ある読者の方から観閲式行進をウルトラ警備隊のテーマに乗せた
YouTubeを教えていただきました。
自衛隊を「ウルトラ警備隊」で パレードさせてみた
勿論「陸軍分列行進曲」や「軍艦」にはかないませんが、
空自のときだけはこの曲でもいいような気がするなあ・・・・っておい。
というような黛敏郎先生が草葉の陰で憤死しそうな与太話はともかく、
今日はこの曲をBGMにお送りします。
観閲徒歩部隊の先頭を切るのは、陸海空の音楽隊長です。
海上自衛隊東京音楽隊隊長河邉一彦二佐。
先日この方の作品「序曲変ロ長調」「旅立ちの日」をダウンロードしました。
特に後者は、卓越した音楽センスを持ったメロディメーカーの本領発揮です。
三人の音楽隊長は音楽隊を率いて中央へと進み・・・
・・・・・・って、おい、
ピントが手前に合ってるぞ。
と思われた方、あなたは鋭い。
中央を撮るかに見せかけて、しっかり手前の超イケメン隊員に
フォーカスを合わせてしまう罪深いエリス中尉であった。
観客の方を向いて、ちらりとも後ろを振り向かぬまま警備を続けていた
この日の隊員の皆様、本当にご苦労様でございます。
このあと音楽隊は正面を向いて演奏隊形になります。
そこで以前お話しした「マスコミの一群」が
なぜかほとんどが白い帽子を被らされて?ぞろぞろと入場。
いよいよ観閲徒歩部隊の行進開始。
水色のマフラーは情報科のはずなのですが、どうして最初?
情報科はインテリジェンス、すなわち諜報のための部隊です。
インテリジェンスも迷彩服着るんですね。
この隊員の掲げている旗が、情報科のものではないので、
これが「観閲部隊」の部隊旗ではないかと推測してみる。
ちなみに、音楽隊の次は
観閲部隊本部の行進、となっています。
旗手はどんな状態であっても旗をそのままの状態で支えていなくてはいけません。
たとえ顔に被さって呼吸が苦しくとも・・・。
陸海空の三人が国旗を押し立ててその次に行進。
そして、防衛大学校学生隊が徒歩行進の最初の部隊です。
サーベルの放つ光が美しい。
向こうに髪の毛のないツルネン・マルテイみたいな外国特派員が・・・。
どこの国の記者で、どのようにこの観閲行進を見、どう伝えたのか非常に興味がありますね。
今年はこと観閲式に関しては中国からも韓国からも「右傾化」
だのなんだのの非難が聴こえてこなかったような気がしますが、
自衛隊のイベントごとに「日本の右翼化がががが」と騒いで来た両国にしては
今回はおとなしかったですね。
・・・・・・わたしが知らなかっただけ?
防衛医科大学学生隊。
ウルトラ警備隊のYouTubeは平成22年のものですが、その年も
指揮隊長を女子学生が務めています。
最近聴いたばかりの話なのですが、防医大では例年女子の方が全般的に優秀なんだそうです。
高等工科学校生徒隊。
この学校の正式名は英語で
Ground Self-Difence Force High Tecnical School
となります。
つい最近自衛隊の中の人から聞いた話ですが、工科学校は偏差値も高く、
防衛大学に行こうと思えば十分その力があるのにもかかわらず、
「部隊の気楽さに安住して」?
