【メッセージ文について】
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、さまざまな不安を抱えながらの生活を余儀なくされています。
そのような今だからこそ、私たちの家族や先祖が大切にされてきたものは何か。そのことを見つめ直す機会として、お過ごしいただきたいと思います。
慌ただしく、移り変わりも早く、先行きも見えない。そのような私たち一人ひとりに対して、阿弥陀さまは、「あらゆるいのちを分け隔てなくおさめ取ろう」と、たえずよびかけておられます。
阿弥陀さまの大いなる慈しみの心に包まれていることに気づくとき、私たちの心に安らぎがもたらされます。
およそ550年前、本願寺第8代宗主蓮如上人は、「南無阿弥陀仏」という六字のお名号をたくさんお書きになり、浄土真宗のご本尊として各地の門弟に送られました。
それは、その場その場にご本尊をもつことの意義を見いだされていたからです。そのお心は、お仏壇として現代に伝えられています。
仏さまの前に座って、心新たに一日を迎え、心静かに一日を閉じていく。
お仏壇を安置して、仏さまと向き合う時間をもつことは、仏さまの温かいお心に感謝しつつ、一日一日を心豊かに生きていくことにつながります。
近年は、住宅事情の関係もあって、ご自宅にお仏壇を置かれていない方も増えてきているようです。
そのようなみなさまには、折々の機会にふるさとのお仏壇にお参りいただくだけでなく、それぞれの環境に合ったお仏壇をお迎えいただくようお勧めしています。
(西本願寺)