珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

御戒壇巡り(胎内巡り)

2012年11月27日 | 国内旅行

御戒壇巡り?胎内巡りね

真っ暗闇の迷路を仏さまの胎内に見立てて、その中を巡り、遂には光の中へ出て来ることで、再生の意味があるとか。

一度やってみたいと思っていたのよ。

子供たちは二人とも修学旅行の時、京都の清水寺で経験して、けっこう楽しいと話していたっけ。

夫には断られたが、経験者の娘が付き合ってくれた。

右手で壁に触れながら6つ目(7つ目かも?)の角を曲がると錠前があるそうで、その錠前はお地蔵様のお手と結ばれているとか。

その錠前に触れたまま願をかけるのだそうだ。

入口は、申し訳ないけれど、何だかお化け屋敷に入るような感じ

「一度入ったら戻らないでください」と書いてある。

むむ・・・

ちょっとびびるけれど、暗闇の中へ勢いで突入する。

ところが、一歩入った途端後悔がどどっと押し寄せた

あっという間に漆黒の闇 

怖い!とにかく怖い!半端じゃない!

お化け屋敷なんかと比べようもない

何も見えない、真っ暗闇ってこんなに怖いものなのだ。

 

昔の人が暗闇の中で聞いたかすかな音や、ささいな気配を、「もののけ」と恐れたのがわかる気がする。

きらめく星や月のある夜は、どんなにか勇気づけられたことだろう

でも、ここには、星も月も、蛍の光も、何にもない

引き返したい、でも、罰当たりよね。

もともと観光客は私たちだけ。

先に中に入っている人はいない。

後に続いて来る人もいない。

娘と左手をしっかり握り合って、右手で壁をたどりながら進む。

一刻も早く出たい一心で、角を幾つ曲がったかも憶えていない。

長~い時間が経った頃、娘が、「あ、あった」と、声を上げた。

そうか、錠前があるんだっけ。

その錠前に触ったまま、願をかけるのよね。

ここまで来たら出口はすぐそこだ

娘に続いて触ってみると、時代劇によく出てくるような形状の錠前だ。

それに触れたまま、ゆっくり願をかける。

家族の健康を、幸せな人生を、日本の繁栄を、世界の平和を・・・etc。

入らなきゃよかったと、さんざん後悔していたくせに、出口を前にすると、途端に気が大きくなる

無事この世に戻ってきて、娘に訊いてみた。

「前もあんなに怖かった?」

すると、彼女が言う。

「修学旅行だもん、みんなでキャーキャー言いながら歩いたし、前にも後ろにも観光客がいっぱいで、全然怖くなかったよ。でも、今日は怖かったー」

そうか、やっぱり、「みんなで渡れば怖くない」ないのね

でも、それじゃあ、ありがたみもないわね~。

再び光に触れたその瞬間の喜びは、怖ければ怖いほど大きいように思う。

でも、私、一度でいいわ

 

 ところで、用ができまして、今日の午後から、また娘のところへ行ってきます。

帰りは10月2日です。

よろしく~