ハノイの空港へ着いた時、夫がシムカードを買いたいと言い出しました。
自分たちだけのツアーということで、我儘がきくので、
ややチャラ男風のガイドさんに、空港内のお店へ案内してもらいました。
でも、買ったシムカードは夫の携帯では使えません。
30分ほども、他のお客さんまで巻き込んでああだこうだとやっていましたが、
結局キャンセルとなりました。
ところが、それで諦めないのが夫です。
ホテルへ着くと、再びガイドさんにお願いして、町中のお店へ連れて行ってもらいました。
私たちはホテルで待っていたのですが、しばらくして帰って来ると、
「やっぱり駄目だった。でも今度はキャンセルできなかった」
と、がっかり。
日本円だと1200円かそこらですが、なぜ使えないのか納得いかないようです。
キャンセルできなかったカードで、ああだこうだとやっていると、
あ、そうか!。
夫のスマホの設定がなんちゃらで、接続できない状態になっていたのだとか。
私は、こういうことは全くダメで、何が何やらわからないけれど、
とにかく、多少英語を話す娘を頼りに3人で、またそのお店へ出かけました。
何人ものお客さんが待っている中、店員さんは若い女性が一人。
先ほどと同じ店員さんで事情が分かっているので話が早く、
とりあえず要件を聞いてくれて、観光客だからか、先に対応してくれたのですが、
やはりうまく動きません。
彼女のスマホにいれてみるとちゃんと機能するので、シムカードの問題ではないようです。
店員さんは、他のお客さんの対応もしなければならず、
夫のスマホもなんとしてくれようといろいろと試しながらも、
何台ものスマホをカウンターに並べて、次々と手際よく片付けていきます。
完全に門外漢の私は、スゴイな~と感心して見ていました。
それでもなかなか夫のスマホは動きません。
空港内のお店と同じように、待っていたお客さんも覗きに来て、
夫のスマホを指さして口々に何か言っています。
ああなんじゃないか、こうなんじゃないかと意見を言っている様です。
遂に店員さんが、ギブアップ。
時間は2時間近く経っていました。
ベトナム人は日本人に似ているとよく聞きますが、本当にそうだと思います。
日本人なら頑張るでしょう。
でも、欧米や他のアジアなら 10分かそこらで投げ出していたでしょう。
彼女の忍耐強さには感動でした。
そこまでやってもらえば夫も諦めが付いたようで、店員さんとお客さんたちに、
心からありがとうと言って、お店を出ました。
ホテルへ帰ると、もう夕食の時間でした。
そのシムカードはスマホには使えませんでしたが、
タブレットで使えたので、結果的には無駄にはなりませんでした。
なぜ、そんなものをベトナムで買わなくてはいけないのか?
日本で買えば何の問題もないのにと、内心イライラの私でしたが、
夫にしたら、それでは面白く無い、外国でそういうことをしてみたい、
ということだったんでしょうね。
夫としては、50%の満足、というところでしょうか。
ベトナムでは、スマホ料金をプリペイドにする人が多いそうで、
殆どのお客さんは、チャージしに来店していたようです。
それで、お客さんが多いんですね。