いよいよ今年もあとわずか。
今年はやっぱりコロナだろう。これは多くの人々の運命を変えたのではないかと思う。とくにサービス業、観光業、外食産業などは転職を余儀なくされた人々も多くいたに違いない。それにともなって自分が働いていた会社の本質というか、正体というか、そういうものをいい意味でも悪い意味でも見てきた人も多いだろうと思う。
人間でも会社でもなんでもそうだが、危機に陥った時にその本性があわれれるとよく言われるが、それは本当である。
自分も本業と副業を持っているのだが、副業のほうを失ってしまい、新たに別の副業を始めた。この副業のほうがとてもいい仕事で、いままで仕事そのものを楽しいと思って働いたことはないのだが、この仕事でうまれて初めて楽しいと思いながらできる仕事というものがあるということを知った。
なので、僕個人だけで言えばコロナによってかえって人生が好転したということになる。
しかし、圧倒的大多数の人々にとっては暗転しただろうから、正直複雑な気持ちである。
東京も一日の感染者数が900人を超えていて、1000人を超える日も目の前に迫っている。しかもこの感染者数はPCR検査をして分かった人数だけなので、実際の感染者数はまぁ、あてずっぽうだがこの10~20倍はいるのではないかと思う。
それが仮にあっているとして、毎日10000~20000人の感染者からさらに彼らが接触した人々に感染させているわけで、その増え方は簡単な算数で計算しても加速度的にすさまじい勢いで増えているということがわかる。このままいくと日本も欧米と同じく、一日何万人のPCR検査で陽性になった感染者が出てもおかしくはないだろう。
そうなったときに心配なのが医療施設である。今でさえパンク寸前だというから……想像するだにおそろしい。とくに定期的に通院して治療をうけなければならない人々にとっては、命にもかかわってくる深刻な問題だろう。そうなってくると緊急性の高い患者だけを受け入れるしかなくなるだろうから…通院で済む人は病院に来ても通常の診察を受けることはできなくなり、医者から簡単なメモを渡されただけで、あとは薬を処方されるだけということにもなりかねない。
いまかんがえると政府のやったGotoがいかに楽観的な見通しの下にやったかということが露呈してくる。しかも、ことここにおよんでGotoを早く再開してくれという要請が観光業界から上がっているらしいが、それは絶対に無理だろう。再開してもこのような状況になった今、誰も怖がって旅行などしないだろうし、万が一再開したとしたらそれこそ感染者のビッグバンがおこって、日本は壊滅的な状況になるだろうとおもう。
先日ある年若い20代の人と話をしたとき、今日と明日が安全で楽しければそれでいい、1か月先、半年先のことを考えていたら不安で押しつぶされてしまうから、といっていた。彼女は決して能天気な意味で言っているのではなく、事の重大性を理解したうえでそういっていた。僕はそれを聞いたときこれはひとつの知恵だなと感じた。自分の力でどうにもならないことは考えない、人間はそうやって今までも生きてきたし、これからもそうやって生きていくしかないのだ。
かくいう僕も自分一人ならある意味、運命として受け入れられるが、犬がいる。自分が入院したり、万が一のことがあったら誰がこの子の面倒を見るのかという一抹の不安がある。
そういう方面の情報も調べながら、同時に感染しても重症化しないように免疫力を上げることに全力を挙げている。免疫力を上げるといっても薬を使うのではない。自分に本来備わっている自然免疫力を上げるようにする。
やることを十分にやったうえであとは運を天に任せる。
なるようにしかならない、しかし、自ずとなるべきようになる。