すんません! 今回の記事で感想までいきたかったんですが、映画に関する情報だけでけっこうな文量になっちまったんで、具体的なことはまた次回に仕切りなおしてやりたいと思います。
もうちょっとばっかし待っててね!
『風立ちぬ』(2013年7月20日公開 126分)
スタッフ
原作・脚本・監督 …… 宮崎 駿(72歳)
作画監督 …… 高坂 希太郎(51歳)
音楽 …… 久石 譲(62歳)
プロデューサー …… 鈴木 敏夫(65歳)
主題歌 …… 荒井 由実『ひこうき雲』(1973年11月リリース)
製作 …… スタジオジブリ
配給 …… 東宝
『風立ちぬ』(かぜたちぬ)は、宮崎駿により月刊誌『モデルグラフィックス』(大日本絵画)において、2009年4月号から2010年1月号まで連載されたマンガ作品(全9話)と、それを原作としたアニメーション映画。
航空技術者として活躍した堀越二郎(1903~82年)が主人公のモデルとなっている。七試艦上戦闘機、九試単座戦闘機、零式艦上戦闘機の設計などを手掛けた、二郎の生涯が描かれる。東京、名古屋、ドイツなどを舞台に、二郎の10代から30代までを中心に物語が展開される。航空技術者としての活動とともに、オリジナル要素であるヒロインとのロマンスも盛り込まれている。
宮崎駿が『モデルグラフィックス』に連載したマンガがアニメ化されるのは、1992年の『紅の豚』以来2作目となる。
実在の人物である堀越二郎をモデルに、その半生を描いた作品であるが、堀辰雄(1904~53年)の中編小説『風立ちぬ』(1938年)からの着想も盛り込まれており、実際のエピソードを下敷きにしつつもオリジナル要素を盛り込んだストーリーが展開される。宮崎が監督した作品で、実在の人物を主人公とするものは初めてである。また、主人公のモチーフには、宮崎の父の人生も反映されている。宮崎の父は、幼いころに関東大震災に遭い、その後、零式艦上戦闘機や月光の風防などを製造する会社の経営に携わり、前妻を結核で亡くしている。これらをモチーフとすることで、本作の主人公像が作られていった。
映画『崖の上のポニョ』(2008年)の製作を終え一段落したことから、宮崎駿は『月刊モデルグラフィックス』(大日本絵画)にマンガを連載することとなった。宮崎は当初は自身の趣味のつもりで描いていたといい、本作を映画化することは全く考えていなかった。その後、鈴木敏夫が映画化を提案したが、宮崎は本作の内容が子供向けでないことを理由に反対していた。宮崎は「アニメーション映画は子どものためにつくるもの。大人のための映画はつくっちゃいけない。」と主張していたが、鈴木は戦闘機や戦艦を好む一方で戦争反対を主張する宮崎の矛盾を指摘し、「矛盾に対する自分の答えを、宮崎駿はそろそろ出すべき。」と述べて映画化を促した。映画版の企画書の中で、宮崎は製作意図について、「この映画は戦争を糾弾しようというものではない。ゼロ戦の優秀さで日本の若者を鼓舞しようというものでもない。本当は民間機を作りたかったなどとかばう心算もない。自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである。」と述べている。
2012年12月の記者会見においては、高畑勲が監督したスタジオジブリ制作の『かぐや姫の物語』も、同日公開の予定と発表されていた。宮崎と高畑の映画が同時期に公開されるのは、1988年に『となりのトトロ』と『火垂るの墓』が2本立て同時上映されて以来だが、今回は同時上映ではなく個別に上映される予定となっていた。しかし、『かぐや姫の物語』は2013年に入っても絵コンテが完成しなかったことから、公開時期を延期し同年秋に公開されることとなった。
