ものすごく久しぶりに(多分10年ぐらいぶりに)僕のかつて先生の写真教室に出てみた。
お年を感じるかと思ったが、それほど変わられたようには見えなかった。
また先生のご指導を受けてみて感じたのは、相変わらず指導の仕方が論理的だということ。
なので僕好みである。ほかの先生についたことがないのでわからないが、先生の話によると感性だけで教える先生がいて、自分はうまい写真を撮れるのだが、肝心の生徒は置いてけぼりにされるということがあるらしい。
とにかく教え方がうまい。
スポーツなどでは名選手必ずしも名指導者にあらず、といわれているが、たぶんそれは芸術などの世界でも同じはずで、この先生はまさに名選手でありながら同時に名指導者である見本のような方だろう。
この10年間全くご指導を受けてこなかったことが悔やまれる。
今回久しぶりに写真教室にでてみて特に感じたことはそれ以外にもあった。
それは参加している生徒さんたちの人間性の良さである。
世の中こういう人たちばかりなら何の悩み苦しみもないのになぁ~、と思うほどだった。
正直、毎日仕事だけの生活をしていると、心が潤いを失って干からびていく…
今まではそのことの深刻さに気付いていなかったが、今回そのことを強く感じた。
これはある意味恐ろしいことだ。
そのこと自体も怖いことだが、一番怖いのは自分の心がだんだん干からびていって最後は…
ということの自覚さえなかったことである。そう、まるでゆでガエルと同じ状況である。
今回本当に久しぶりに写真教室に参加したことの最大の収穫はそのことに気づかせてもらったことだろうか。
この写真などは、「おおむね」(正確には違うかもしれない)先生に教えてもらった通りに撮ったものである。古都の写真を専門に撮るプロの写真家ならではのものだろう。
一緒に参加していた生徒さんとも話したのだが、自分だけで来ていたならこういう写真は撮れなかっただろうということ。このアングルでとるということに気づけなかっただろうからだ。
写真の技術面においても、人の生き方という面においても、本当に大切なことに気づかせていただいた『写真教室』だった。