◎実質無視されている女性のリアル
女性は、セックスを恐がる。なぜならセックスは未知の旅だからである。
その旅に出ていく決心をするには、
1.相手の男を深く愛していること。
2.九ヶ月のあいだ子供を宿し産んで、一生それにつき合っていく覚悟があること。
3.その一生の重荷で苦しむ覚悟や自分が犠牲になる覚悟があること。
このようなものが必要であることを知っているから、容易には女性は自分の肉体に男を入れない。
男性でもこれらの点をわかっている人はいるが、本音ベースで多数とは言えない。だが恐ろしいことに、 コンビニ・書店で並ぶエロ系写真・記事やネットに氾濫するエロ動画、アダルトAVは、こうした女性の当たり前の立場、考え方は無視して、女性を男性の性欲に隷従する奴隷のような、男性に都合のよい存在として扱っているものだ。
男性がこうした女性観をもって社会に出れば、隠れて痴漢も行うし、盗撮もする者も出る。痴漢も盗撮もかつては、性倒錯というちゃんとした病気の扱いだったのではないだろうか。またそうした考え方で結婚に臨めばうまくは行きますまい。
そしてこうした歪んだ女性観のエロ情報エロメディアはビッグビジネスになっているが、長い目で見れば少子化の遠因のひとつでもある。また毎日ニュースサイトを賑わす子棄て子殺しの原因の一半は、貧困だけでなく、こうした女性観もあるのではあるまいか。
責任をとらない男性が多いということ。
価値観の多様化のもとに、まともとは言えない女性観がはびこっているのは、日本社会の不幸ではある。
かくして当たり前の男女関係が成立しにくくなったが、ときにはちゃんとわきまえたカップルもある。
女性は、相手の男性を深く愛していればこそ、自ら苦しみ、犠牲にもなれる。さらに、深い愛の中で犠牲となり苦しむことは、至福に満ちている。