制作中、スタジオジブリの鈴木敏夫に対して、映画監督の庵野秀明が「零戦が飛ぶシーンがあるなら描かせてほしい。」と申し入れていた。しかし宮崎は、作画スタッフとしてではなく本作の主人公として出演するよう、庵野に要請した。庵野は困惑しつつもオーディションを受けたが、その直後に宮崎から改めて出演を依頼されたため、庵野も出演を受諾した。宮崎は主人公役に庵野を選んだ理由として、「いい声だからでなく、存在感で選んだ。」としている。
堀越二郎の長男は、主人公については「いちずさ、気性、生きざまが美しく、その子供としてすごくうれしかった。」と語っている。さらに「父は必ずしも零戦は好きではなかった。」と指摘し「宮崎監督がすごいのは九試完成までで、零戦を描いていないこと」だと評している。零戦は好きではなかったという理由について堀越の長男は、設計時の要求水準の高さ、テストパイロットの殉職、特別攻撃隊での使用など、二郎にとって零式艦上戦闘機には辛い思い出が多かったことを挙げている。
また、本作を巡っては軍用機の開発を題材としていることもあり、マスコミなど各所で様々な反応が見られた。
映画版は全国454スクリーンで公開され、2013年7月20・21日の2日間で興行収入9億6千万円、動員74万人になり映画観客動員ランキングで初登場第1位となった。2013年7月25日、イタリアで開催される第70回ヴェネツィア国際映画祭で、最高賞「金獅子賞」を競うコンペティション部門の上映作品に『風立ちぬ』が選ばれたことが発表された。
同年9月1日までで累計興行収入88億4千万円、累計動員714万8485人となり6週連続映画観客動員ランキング第1位となった。
おもな登場人物とキャスティング
堀越 二郎 …… 庵野 秀明(53歳)
本作の主人公。子供のころから飛行機に憧れ、東京帝国大学で航空工学を学んだ。三菱重工業に入社し、ドイツへの留学を経て航空技術者として数々の戦闘機を設計することになる。七試艦上戦闘機の開発では初めて設計主務を任されるが、同機は飛行試験中に墜落した。失意の中、休暇で訪れた長野県北佐久郡軽井沢町で菜穂子に出会う。その後、九試単座戦闘機の試作機に逆ガル翼や沈頭鋲(リベット)を採用するなど、独創的な設計を行い、その非凡な才能を開花させる。のちに零式艦上戦闘機など優れた飛行機を次々と生み出した。
堀越 加代 …… 志田 未来(20歳)
二郎の妹。医師となり、菜穂子の看病のために黒川邸を訪れる。
二郎の母 …… 竹下 景子(59歳)
里見 菜穂子 …… 瀧本 美織(21歳)
東京に住む資産家の令嬢。
本作オリジナルの架空の人物で、名前の由来は堀辰雄の長編小説『菜穂子』(1941年)にちなむ。
菜穂子の父親 …… 風間 杜夫(64歳)
本庄 季郎 …… 西島 秀俊(42歳)
二郎の三菱重工業での同僚の航空技術者。東京帝国大学時代からの友人。九六式陸上攻撃機の設計主務を務めた。
黒川 …… 西村 雅彦(52歳)
三菱重工業の二郎の上司。二郎に難易度の高い設計を任せるなど、仕事に対して厳しい一面を見せる。
同名の「黒川圭介」という登場人物が堀辰雄の小説『菜穂子』にも登場している(菜穂子と結婚する人物)。
黒川の妻 …… 大竹 しのぶ(56歳)
服部 譲次 …… 國村 隼(57歳)
二郎が所属する三菱重工業設計課の課長。二郎の手腕を買っており、九試単座戦闘機の開発では設計主務として二郎を推薦する。
カストルプ …… スティーブン=アルパート
軽井沢町に滞在していたドイツ人。たまたま二郎や里見家と同宿だったことから、二郎と菜穂子が交際を始める際に立会人となった。
ジャンニ=カプローニ(1886~1957年)…… 野村 萬斎(47歳)
世界的に著名な飛行機製作者。夢の中で二郎と邂逅して二郎を激励する。
宮崎駿は野村萬斎への演技指導において「カプローニは二郎にとってのメフィストフェレスだ。」と説明している。
すみませんねぇ~、もうちょっと待っててつかぁさい。
まぁ、大丈夫だろ! 劇場公開もまだまだ続くだろうしねぇ。
なにを今さらって感じなんですが、ジブリはすごいよねぇ、ほんと……
もうちょっとばっかし待っててね!
