懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

百聞は一見に如かず

2018-12-10 02:06:23 | Weblog
フィギュアスケートGPファイナル、女子シングル、フリー。

試合を先にTV放送で見られた方が良かった。今回は、紀平が、試合の放送前にニュースに出て、かなり興ざめ。空騒ぎ。

昔、某バレリーナが、「百聞は一見に如かず」と自信たっぷりに言った。試合の映像を見ると、今回の空騒ぎの中身のなさとは対照的に、キャリアを積んできた選手たちの、それぞれの研鑽が光って見えた。 

ザギトワ、良かったよ! ザギトワに、はじめてカルメンを感じた。とても心に残る、カルメンだった。

2位だっていうから、「えっ?」って思ってたけど、見てみると、とりあえず、キャリアも違うし、1位の紀平梨花とは、比較するも愚か。

変な話だけど。今日のザギトワに、初めて、納得できるカルメンを感じた。

自分は、カルメンは非常に思い入れのある作品で、ザギトワは、今まで、表現はフィギュアスケーターとしてなら、十分できてるし、そもそもカルメンて、未熟な若い女の子で、前回までのザギトワの演じてた傲慢そうなキャラは、その線に近い。ただ、自分は、カルメンに思い入れがあって、過去にカルメンを演じた、感動したアーティストや、アスリート(新体操とか)、何人もいる。絶対ザギトワには勝てないような、決定的なイメージを与えられた演じ手が過去にいて、ザギトワ、上手できれいとは思っても、自分の好みではなかった。

ところが、今回、ザギトワのカルメンが、初めて、自分にとって『カルメンを感じられる存在』になっていた。そこまで期待してなかったから、驚いた。

脚も細くなって。今回、ジャンプを予定通り完璧に決めきれなかったけど、勝てるジャンプだけでなく、スピンステップのレベル4だけでなく、演技も、今まで勝ててても、そこで止まらずに、凄く頑張って、ここまで精進してきたのだと、この身体と、そして、演技の動きやポーズ、洗練上がったと一目でわかったし、向上心の強さをビシビシ感じた。8日のザギトワのカルメンには、今までにない深みがあった。


紀平は、全てにおいて、まだ、これからの人。ザギトワとは、身体の使い方から何から、大人と子供位の差はある。このザギトワや、今回、氷上に上がった他の選手と。まだ出たばかりで細部荒削りの、紀平梨花を比較すること自体が、苦笑。

☆気の毒な位、頑張ってるのが、演技で全てわかるザギトワだけど、彼女に一つだけ欠けてるものが、ソフィア・サモドゥロワにはあって。点にならない所も結構やってて、舞台で演技するのを、滑るのを、心から楽しんでる。コーチの違い、立ち位置の違いも、あるのかな。

☆彡宮原知子
久方ぶりに、自分は宮原さんの演技に興奮した。

衣装も良かったし、何気な振りとか、何か所も、心にぐっとくるものがあった。

好みの問題かもしれないが、自分は、彼女の和ものより、和洋折衷とか、洋物路線の方が、より、感じやすいのかも。静より、動。20歳、まだそんな大人じゃないのかもしれないけど、演技っていうか、身体の使い方、仇っぽさ、大人っぽさの中にも、品位をなくさない所とか、一朝、一夕では、出せるわけがない磨かれたものがある。
感動して。え?6位?みたいな。あっ、そ~ですか。人は人、自分は自分。今回は、自分の感動を大事に胸にしまう。

☆彡トゥクタミシェワ:時間なくって、録画の演技をまだ見てない。3位入賞!ほんとにおめでとう、リーザ!って、多くの人が思ってるよね。
自分は、この入賞によって、あの、不埒なエキシ演技がまた見られるのでは?と、喜んでいる。(別のでもいいけど。面白ければ。)

☆彡坂本香織
FSのプログラムは、振付師の人が、とても彼女にあったものを作ったと、前に思ってた。微妙な差だけど、今回脚光を浴びたぽっと出の紀平梨花とは、少し浮沈を経験した、経験値のようなものが違うように思った。その分、厚みがあるというか、見がいがあった。ジャンプは高くて、爽快。

紀平は騒がれすぎで、それさえなければ、別の目で見れたかもしれないけど、色んな選手と比較して、不公平過ぎてしらけた。

宮原も、坂本も、それ以外も、日本人女子選手、ポスト浅田真央で、色んな人が一度は持ち上げられ、騒がれている。浮沈を経験してから、ほんとのキャリアが始まるのか、それとも、スターを創ろうとする作為にも、別の明日があるのかは、明日にならないと分らない。

感動も何も、見る気も起らないほど、試合流す前からニュースとかで騒がれると、食傷。

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主役登場!

