住職の独り言

~ご縁に触れて~

清沢満之の言葉

2013年07月13日 | Weblog

明治の宗学者、清沢満之は宗教の役割を

「宗教は人心をしてその根蔕を自覚せしむるものなり」

と言われる。

 

根蔕(こんたい)は樹木の根っこ

蔕は果実と枝や茎とをつなぐ「ヘタ」

 

一本の樹木に実を結ぶ多くの果実は、

一つ一つがそれぞれの形や大きさ、

色や味を持っているが、

その一つ一つは「蔕」(へた)を通して

一本の幹につながるものであり、

同一の「根」から生じたものです。

 

私たち人間という存在も、

それと同様に、一人一人がそれぞれに独立した存在でありつつ、

その根源においては、いのちを共にしながら生きている。

 

清沢満之はそのことを「根蔕」という言葉で表現され、

「宗教」とはそのような存在の事実・根拠を

私たちに明らかにするものであると言われる。

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