のクンダリーニ・ヨーガで悟った人
空海、パドマサンバヴァ、呂洞賓、出口王仁三郎など。
(b)広義のクンダリーニ・ヨーガの悟り
中心太陽・ブラフマンへの突入とモクシャ(実在・意識・至福)への到達。