2018-12-10 00:47:23 | Weblog
うおおおおおおおおーッッ!!!

と、いいたくなるような。

圧倒的なものを。

昨日のネイサン・チェンにも、目を見開かれる思いで感動したばかり、なんだけどさ。

フィギュアスケートGPファイナルの、9日夜、テレ朝放送。羽生不在に、テレ朝、視聴率対策か? 女子シングル、シニアだけでなく、ジュニアの試合も投入。噂のロシアのジュニア女子、上位2名のフリー演技が、ばっちり映って。

ついに、ついに、あの、噂の14歳、アレクサンドラ・トゥルソワさんがっ!!!なんとなんと、日本の地上波ゴールデンタイムにお出まし!!!これが、興奮せずにいられよか。

先に、勝ったコストルナヤを映したが。(これも、そこそこ良かったが、でも、ロシアだもん。この位、出来る子は、また出てくるよね。おそロシア。)

アレクサンドラ・トゥルソワさんってば!!!

今日の、テレ朝のこの番組の、真の主役は、この人!!!


「参りました~~~~~!」⇒トゥルソワのフリー見ての感想。(一回前の試合より、上の技術をやろうとして、切れのある体の動き、もはや、全てが別格。G1に出てきたG1馬を見ているようでした。)

(男子のGPファイナルでは、1位のネイサンが一回跳ぼうとして回転して転倒したかも?、の4回転ルッツ。4回転ルッツ、ファイナルでやってたの、ネイサンだけだったような?そんな、、シニア女子に出来る人は居なくて、シニア男子でも最難度なのに。それが、ジュニア女子がそれ以上をやるって・・・・・)

この4回転ルッツを最初1回、コンビで入れて、2回目は、単発で入れて、もひとつ。4回転トーループ入れて、ってプログラム前半の構成。

だから、実施では、彼女の思う通りには、完全には出来なかったけど、ルッツ2本、廻ってたような。(シニアのファイナルで、ルッツ2本の構成の人って、いなかったよね?)出来なかったら出来なかったで、切替えていく時の、身体のコントロール力とか、物凄い。やらなかったけど、一瞬、コンビにしようか?とか、考えて判断できるくらいの、超高度な身体と心の鍛錬があって、圧倒、以外ない。(技術難しすぎるから、「尊敬」って言いにくいんだけど。ジュニア女子の目指すべき世界を超えてしまっていて、手放しで称賛していいのか、分らないけど、尊敬心を抱いてしまう、ビックリするような世界。)

後半に、超難度の高い3回転のコンビネーション。2つ目のクリムキンイーグルからの3連続の難しい3回転のコンビネーションも決めて、とか、めっちゃくちゃな技術高すぎプログラム。表現も、音楽、一部前回と細部変えて、意欲的。)

あああああああ、録画して、録画できて、本当に良かった良かった。

フィギュア女子シングルは、完全に、ジュニア女子にシニア女子が遅れを取った状況。


トゥルソワがしくじったのではなく、普通にやれば勝てるのに、さらにさらに、前回の試合より上の技術をやろうとして、・・・それでコストルナヤが優勝になったのね、と納得。

冒頭のマイムも、恐るべき14歳の才能をほの見せて、トゥルソワって表現力もあるし、芸術性も、技術で押す選手の比較にならないけど、何より、女羽生か?とおもいたくなるような、めっちゃくちゃなレベル高すぎ志向、凡人には理解できないようなカリスマ性、・・・こ、このひと、だいじょぶか???と思う様な所がある。

少女とは、完成された悪魔である。

異様に、難しすぎる事に挑んでいるので、射るような眼、まっすぐに突き進む心。まじでやばい、と思う。無事でいてほしい。今しばし、女子前人未踏の域を見せていて。(怪我、くれぐれも注意!)。

ここまでやらなくても勝てるのに、と思うのに、やってしまう向こう見ず、怖いもの知らずの天才少女、天の加護があるかは、神のみぞ知る。

だから、明日まで待てない。今日見たい。それが、今のトゥルソワ。

シニア女子とはレベルが違う。トゥルソワの一番すごい所は、ギリギリのところまで、やってしまおうとする気迫とか、集中力とか、その極限の闘いの醸し出す、凄み。見る側は、かたずをのんでそれを見守るのみ。(誰か、手抜きとか、ズルいオトナのテクニック、処世術、教えてやってくれ~!)

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