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自衛隊観艦式「ひゅうが」乗艦

2012-10-13 | 自衛隊

自衛隊観艦式。

三年に一度のこのイベント、
このブログを始めていなかった三年前は、はっきり言ってあることすら知らなかった、
こんな人間が、今年の観艦式には是非行ってみたい!といきなり思いました。
しかし、行きたい行きたいと口ではいいながら、何もしない妻のために、
我が夫TOは、まずアメックスのデスクに電話をしました。

「はがきを出して下さい」

これが返事でした。
締め切りの日も教えていただいていたのに、ちょうどその頃、
元海幕長とお知り合いになったので、
「もしかしたら、これで何とかなるかも」
と軽く考えて、さらに何もしないまま一般申し込み期日は過ぎてしまいました。

ところが本人がのほほんと構えて何もしない間にも、
TO→わたしに仕事を依頼してくれた方Hさん→防大卒会社社長O氏→赤☆氏、イ○ミ氏
という流れでチケット獲得のため皆が動いて下さって、ふと気づけばいつの間にか、

観艦式観覧が実現していました!

わーいわーい。
でも、とれたのは本番の今日13日ではありません。予行演習の8日です。
つまり、まさに本日、観艦式本番が行われているのですが、エリス中尉はもうすでに経験済み。

その理由は、そのことを言い出したのがぎりぎりだったことと、
さらに一緒に行くHさんのご都合が8日しか取れなかったためです。
でもいいの。
本番で、最高指揮官の内閣総理大臣がいると、旗艦でなくても
皆ぴりぴりして、とくに警備とかが大変らしいから。

それに安倍さんになってからならともかく、今回の観閲官は野田総理。
民主党代表と同じフネに乗るのなんか、まっぴらだわ。
もっとも、野田氏の父親は自衛官らしいから、「観閲式にでたくないから出なかった」鳩山、
「自分が観閲官であることを知らなかった」菅の二人よりはマシと言えますが。


この日は秋晴れの気持ちのよい気候に恵まれ、
まさに観艦式日和。
することは本番と全く一緒なのだから、むしろ当日より良かったかもしれません。


それでは、このブログに来られる方に、
余すところなくこの観艦式の模様をお伝えしようと、切歯扼腕して?ブログをアップしていきます。
写真もできるだけたくさん掲載しますので、一日では終わらないと思います。



今回のチケットですが、O氏が、赤☆さんに5枚、イ○ミさんに5枚頼んで下さっていました。
どっちかが駄目になった場合に備えて保険を掛けたそうですが、なんとどちらも取得に成功。
10枚もの入場券をゲットしてしまったため、我々の「チームO」は総勢10名になりました。

チームはO氏夫人は勿論、夫妻の最近知り合ったライオンズクラブの知り合いやら、
H氏の秘書やら、知り合いの新聞社社長やその孫や、ちょっとしたご一行様になりました。
皆で関内駅に朝7時に集合し、大桟橋に向かいます。



護衛艦が二隻いるのが見えてきました。
わたしたちは前夜「予習」しておいたんですけどね。(自慢)
この桟橋には「くじらのせなか」という愛称が付いています。



このゲートでは特に何もチェックしません。
左の自衛官は
「チケットがないと入れません」というだけの係。



まず見えてきたのは「くにさき」。
観閲部隊の編成には二種類あり、観閲艦(総理大臣が乗る)を取り囲む観閲部隊、
そして観閲付属部隊(お供って感じですか)があります。



つなげるのに失敗しましたorz
真ん中の切れてしまった艦名は上が「ちょうかい」下が「やまゆき」。
これを見ていただくと分かりやすいかな。

我々の乗るヘリ搭載型自衛艦「ひゅうが」は、観閲部隊のなかでも最も重要な?「随伴艦」です。
随伴艦は、先導艦(ゆうだち)に続く観閲艦の「くらま」の真後ろに陣取って進みます。
つまり、我々の乗った「ひゅうが」はある意味一番の「特等席」なわけ。
訓練展示も、旗艦の横ですから、ばっちりよく見えるという、ラッキーな配置です。

対してこの「くにさき」は、受閲艦艇部隊ですから、「観閲される側」のフネ。
第6群の先頭に立ちます。



「くにさき」の甲板では出航準備中。



しかし、働く海の男というのは遠目にもかっこいいですなあ・・・。



「くにさき」は「ひゅうが」より一足先に出航するので、もう乗艦は終わっています。
テントの下の自衛官たちは、集めた「乗艦証明」などを整理しているのでしょう。



艦の中に入れば、いかに広くてもそこはフネ。トイレに行くのは大変です。
というわけで、あなた、忘れてませんか?とばかりに受付付近にあるトイレ。
どうでもいいが、なぜ錨のマークが付いている・・・・。



ここで手荷物検査を受けます。
鞄の中もみなチェックするんですよ。
たとえ一人や二人が飛び道具を振り回しても、
瞬時に屈強の男たちに押さえつけられるのは目に見えてますが、
人質を取られてしまったり、爆弾を仕掛けられると困るしねえ。

そこで皆さん、赤字にご注目。

「旗、垂れ幕、ビラその他の配布物の持ち込みを禁止」

実はエリス中尉、今回護衛艦に乗ってみて、あまりにもたくさんの人々が
自衛隊のこうした催しに喜々として参加しているのに正直驚きました。
しかも、こんなにたくさん乗っているのに、「観艦式のフネのチケットはなかなか手に入らない」
なんて言われているんですよ?
よっぽどたくさんの人たちが「観艦式を見たい!」って熱く思っているってことですよね?

