長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

金田一耕助に帰ってきてほしいオレの事件簿  Vol. KIKU (きく)

2012年05月25日 13時24分49秒 | ミステリーまわり
 はいは~い、どうもこんにちは! そうだいでございます。
 いやはや、順調にジメジメした季節になってまいりましたねぇ。春ももうおしまいですか。

 前にもここでお知らせしたように、私は今月末から翌月はじめにかけて、劇団の受付スタッフをやる都合で毎日、東京の西にあたる下北沢に通うことになります。

 いや~、楽しみだねェ、歩くのが!!

 そうとう予定が狂っていないかぎり、渋谷から下北沢まで歩くというのが目下の私の計画なのですが、コース自体はもう数年来つかっている道ではあるものの、道のりのバランスがいいんですよね。だから何回も歩いてしまうんでしょうか。
 渋谷の日本最高レベルの人ごみからスタート、落ち着いた松涛を横目に見て、環八をまたいだら時間の流れがとたんにゆっくりな駒場、神泉。このへんの住宅街と学校とささやかな駅前商店街とのグラデーションがたまりません。ギリギリ1980年代生まれの私は『3丁目の夕日』みたいな昭和中期の風景を見てもなんの感慨もわかないのですが、ここらあたりの町並みはストライクど真ん中でいいですね! もっと田舎だったけど。

 また、かかる時間もちょうどいいくらいで、のんびり歩いてだいたい片道40分。天気がよければ最適な散歩時間なんじゃないでしょうか。
 でも、雨が降ったら降ったでこれもよくて、濡れるアスファルトのにおいね! たまんないですね。イィ~ヒッヒッヒ。

 そんな途上の楽しみに加えて、なにかとひとりで考え事ができるのも非常にありがたいです。いろいろ今後のことを考えている最中の私なのですが、40分もほっつき歩いてりゃあ、なんか妙案が思いつくだろ! みたいな実に安易な発想ですね。

 私が勝手きままに立てていた「桜木町ひとりツアー」もいちおうの終結をむかえてしまいましたんで、別のプランを立てなきゃと思ってるところだったし。一生懸命に受付のお仕事をさせてもらいながら楽しく歩かせてもらいたいという所存でございますよ。
 せっかく「2本足歩行の最新スペックモデル・ひと」という乗り物をさずかったんですから、これは乗りまわさなきゃあ損ですよ! 無理をしない程度にエンジョイ・ドライビ~ン。


 さて、今回も今回とて、「日本でいちばんパッとしない名探偵」こと、金田一耕助の映像化された作品の歴史をひもといてみようという企画の続きでございます。

 いや~、前回はまさしく「爆発期」! 映画に TVにと、「お釜帽によれよれのはかま姿」というおなじみのスタイルの金田一耕助がついに大活躍を開始する時期でした。

 この「第2期」は、言ってみれば「第1期」で徹底的に隠されていた「パッとしないが実はスゴい金田一耕助」というイメージが、逆にど真ん中にクローズアップされるようなブームだったのではないでしょうか。
 つまり、第1期が「横溝正史ブーム」だったのに対して、第2期は「金田一耕助ブーム」というべきものだったのではないかと思うんですね。

 かつて、1970年代初頭には「金田一耕助をカットした金田一耕助もの」という、金田一耕助にとっては非常に屈辱的な TVドラマも放映されていた過去もあったわけなのですが、第2期にそういった演出がほどこされる可能性はまったくありえませんでした。原作どおりのくたびれた格好で登場し、ときに間のぬけた言動が目立ち、ときに容貌が誰よりも怪しいと警察に疑われることもあった金田一耕助が、クライマックスに神がかった推理力を発揮して大事件の真犯人をあばくというストーリーラインは、第1期でのヒーロー然とした金田一耕助がもっともらしく事件を解決するスタイルよりもさらに強烈なカタルシスを人々にあたえることとなったのです。

 この第2期をささえた最大の貢献者は、これはもう、なんと言っても当時「現代のカリスマ」とたたえられていた角川春樹がひきいていた角川書店といわざるをえないでしょう。
 1970年代には70代となり、ほぼ楽隠居の大御所という位置にあった原作者・横溝正史の金田一耕助ものを再発見したのは、角川春樹が新たに開拓した「映画プロデュース事業」の第1作にあの『犬神家の一族』が選ばれたことが端緒であり、実質的にはここに始まった第2期ブームの牽引はもちろんのこと、誰でも知っている名作から、横溝正史ご本人も「いや、そこまでやらなくとも……」と若干ひいていたという、10代でのデビュー作から戦前のさほどおもしろいとは言えないショートショートまで、ほぼ全作品を角川文庫からリリースするなどといった、角川書店のゴリゴリにゴリ押しの両面戦略が第2期の動力源となっていたことは間違いありません。

 ちなみに、私がこの第2期の作品群の中でランキングをつけるとすれば、トップ5はこんな感じになります。


1、『本陣殺人事件』中尾ヴァージョン
2、『悪魔の手毬唄』石坂ヴァージョン
3、『病院坂の首縊りの家』
4、『悪霊島』
5、『八つ墓村』渥美ヴァージョン


 いや~、やっぱ第2期のスタートを飾る『本陣殺人事件』はハズせませんわ!!

