の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

バンテアイ・スレイのクメール人

2015年08月14日 | カンボジア
午前9時24分にバンテアイ・スレイに到着し、2時間15分の滞在でした。小さな寺院ですが、楼門や壁の彫刻をゆっくり見ていると時間が経つのが早すぎます。
この少女は、来たときに東参道の遺跡の窓に腰かけていたのですが、帰るときも同じ所に腰かけていました。









少女の母親はバンテアイ・スレイで働いています。母親の仕事が終わるのを待っています。

少女の母親です。バンテアイ・スレイで遺跡の監視をしています。
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木陰でクメールの伝統音楽を演奏しているグループの所へ来ました。
演奏しながら生活費を稼いでいるのですが、団体旅行が多く、遺跡からずいぶん離れているために近寄る人は見かけません。



この人は草笛です。哀愁を帯びた音色を発しています。







戦争で右手を失ったのでしょうか、左手だけの縦笛です。


彼らのCD販売に協力をしました。
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シェムリアップへ向かう道端でヤシ砂糖を売っていました。車を停めて寄ってみることにします。

右に置かれているのがサトウヤシの実です。高く積まれているのが、ヤシの葉で包まれたヤシ砂糖です。

サトウヤシの花序から採取した樹液を煮詰めて水分を飛ばし、砂糖を作ります。後ろの木にぶら下げられている、竹筒に樹液を採取します。








「女の砦」バンテアイ・スレイ(4)

2015年08月13日 | カンボジア
南北に3基の祠堂が並ぶ基壇の西へ周ってきました。中央祠堂の扉横の彫像は門衛です。



南祠堂です。



破風はお手軽に石を積んだようです。絵柄が連続していません。



マルローが盗み出したデヴァターです。フランス人が言い出したのでしょうか、「東洋のモナリザ」と安直な呼ばれ方をしています。

アンコール遺跡には持ち出し困難な優美な壁面彫刻はたくさん残っていますが、丸彫りされた石像はほとんど目にすることはありません。プノンペン国立博物館には12000点以上のクメール美術品の彫像などの優品を所蔵しています。シェムリアップのアンコール遺跡保管事務所にはその数倍の文化財が保管されています。
カンボジアを植民地にしたフランスにはさらに多くの彫像や文化財が運び去られ、高額で売買されていたようです。マルローが遠くカンボジアまで盗掘旅行を思いついた背景です。

かってはバンテアイ・スレイの祠堂の屋蓋部には神像や天女、門衛たちの立像で装飾されていたそうですが、現在は一体も見ることができません。

このデヴァターもマルローが盗み出したものです。





屋蓋に彫られている神像です。

中央祠堂の門衛です。
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半人半獅子のナラシンハが祠堂を守ります。複製が安置されていますが、実物はプノンペン国立博物館に展示されているそうです。



以前は頭のないナラシンハが置かれていましたが、新しいナラシンハは石材表面が白く、周りの景観から浮いています。何年かすれば古色を帯び、なじんだ景色になるでしょう。

ハヌマーンの彫像です。
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南経蔵です。

南経蔵を東正面から見ます。



破風はカイラーサ山を揺るがす魔王ラーヴァナです。

破風上部はシヴァ神とウマーです。

魔王ラーヴァナです。





東側から南祠堂を見ます。





中央祠堂の破風彫刻です。


「女の砦」バンテアイ・スレイ(3)