『風立ちぬ』(2013年7月20日公開 126分)
スタッフ
原作・脚本・監督 …… 宮崎 駿(72歳)
作画監督 …… 高坂 希太郎(51歳)
音楽 …… 久石 譲(62歳)
プロデューサー …… 鈴木 敏夫(65歳)
主題歌 …… 荒井 由実『ひこうき雲』(1973年11月リリース)
製作 …… スタジオジブリ
配給 …… 東宝
『風立ちぬ』(かぜたちぬ)は、宮崎駿により月刊誌『モデルグラフィックス』(大日本絵画)において、2009年4月号から2010年1月号まで連載されたマンガ作品(全9話)と、それを原作としたアニメーション映画。
航空技術者として活躍した堀越二郎(1903~82年)が主人公のモデルとなっている。七試艦上戦闘機、九試単座戦闘機、零式艦上戦闘機の設計などを手掛けた、二郎の生涯が描かれる。東京、名古屋、ドイツなどを舞台に、二郎の10代から30代までを中心に物語が展開される。航空技術者としての活動とともに、オリジナル要素であるヒロインとのロマンスも盛り込まれている。
宮崎駿が『モデルグラフィックス』に連載したマンガがアニメ化されるのは、1992年の『紅の豚』以来2作目となる。
実在の人物である堀越二郎をモデルに、その半生を描いた作品であるが、堀辰雄(1904~53年)の中編小説『風立ちぬ』(1938年)からの着想も盛り込まれており、実際のエピソードを下敷きにしつつもオリジナル要素を盛り込んだストーリーが展開される。宮崎が監督した作品で、実在の人物を主人公とするものは初めてである。また、主人公のモチーフには、宮崎の父の人生も反映されている。宮崎の父は、幼いころに関東大震災に遭い、その後、零式艦上戦闘機や月光の風防などを製造する会社の経営に携わり、前妻を結核で亡くしている。これらをモチーフとすることで、本作の主人公像が作られていった。
映画『崖の上のポニョ』(2008年)の製作を終え一段落したことから、宮崎駿は『月刊モデルグラフィックス』(大日本絵画)にマンガを連載することとなった。宮崎は当初は自身の趣味のつもりで描いていたといい、本作を映画化することは全く考えていなかった。その後、鈴木敏夫が映画化を提案したが、宮崎は本作の内容が子供向けでないことを理由に反対していた。宮崎は「アニメーション映画は子どものためにつくるもの。大人のための映画はつくっちゃいけない。」と主張していたが、鈴木は戦闘機や戦艦を好む一方で戦争反対を主張する宮崎の矛盾を指摘し、「矛盾に対する自分の答えを、宮崎駿はそろそろ出すべき。」と述べて映画化を促した。映画版の企画書の中で、宮崎は製作意図について、「この映画は戦争を糾弾しようというものではない。ゼロ戦の優秀さで日本の若者を鼓舞しようというものでもない。本当は民間機を作りたかったなどとかばう心算もない。自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである。」と述べている。
2012年12月の記者会見においては、高畑勲が監督したスタジオジブリ制作の『かぐや姫の物語』も、同日公開の予定と発表されていた。宮崎と高畑の映画が同時期に公開されるのは、1988年に『となりのトトロ』と『火垂るの墓』が2本立て同時上映されて以来だが、今回は同時上映ではなく個別に上映される予定となっていた。しかし、『かぐや姫の物語』は2013年に入っても絵コンテが完成しなかったことから、公開時期を延期し同年秋に公開されることとなった。
制作中、スタジオジブリの鈴木敏夫に対して、映画監督の庵野秀明が「零戦が飛ぶシーンがあるなら描かせてほしい。」と申し入れていた。しかし宮崎は、作画スタッフとしてではなく本作の主人公として出演するよう、庵野に要請した。庵野は困惑しつつもオーディションを受けたが、その直後に宮崎から改めて出演を依頼されたため、庵野も出演を受諾した。宮崎は主人公役に庵野を選んだ理由として、「いい声だからでなく、存在感で選んだ。」としている。
