色々と話が途中ですが、今日は、いつも写真を提供してくださるKさんが
「桜花」の記事を見て送ってくれた修武臺記念館の写真を紹介します。
何度も訪れていながらこんな立派な博物館があることを知りませんでした。
航空自衛隊入間基地の修武臺記念館です。
年に数回一般公開されていて、いずれも申し込み制だそうで、今見ると
5月の7〜9日の三日間が一番近い申込日でした。
早速申し込もうと日付を見たら、見学日は7月。
残念ながらそのころは日本にいない可能性が高く、断念です。
ここは江田島の教育参考館や陸自習志野駐屯地の空挺記念館のように、
ここもまた隊員教育施設として位置付けられているそうで、
Kさんによると
「一通り見ると陸海軍航空隊と航空自衛隊の歴史がわかります」
とのことでした。
機会があればぜひ見てみたいものです。
ちなみに、修武臺を調べていて、こんなページを見つけました。
航空自衛隊の各基地の給食で提供される鶏の唐揚げを、
航空自衛隊全体でより上を目指すとする意味を込めて
「空上げ(からあげ)」
と呼称しており、各基地で特色ある空上げがあります。
入間基地では、埼玉県秩父の美味しいお水で造られた
「秩父みそ」をふんだんに使用した
「秩父みそ鶏空上げ丼」
を隊員に提供しております。
空自、いつの間にか海自のカレーに対抗する食べ物を開発し、
着々と宣撫工作(違う?)を進行させて周知に努めておる。
空自界隈で「空上げ」を知らないのはモグリ、という状態にまで
もはや到達しつつあるのでは・・・やるな、空自。
それにしても外観の美しさに加え、このセンスがいま風なのは・・?
調べたところ、1986(昭和61)年、旧航士の本部校舎を利用し、
帝国陸軍航空部隊および空自の歴史資料館として開館した「修武台記念館」を、
2005(平成17)年にリニューアルに向けて一旦閉館、現在の記念館は
2012(平成24)年に航空歴史資料館として再オープンしたものでした。
スミソニアンの桜花は日本から接収した実機の一つですが、これが
日本国内唯一の本物の「桜花」だそうです。
2機いるじゃないか!と思ったら奥は写真でした。
手前は炸薬部分と思いますが、恐るべきは「桜花」ノーズと同じ形であることです。
「爆弾に人が乗っていた」
という「桜花」の実態を雄弁に語っています。
修復は困難だったということですが、この「桜花」、翼の部分がないんですね。
左側のは推進部分であろうと思われます。
復元された計器板。
「桜花」はグライダーのようなもので、案外操作性はよく、
操縦そのものは容易だったという搭乗員の証言がありましたね。
しかし、ロケット推進なのでドイツの「コメート」同様、
推進力が無くなればもう滑空するしかありませんでした。
体当たりする目標まで距離が足りない場合、滑空で目標に
到達するのはほぼ不可能だったと思われます。
修武臺で撮られたF35Aのマーク、おそらく撮影された時には
そんなことが起こるとは夢にも思っておられなかったでしょう。
さて、自衛官にとって、4月1日はその前に発令された
人事異動によって離任式、着任式が行われる特別な日となります。
海上幕僚長離着任行事
もうご覧になった方も多いかと思いますが、村川全幕僚長の離任式、
そして山村新幕僚長の着任式の様子です。
まず、新旧幕僚長二人により市ヶ谷の一隅にある慰霊碑に献花が行われます。
この時に演奏されているのが、儀礼曲「命を捨てて」です。
戦前から海軍に伝わるこの儀礼曲は、国を守るために命を捧げた
軍人の御霊を鎮魂するために作曲され、記録によると、
真珠湾攻撃の何ヶ月も後、特殊潜航艇で突入散華した「九軍神」の
葬列(棺には遺髪が納められていた)が都内を行進したときには
この曲が演奏された、ということです。
「日本が新しい御世となり、海上自衛隊が新しいリーダーのもと、
諸君が、より強く、より信頼され、より暖かい海上自衛隊を
作っていってくれることを確信しています」(村川海幕長)
さすがは村川海幕長、わたしは特に最後の、
「武運長久を祈ります」
この言葉に背筋がびりっとなる思いがしました。
それから新海幕長山村海将の栄誉礼となるのですが、
山村氏の表情には抑えきれない感慨の色が見て取れます。
ただ、その後庁舎内で二人が握手をしながら、
山村「頑張りまーす」
村川「頑張ってください!うふふ」
山村「はーい」
山村 (=・ω・)人(・ω・=) 村川
あー・・・和むなあ・・・。
最後に、行進曲「軍艦」とともに敬礼をかわしながら歩き、
階段を降りたところで、海上幕僚長旗を立てる係の海曹長が、
これで旗を持つ役目が最後になることを宣言しますが、
その際、村川元海幕長がポケットからメダルを出して、
握手をする手に握らせ、渡しているのに注目です。
それから帽振れの後に花束を渡す女性海曹は、涙ぐんでいますね。
村川海幕長がいかに部下から敬愛されていたかがわかるような
一連の動画でした。
さて、今日のエントリはKさんに送って頂いた写真特集ですが、
冒頭写真は、3月31日の年度最終日に横須賀地方総監部の送別行事を
遠くから撮られたものだそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/c4/8f512596e77b4d9e2119dc4d7f35f9cb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/92/32e434c62ff604915a9dc4fd50a37ea2.jpg)
きっと海上自衛隊より楽だぞ。」
全てKさんのキャプションをお借りしました。
全国の自衛隊でこのような別れの儀式が行われ、海上自衛隊は
去る者を伝統の「帽振れ」で見送ったんですね。
Kさん、写真の掲載許可をどうもありがとうございました。