ブルーインパルスの演技が中止になった後、
わたしはどっと減った人の隙間を少しずつ縫うように前に進んで行き、
F−15Jの飛行のときにはエプロンから3列目にまでたどり着いていました。
こんな感じの位置です。
これは手を上に持ち上げて撮ったものです。
F−2の移動のとき、後ろのバズーカレンズがわたしと隣の人の間にずいっと突き出され、
しかもそれがわたしの頭に長時間押しつけられて実に不快だったので、
急激に首を傾げてレンズを押し、シャッターチャンスを台無しにしてさしあげました。
このベレー帽は高等工科学校の学生さん。
パイロット志望なんでしょうか。
横にいた人が
「どうも工科学校の制服はあまり格好が良くない。
特にベレー帽の被り方が皆ダサい」
と仰っていました。
まあ・・・・一応高校生ですから。
鏡の前で格好よく見える角度を研究するスタイリストももしかしたら
いるかもしれませんが、少数派でしょうな。
飛行そのものはあっという間に終わり、待っている時間の方が長い。
これが航空祭というものです。
飛行が終わってしまえば、各機帰投の瞬間を見るだけが皆の目的。
しかし、暇なので目の前を何か通ればシャッターを切ります。
こんなのとか。
手前はパイロットでしょうか。
こんなのとか。
こんなのも。
この軽トラのときは、周りの皆が一斉にシャッターを切っていました(笑)
この日はブルーインパルスの飛行の合間にこの鳥が編隊を組んで飛んでいました。
去年の入間では2番機がバードストライクで演技中止。
この日来ることが出来なかった4番機と予備の無番号機は、
みゆみゆさんに教えていただいたところによると、
やはりバードストライクによる故障とのこと。
鳥の飛翔に憧れた人間が実際に自分で空を飛ぶことになった結果、
こうやってその先生である鳥さんの命をしょっちゅう奪っているのね。
合掌。
F−15のウォークダウン。
左の整備員が手に持っている長いものは、セーフティピン。
セーフティピンとは、機能を停止させるための安全ピンで、フライト前には
これを必ず解除して一本も残さないようにする作業があります。
たとえばベイルアウトのための装置は、地上にあるときには万が一の誤作動を防ぐため、
このセーフティピンによって作動出来ないようにしておくわけです。
レッセン(列線)と言われるフライト業務では、検査隊隊員は必ず
飛行前に解除したこのセーフティピンを手に持ち、パイロットに見せます。
ピン自体は決して大きなものではないので、
このような赤いベルトのようなものに付けられています。
ピンが抜けているかどうかは、パイロットと整備員が目視で行います。
エンジン始動後は、インターホンでパイロットとやり取りをしたり、
もう1人の整備員へ指示を伝えたり、連絡を受けたりして点検を進めます。
機体の右側からのびているのはインターホンのケーブル。らしい。
F-2の帰投準備も着々と進んでいます。
赤いキャップはパイロットで、手にしているのは耐Gパンツ?
(適当に言ってます。念のため)
ここで見ていると、フライトの準備というのはとてつもなく時間がかかるのがわかります。
慎重にも慎重を期して、安全を確保してからでないと飛ぶことは出来ません。
わたしはかねてから
「松島基地が津波で浸水したときに、震災発生から津波が来るまでの間に
F−2だけでもスクランブル発進のように飛び乗って逃れることはできなかったのか」
と言う疑問を持っていたのですが、この発進までの手順を見ていると、
とてもではないけど短時間で避難のために発進など無理ということが分かりました。
かつて飛行機に乗っていた方も、
「受け入れ先とか、どこまで飛べるかとか、飛び立ってからのことがあるので無理」
とおっしゃっていましたし、あれは残念ですがああいう運命だったんでしょうね。
間違っていなければ整備員が手にしているのはインターフォンのコードのはず。
コクピットとお話中?
機首の前にしゃがむのもかならずやっていますね。
もしかした後ろにももう一人整備員がしゃがんでいますか?
さて、そのF−2もウォークダウンが終わり、いよいよ発進です。
手を振って通り過ぎるパイロット。
この瞬間のためにパイロットになりたい!って思う人もいるかもしれない。
ジョッキーとゼンっていうのはTACネームでしょうか。
松島までなら一瞬で着いてしまいそう。
また来年~。
U-125Aが帰投のための準備を始めました。
この機種は救難展示で活躍したことから分かるように救難機ですが、
小牧基地、千歳基地など配備している基地が多く、
このU−125Aがどこに帰って行くのかは分かりませんでした。
しゅっぱーつ。
そしていつの間にか準備が整ったハーキュリーズCH-130も。
どすこ~い。
とばかりに巨体が空中に上がります。
去年はたしかC−1が帰投のときにバンクをして挨拶したのですが、
今年の固定翼機は、一機も翼を振ってくれませんでした。
もしかしたら近隣の「落ちたらどうする」みたいなことを言う人種に配慮して、
そういう「危険につながりかねないパフォーマンス」は控えた、とか?
考えすぎだったらいいのですが。
次回入間航空祭、ブルーインパルスの帰投をお送りします。