 実は、この『本陣殺人事件』は時系列でいけば明らかに第2期の最初の作品であるわけなのですが、大手映画会社には実現できないテーマや演出を駆使して、低予算で良質の作品を制作することをむねとする ATG(アート・シアター・ギルド)作品の一環として世に出たものであるため、日本全国に横溝正史ブームの復活を喚起するというほどの規模では公開されませんでした。そのため、やっぱりブームの起爆剤となったのがどれなのかというと、これはやっぱり『本陣殺人事件』の翌1976年に公開された『犬神家の一族』にゆずらざるをえない哀しさがあるわけなのです。とはいっても、むろんのこと『本陣殺人事件』の公開が角川春樹に強いインスピレーションをあたえたことは間違いありません。

 でもよぉ! それはそれとしても、この『本陣殺人事件』はいいんだなぁ~!!

 まずはなんといっても、「原作の忠実な映像化」というところでの精度の高さね。特に『本陣殺人事件』は複雑な人間ドラマと数学的な犯罪トリックとがミラクルに合体した作品であるため、これを余計な雑味をくわえずにどう映像化するかが生命線となるんですね。
 そして、原作の『本陣殺人事件』は、小説としてのボリュームがふつうの長編よりもちょっと短い「ギリ中編サイズ」なんです。ここも2時間ほどの映像化には最適なんだよなぁ~。

 これは横溝作品にかぎったことではないのですが、文庫本にして3~400ページをゆうに超える容量のミステリー小説を、ひとりの登場人物もひとつの伏線ももらさずに2~3時間の映像作品におさめることは不可能です。
 そのために、映像化されるミステリー作品は、必ずどこかの部分で省略や改変を余儀なくされてしまう必要性があり、わかりやすい横溝作品の例でいうのならば、9回も映像化されている『八つ墓村』は、どの作品でもどこかに必ず他の兄弟作とは違った要素が入り込んでいたりカットされていたりするのです。

 要するに、母体となっている「小説の『八つ墓村』」という名のバイキングセットから、どの料理とどの料理を皿にもってテーブルに帰ってくるかで、同じ『八つ墓村』でも盛りつけがまるで変わってきちゃうんですね。これは規模に多少の差こそあれ、『犬神家の一族』でも『女王蜂』でも同じことです。
 ってな感じでバイキング料理にたとえてみたんですけど、「多治見要蔵」とか「双子の老婆」がならんでるテーブル……激しく嫌だ!!

 ともかく、これをもって私が言いたいのは、「第1期にくらべて第2期のほうが横溝正史の小説に近い」ということは決してない! ということなんです。石坂浩二や古谷一行の出ている金田一耕助シリーズを観て、原作小説を読んだような気になってはイカンのです。

 確かに、第2期のほとんどで原作に近い風貌になって活躍している金田一耕助なのですが、むしろ「正体不明の解決者」というポイントが強調されすぎて人間ばなれした存在になってしまい、原作にあった人間くささやダーティさが意図的に排除されている感もいなめないのです。特に市川崑監督のシリーズでは、金田一耕助が「人間の悪をあばく天使」といったところまで持ち上げられているきらいもあって、そのあたりを観たあとで原作を読んで驚かれた方も多いのではないでしょうか。言葉づかいはワイルドだし、ヘビースモーカーだし、和服好きのくせに朝はパン食派だしねぇ。

 あと、『本陣殺人事件』は予算の都合で時代設定を「1970年代現在」にせざるをえなかった事情があったらしいのですが(時間は短いが繁華街のシーンがある)、この第2期の中でも飛びぬけて有名な渥美清バージョンの『八つ墓村』が、特に横溝正史の原作からかけ離れた1970年代の現代劇に改変されていることも無視するわけにはいきません。

 内容については説明の余地もないこの1977年バージョン『八つ墓村』は、本来ならば「真犯人が犯罪を隠すために利用した風聞」だったはずの「八つ墓村のたたり」が、真犯人の利益を押しのけて前面にズズズイと押し出してくるという、推理ミステリーとしてはムチャクチャな展開になっており、とてもじゃないですが横溝正史の『八つ墓村』を忠実に映像化したとはいいがたいものになっています。

 ところが、そういった破綻ぶりを逆手にとって、犯罪だの利害関係だのといった人間の思考の範疇を超えた超自然現象としての「たたり」が、もしかしたら現代のこの世にもあるのかもネ……といったオリジナルな味わいをかもしだすことに成功していることも事実なのです。だからこそ、製作陣は物語の時代設定を原作どおりの「1948年」という過去にはせずに、ジャンボジェット機が悠々と空を飛んでいる現代に引き寄せたのでしょう。今だからこそ、たたりも逆に信じたくなってしまうのです。

 だもんで、この1977年の『八つ墓村』に登場した渥美清の金田一耕助をさして、「役に立たねぇ~」と非難してはいけないんですよ。だって解決できるわけねぇじゃん、たたりなんだから!! ここでの金田一耕助は解決者じゃなくて、解説者なんです。
 