そして少なくとも「オスプレイ反対」ってやっている人は、こういうものに乗ろうとは思わないよね?

わたしなどはおめでたくもそのように思ってしまうわけですが、
「自衛艦に乗りたがるのは自衛隊が好きだから」というのはいわば「性善説」による判断。
中には乗り込んでおいて「自衛隊解体」を叫ぶビラを撒こうとする輩もいるかもしれません。
で、あえて「旗垂れ幕ビラ配布物」お断り、と。

しかし、そんな勇気のある左翼、いるかしら?
自衛官より先に、周りの「自衛隊ファン」にタコ殴りされそうじゃないですか。



ここで、金属ゲートを通ります。
ぴーぴー鳴ったら改めてチェックする大きな虫眼鏡みたいな機械も、
まったく空港と同じものが使用されていました。

この後、住所氏名を書いたチケットの半券を、身分証明書と共に見せます。
ちゃんと名前を確認していました。あたりまえか。
息子には保険証を持たせましたが、見てくれなかったそうです。

 

この入り口(夜の大桟橋の項で閉まるところの連続写真を撮った、あれです)
から乗り込みます。



見上げるとこんな風に艦橋が聳え立っています。
威風堂々、と言う言葉がつい浮かびました。
秋山真之なら「ガイじゃのう~!」と言うところです。



お迎えの自衛官が手をさしのべてくれています。
足下がお悪いので、ここでよろめく人がいるのでしょう。
手を出したら、しっかり握ってそのままエスコートしてくれそうな雰囲気です。



これが入ったところ。
本来ヘリなどが駐機されるスペースではないかと思われます。
震災後、「ひゅうが」は災害の際の訓練が行われたそうですが、
このスペースにかなりの人員を収容できるでしょう。
勿論その際にはヘリポートとして使用されるのでしょうが。

画面右手に見えているのが「海軍毛布」。
希望すれば何枚でももらえるので、甲板でシートにしてみなそこに座ります。



大抵の人間はこんなところに来るのは初めてなので、珍しげにきょろきょろ。
椅子がたくさん並べてあるので、ここに座って過ごすのかしら?と座り込んでいる人がいますね。
ここは訓練展示が終わった後、長時間甲板にいると日差しが強く風もあるので、休憩するために
設けられているスペースなのです。
航行の後半には、ここでショー?や演奏会が行われました。
そうでないときも、常に海上自衛隊紹介のための映画が上映されています。



そして、次に皆気づくのが、この椅子の置かれたのと反対にある巨大なエレベーター。
今、それが降りてきています。
本来これでヘリを甲板に上げます。
人であれば驚くほどたくさん一度に甲板に上げることが出来ます。
エレベータは航行中ずっと15分に一回稼働していました。

なんでもこのエレベーター、「ひゅうが」ができてすぐの一般公開の際、
当初予定になかった見学者を乗せてのデモを行い好評だったようです。



制服を見るとこうやってやたら話しかける人多数。
制服の方も、「今日はそれが仕事」ですから、積極的に話に応じます。
それでは、この艦載機用のエレベーターに乗ってみましょう。



このまま甲板までせり上がっていきます。

ちょうど上が艦橋。

と言うわけで、ついに「ひゅうが」の甲板に到着。



え?どこが甲板なの?
ビルが見えてるし、全然甲板と思えない、って?
この護衛艦「ひゅうが」は、我が海上自衛隊の保持する最も大型艦。
13.950tで、ひゅうが型自衛艦の一番艦。
旧軍の伊勢型戦艦二番艦であった「日向」に次ぐ二代目で、
自衛隊のものとしては初代になります。

あまりに広い甲板なので、フネの上にいるようなカットが撮れません。


ちなみにこれが艦尾に向けて撮った写真。
♪仰ぐほま~れ~の~ぐ~んか~んき~♪
しかし自衛隊旗がなければ、これもどこの写真だか全く分かりませんね。
だがこれを見よ。

どうだ!

まごうことなくこれは海自の誇る巨大護衛艦の堂々たる姿。
さて、これからどんな旅がエリス中尉を待ち受けているのか。

(まだ出航もしていないけど)次回に続く!