堀越二郎の長男は、主人公については「いちずさ、気性、生きざまが美しく、その子供としてすごくうれしかった。」と語っている。さらに「父は必ずしも零戦は好きではなかった。」と指摘し「宮崎監督がすごいのは九試完成までで、零戦を描いていないこと」だと評している。零戦は好きではなかったという理由について堀越の長男は、設計時の要求水準の高さ、テストパイロットの殉職、特別攻撃隊での使用など、二郎にとって零式艦上戦闘機には辛い思い出が多かったことを挙げている。
また、本作を巡っては軍用機の開発を題材としていることもあり、マスコミなど各所で様々な反応が見られた。
映画版は全国454スクリーンで公開され、2013年7月20・21日の2日間で興行収入9億6千万円、動員74万人になり映画観客動員ランキングで初登場第1位となった。2013年7月25日、イタリアで開催される第70回ヴェネツィア国際映画祭で、最高賞「金獅子賞」を競うコンペティション部門の上映作品に『風立ちぬ』が選ばれたことが発表された。
同年9月1日までで累計興行収入88億4千万円、累計動員714万8485人となり6週連続映画観客動員ランキング第1位となった。
おもな登場人物とキャスティング
堀越 二郎 …… 庵野 秀明(53歳)
本作の主人公。子供のころから飛行機に憧れ、東京帝国大学で航空工学を学んだ。三菱重工業に入社し、ドイツへの留学を経て航空技術者として数々の戦闘機を設計することになる。七試艦上戦闘機の開発では初めて設計主務を任されるが、同機は飛行試験中に墜落した。失意の中、休暇で訪れた長野県北佐久郡軽井沢町で菜穂子に出会う。その後、九試単座戦闘機の試作機に逆ガル翼や沈頭鋲(リベット)を採用するなど、独創的な設計を行い、その非凡な才能を開花させる。のちに零式艦上戦闘機など優れた飛行機を次々と生み出した。
堀越 加代 …… 志田 未来(20歳)
二郎の妹。医師となり、菜穂子の看病のために黒川邸を訪れる。
二郎の母 …… 竹下 景子(59歳)
里見 菜穂子 …… 瀧本 美織(21歳)
東京に住む資産家の令嬢。
本作オリジナルの架空の人物で、名前の由来は堀辰雄の長編小説『菜穂子』(1941年)にちなむ。
菜穂子の父親 …… 風間 杜夫(64歳)
本庄 季郎 …… 西島 秀俊(42歳)
二郎の三菱重工業での同僚の航空技術者。東京帝国大学時代からの友人。九六式陸上攻撃機の設計主務を務めた。
黒川 …… 西村 雅彦(52歳)
三菱重工業の二郎の上司。二郎に難易度の高い設計を任せるなど、仕事に対して厳しい一面を見せる。
同名の「黒川圭介」という登場人物が堀辰雄の小説『菜穂子』にも登場している(菜穂子と結婚する人物)。
黒川の妻 …… 大竹 しのぶ(56歳)
服部 譲次 …… 國村 隼(57歳)
二郎が所属する三菱重工業設計課の課長。二郎の手腕を買っており、九試単座戦闘機の開発では設計主務として二郎を推薦する。
カストルプ …… スティーブン=アルパート
軽井沢町に滞在していたドイツ人。たまたま二郎や里見家と同宿だったことから、二郎と菜穂子が交際を始める際に立会人となった。
ジャンニ=カプローニ(1886~1957年)…… 野村 萬斎(47歳)
世界的に著名な飛行機製作者。夢の中で二郎と邂逅して二郎を激励する。
宮崎駿は野村萬斎への演技指導において「カプローニは二郎にとってのメフィストフェレスだ。」と説明している。
すみませんねぇ~、もうちょっと待っててつかぁさい。
まぁ、大丈夫だろ! 劇場公開もまだまだ続くだろうしねぇ。
なにを今さらって感じなんですが、ジブリはすごいよねぇ、ほんと……