伯母を訪ねて、小旅行をした。
車で片道3時間半から4時間かかるから、結構な距離だ。
伯母は母の姉で、90歳、老人施設でお世話になっている。
母の兄弟姉妹は5人いたけれど、今は長女の伯母と、三女の母と二人になってしまった。
伯母は3年前に施設に入居したけれど、20年程前に伯父が亡くなってから、暮らしなれた家で一人暮らしをしていた。
とても元気な人で、施設に入居した理由は、雪かきができなくなってご近所にご迷惑がかかるからというものだ。
それまで、雪かきはもちろん、家の裏の畑でたくさんの野菜も作っていたのだから、驚いてしまう。
「会いたいから遊びに来て」
という電話が、母によく来ていたらしいけれど、腰痛持ちの母は、長時間車に乗っている自信がなくて、なかなか行くと言わなかった。
けれど、90歳と85歳ではいつどちらに何があっても不思議じゃない。
この辺りで一度行っておかなければ後悔するかもしれない。
そう思って、やっと重い腰を上げて、行ってみることにした。
母の体力ではとても日帰りは無理だから、母は伯母の部屋で、夫と私は近くで一泊することにした。
宿泊すれば、夕食と朝食は必要だ。
施設に電話して訊いてみると、有料でも一切外来者の食事の面倒はみないという答えが帰ってきた。
最近は、入寮者の家族が宿泊する場合、有料で食事を出してくれるところは少なくない。
まして、その施設はっきり行ってかなりの僻地にあるのだ。
それに、子供が遠くの都会で働いていると言う人も多いはず。現に伯母もそうだ。
「それじゃ、家族の方たちはどうなさってるんですか?」
と重ねて訊くと、
「みなさん、コンビニなんかで買ってご自分で用意してらっしゃるようですよ」
とのことだった。なるほど。
でも、その界隈にはコンビニどころか、店の類さえ一切ないのだ。
食べに出る飲食店もない。
入寮者の食事は出しているわけだから、一人分増えたからといってどうということもないだろうに。
何日か前に予約するとか、一泊に限るとか、規則を設ければいいだけのことだと思うけれど、何とも融通のきかないことだ。
そういう施設が姥捨て山にならないように、少しでも家族が来易いよう便宜を図るべきなのではないかと、私は思うけれど。
と言っていても仕方がない。
途中でコンビニ弁当を二食分買っていった。
ついてみると、施設は驚くほど立派だった。
そこで、出迎えてくれた伯母は、相変わらず元気で一安心。
母をおいて、私達は更に一時間ほど走って朱鞠内湖へ向かった。
その界隈唯一の観光地だ。
翌日、お昼ごろ母を迎えに行った。
久しぶりに姉妹で一晩語り合った後で、別れが辛いのだろう、伯母が母にもう一晩泊まって行ってと盛んに言う。
とはいえ、私たちにも都合がある。
「また、連れてくるから」
と約束して帰ってきたけれど、少し切なかった。
途中の峠は、10月に入ったらいつ雪が降ってもおかしくない。
「また」は、来年の夏になるだろう。
それまで、二人とも元気でいてほしいと思う。
写真は、道路沿い一面のそば畑。
収穫が近いのだろう、茎が変色している。
もう少し早い時期だったら、真っ白できれいだったのだけれど。
少し残念。
もう少し近ければ、もっと頻繁に連れて行けるんですけどね~。
「年をとったら都会に住もう」が私の意見です。
子供の頃の話題も生き生きと交わされたのでしょうね(^^)v
また次回の楽しい再会への希望が
お二人の目標になりましたね(#^.^#)