防大に進学せずそのまま実地部隊に進んでしまう生徒が多いのだそうです。
将来の為であっても回り道をしたくない、というのも若さのなせる性急さなのでしょうか。
その昔、旧軍での出来事ですが、海軍が
「すぐに飛行士官になれて(兵学校出と)同じ出世が出来る」
というような美味しい謳い文句で予科練習生を募集し、
「兵学校を受けるよりこちらの方が早い」
と勘違いした大量の優秀な青少年が難関を経て予科練に入ったものの
実際は兵学校出とは全く待遇も地位も違うことを知り、入隊後に
「だまされた」
と憤慨した一部の期生がストライキを起こしたという事件がありました。
まあ、これは飛行兵欲しさに海軍が純粋な青少年を口車に乗せたわけで、
現在の自衛隊部隊は勿論予科練とは全く違いますが、いずれも言えることは、
「急がば回れ」
と、きっと彼を心配する周囲の人間なら言う(言った)だろうなってことです。
続いては普通科部隊。
昔なら歩兵連隊です。
この観閲式のときにも伊豆大島の土砂災害に陸自が出動していました。
今日のニュースですが、伊豆大島の子供たちが、学校前で
「警視庁・自衛隊・消防の皆さんありがとう」と書いた横断幕を掲げ、
献身的な捜索・復旧活動に感謝したということです。
児童らは学校の門の前に立ち、自衛隊などの車両が通るたびに
「ありがとうございます」と声を掛けた。
6年の柳瀬奏夢君(11)は「がれきは少しずつ片付いてきている。
感謝の気持ちで手を振った」と話した。
企画した大島交通安全協会の春木望会長(79)は
「一人一人にはお礼できないのでこういう形にした」と笑顔を見せた。
(産經新聞ニュース)
こうやってちゃんと防人に感謝することを子供たちに教える大人がいる限り、
日本はまだまだ大丈夫と言う気がします。
空挺部隊。
この日、風が強かったため空挺降下が中止になりました。
無理矢理決行していたら、狭い観閲会場に降りられない、
という可能性もあったのかもしれません。
「風が強いときも戦争は起こるのに!」
とTOが無茶なことを言っていましたが、風が強い日は作戦を延期するんじゃないかな普通。
空挺団の隊長。
というだけで、もう常人とは違うレベル99くらいの、
ランボーみたいな生存能力を持った最強の男、って思ってしまいますが、
実際にそうなんだろうなあ。見るからに強そうだわ。
普通レベルでも彼らは二階から下りるのに階段を使わずに窓から飛び降りるそうですから。
海上自衛隊。
旭日旗はプリントではなくちゃんと縫製したものなのですね。
わたしの三段くらい後ろにいた一団が、
海自部隊の行進のアナウンスがあったときわっと沸き立ち、
声援を送っていました。
おそらくこの観閲部隊に家族がいるのでしょう。
一段下には、40代の茶髪の女性と、60前後の女性二人が、
初対面にも関わらずお互いが「陸自の母」であることがわかり意気投合していました。
わたしのように「全く関係者でもなければ知り合いもいない」
という唯の「自衛隊ファン」というのはもしかしたら少数派なのでしょうか。
もちろん後は「カメラ小僧」「カメラおじさん」「ミリオタ」ってところでしょう。
「自衛隊ファンとミリオタって何が違うんだ」
って言われそうですが、違うんですよ。
一口で言えば、前者はソフト、後者はハードに対する関心っていうかな。
まるで旧海軍の白黒写真から抜け出して来たようなきりりとした水兵さん。
彼の持っている錨に番号付きの旗が何なのか分かりませんでした。
護衛艦隊の第2護衛隊群とかいう意味でしょうか。
航空自衛隊の隊長の眼鏡装着率なぜか高し。
空挺部隊には一人も見なかったような気がします。
高等看護学院学生隊。
女性自衛官部隊。
中国のニュースではこの女性部隊の写真が大きく揚げられたようです。
「女性も戦闘をする国」
というイメージで武力化(彼らの言うところの)と右傾化(彼らの思うところの)
を印象づけたいというわけでしょうか。
実質女性自衛官は戦闘行為を行わないということが明文化されていることについては
きっと触れないんでしょうね。
女性部隊の旗をご覧ください。
海自を表す錨、空自の翼、そして陸自の草。
全てを盛り込んだ上に日本を表す桜、
そして向かい合っている赤い鳥は「女性」を表します。
と、別に何を見たわけでもないのに旗の意味するところが
ばっちり分かってしまうのだった(笑)
というか、分かり易すぎ。
後ろの車の空自、陸自の隊長。
海自の「桜に錨」の旗にはWomanのWが記されています。
この空自女性部隊の旗手がなかなかの美人さんでした。
女性自衛官部隊の行進が終わり、次は飛行部隊がやってきます。
(続く)