2015年08月12日 | カンボジア
聖池の横に置かれている破風は、ラーマーヤナから魔王ラーヴァナにさらわれるシーター姫です。

第二周壁、東楼門へ進みます。



破風の縁取りは2本の帯がたすき状に交差します。
カオ・プラ・ヴィハーン(プリヤ・ヴィヒヤ)の楼門と極似した意匠です。

破風の装飾はカーラの上に坐るヴィシュヌ神です。



楼門内に安置されているヨニです。2本のリンガを祀っていました。

楼門の内側彫刻です。破風の凹部三か所に棟木を渡して屋根をのせていたのでしょうか・・・。

破風の彫刻は、向かい合う象が坐るラクシュミーに聖水を灌いでいます。

その下にはガルーダです。

第三周壁の楼門です。周壁内には基壇に3基の祠堂が南北に並んでいます。祠堂の前には2棟の経蔵が建造されています。

第三周壁門の破風は踊るシヴァ神像です。まぐさ石の神像は顔を剥がされています。





3基並ぶ北側の祠堂です。破風は、女を股間に押さえつけるヴィシュヌ神の化身となっています。

北祠堂お東面南側のデヴァターです。

北側のデヴァターです。顔面が剥がされています。

北側の経蔵です。





北側経蔵の破風は、神象に乗るインドラ神が恵みの雨を降らせているところです。





北側から中央祠堂を見ます。

中央祠堂の門衛像です。



北側から中央祠堂を見ます。

北祠堂、北面西側のデヴァターです。東側のデヴァターは損傷が激しいです。

逆光ではっきりと写りませんが、北祠堂を西から見ます。

北側のデヴァターです。



南側のデヴァターです。



西楼門です。

破風側面の彫刻です。



破風の彫刻は、猿王スグリーヴァと兄ヴァーリンの戦いです。

まぐさ石にはカーラの上に坐るヴィシュヌ神で、東楼門と対になっています。

伽藍を反時計回りに半周しました。
10世紀に建立されて以降、改造や改築が加えられていない希少な寺院で、東南アジアの最高の美術様式が織り込まれた寺院です。

「女の砦」バンテアイ・スレイ(2)

2015年08月11日 | カンボジア
「女の砦」という意味を持つ「バンテアイ・スレイ」の続きです。
1914年に発見されます。当時フランスを代表する前衛作家で、後に文化大臣に就任するアンドレ・マルローはフランス極東学院の会報で密林に埋もれたバンテアイ・スレイの発見を知り盗掘でひと儲けすることを画策します。妻クララと友人の3人で考古学の学術調査を装いカンボジアを旅行、バンテアイ・スレイの北側祠堂から3体の女神像を盗み出し、国外へ持ち出そうと、プノンペンまで運び出したところで逮捕されます。半年後の裁判で有罪となります。マルローはこの盗掘をもとに小説「王道」を発表します。
バンテアイ・スレイの修復は1931年に完了しました。

南北94m、東西100mの第一周壁に沿って、聖池を回ります。







南側から見ると、地盤が波打ってきているのが分かります。





周壁はラテライトで出来ています。

西門です。



第二周壁の西壁には崩れた破風がたくさん仮組で置かれています。





フタバガキの実です。




「女の砦」バンテアイ・スレイ(1)

2015年08月10日 | カンボジア

アンコール3日目です。ホテルで朝食後は、およそ40km東北にある、「女の砦」という意味を持つ「バンテアイ・スレイ」から観光を始めます。

ホテルの3階食堂テラスから表通りを撮影しました。

カーブを曲がったところでお巡りさんがヘルメット装着の取締りをしています。





ヘルメットの装着率は結構いいみたいです。1台ノー・ヘルがすり抜けて行きました。





彼はヘルメットを出そうとしていますが、間に合いませんでした。



四人乗りは違反ではありません。

彼女はUターンするタイミングを見計らっています。この後、お巡りさんの前から無事逃げていきます。
お巡りさんを見つけて、呼止められる直前にコースを変更する単車もたくさんあります。強者は、道路の左端をすり抜けていきます。

縁日が開かれるのでしょうか、たくさんの風船を積んだ自転車です。

乳児を抱いての3人乗りです。

お巡りさんに呼止められます。

違反金を払っていますが、支払うまでにずいぶん時間がかかっていました。かなりごねていたようです。
もちろんヘルメットをしていないからと言って、違反切符が切られているわけでもなく、違反金に領収書が発行されこともありません。

前の単車は息子のようです。お札が2枚渡されています。


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宿泊している「タ・プローム・ホテル」の外観です。
















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バンテアイ・スレイに到着です。団体の観光客が行過ぎるまでココナッツ・ジュースを飲んで休憩です。危なっかしい手つきで飲み口を切り落とします。



観光客を待ち構える、土産物売りの女性たちです。


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バンテアイ・スレイへは未舗装の道路が続きます。

バンチアイ・スレイは967年頃、ジャヤヴァルマン5世に仕えていた王師(宮廷バラモン)ヤジュニャヴァラーハによって建立されたヒンドゥー寺院です。
赤色砂岩とラテライトで造られた、三重壁に囲まれた小さな寺院です。

破風やまぐさ石、門柱には彫の深い精緻な彫刻でうめ尽くされています。赤色砂岩は硬質で、風化による摩耗もなく、最近彫られたような美しさです。

東門は象に乗ったインドラ神です。







東門から第一周壁門へ至る参道です。

参道南の門の破風は聖牛ナンディンに乗るシヴァ神と妻ウマの彫刻です。



破風の縁飾りの終端はナーガに乗るガルーダです。

参道北側の門です。



参道北側門にはヴィシュヌ神の化身ナラシンハに組み伏せられる阿修羅王です。





赤アリの巣です。

木陰で地元の人が演奏をしています。



参道と平行に並ぶ石柱です。





門柱に刻まれた碑文です。

地面に転がる蓮華文の彫られた石材です。

聖池に囲まれた中央伽藍です。基壇の上に3基の祠堂が並び、2棟の経蔵を配置しています。

聖地の間の参道です。

聖地の周りを一巡りしてから中央伽藍へ入ります。