 ともかく、こういった感じで第1期とはまた違った方向性でめいめいのオリジナリティを発揮することとなった第2期の面々だったわけなのですが、映画のほうのブームは市川崑監督シリーズの最終作となる『病院坂の首縊りの家』をもって実質的な終息をむかえ、奇しくも公開直後に横溝正史その人の死去の報を受けることとなった篠田正浩監督の『悪霊島』によって、完全に幕を閉じることとなります。

 ここがまたすごいんですけど、『病院坂の首縊りの家』や『悪霊島』といった長編は、この第2期ブームの大爆発に触発された横溝正史が70代後半にして再び世に出した最晩年の作品群だったんですよ!?
 すばらしいですね……第1期を飾った傑作群にまさるかどうかは別にしても、はっきり長編ミステリーとして成立している、しかもそのひとつは名探偵・金田一耕助の「最後の事件」となるにふさわしい大事件になっているんだから、もう感涙ものです。とてつもねぇお人だ!

 『病院坂の首縊りの家』。もう、タイトルだけで百点満点です。タイトルセンスがすごいんですよね、『車井戸はなぜ軋(きし)る』とか、『悪魔が来りて笛を吹く』とか。

 残念ながら、映画の『病院坂の首縊りの家』と『悪霊島』は、どちらもそれぞれの事情で原作を縮小せざるをえない内容になっているために「原作以上におもしろい!」とは言えないのですが、各自に独特の「さよなら金田一耕助」エンディングがあるのが味わい深いです。どちらの金田一耕助も非常に印象的な背中のショットで退場していくんだ。

 『悪霊島』はとにかく若々しい鹿賀丈史の長ぐつ金田一耕助が最高なんですが……なんでジョン=レノンの悲報で物語がスタートしているのに主題歌がポール中心の『レット・イット・ビー』なのか。う~ん、ヒッピー青年の頭ん中はよくわからんわ。


 さてさてこんな流れで、横溝正史ご本人の逝去によって第2期は完全に終わりを迎えましたが、それから間もない1983年には、今度は TVの世界に主戦場を移した、ゆるやかなペースの「金田一耕助のいる日常」が始まっていくこととなります。

 ってなわけで、お次はこんなんです。


これで全部ですか!? 金田一耕助ものメディア化作品リスト・フルヤ期 ~1980年代中盤から90年代初頭~


ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 本陣殺人事件』(1983年2月放送 TBS 『土曜ザ・サスペンス』)
 15代目・金田一耕助 …… 古谷 一行(39歳)
 2代目・日和警部  …… ハナ 肇(53歳 1993年没)
 金田一耕助もの第1作『本陣殺人事件』の4度目の映像化
 ※古谷一行による不定期スペシャルドラマシリーズ『名探偵金田一耕助の傑作推理』の第1作

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 ミイラの花嫁』(1983年8月放送 TBS 『土曜ザ・サスペンス』)
 15代目・金田一耕助 …… 古谷 一行(39歳)
 2代目・日和警部  …… ハナ 肇(53歳 1993年没)
 1938年3月に掲載された横溝正史の「由利麟太郎もの」短編『木乃伊(ミイラ)の花嫁』を金田一耕助ものに改変した唯一の映像化

ドラマ『横溝正史の真珠郎 金田一耕助の愛した女・怪しい美少年の正体は……』(1983年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 20代目・金田一耕助   …… 小野寺 昭(40歳)
 もともと金田一耕助ものではなかった中編『真珠郎』の2度目の映像化
 ※小野寺昭は、テレビ朝日が製作した金田一耕助ものの中でただひとりシリーズ化した俳優

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 獄門岩の首』(1984年3月放送 TBS 『土曜ザ・サスペンス』)
 15代目・金田一耕助 …… 古谷 一行(40歳)
 2代目・日和警部  …… ハナ 肇(54歳)
 金田一耕助もの短編『首』(1955年5月掲載)の唯一の映像化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 霧の山荘』(1985年5月放送 TBS 『水曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(41歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(55歳)
 金田一耕助もの中編『霧の山荘』(1961年1月発表)の唯一の映像化
 ※この作品からハナ肇の演じる刑事が「等々力警部」になるが、キャラクターはまったくいっしょ

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 死仮面』(1986年5月放送 TBS 『水曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(42歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(56歳)
 金田一耕助もの中編『死仮面』(1949年5~12月連載)の唯一の映像化
 ※原作の『死仮面』は、原作者・横溝正史の存命中には原稿が紛失しており単行本化されていなかった

ドラマ『名探偵金田一耕助 仮面舞踏会 嵐の夜、妖しい女が殺人を呼ぶ!』(1986年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 20代目・金田一耕助   …… 小野寺 昭(43歳)
 金田一耕助もの長編『仮面舞踏会』の2度目の映像化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 香水心中』(1987年5月放送 TBS 『水曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(43歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(57歳)
 金田一耕助もの短編『香水心中』(1958年11月掲載)の唯一の映像化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 不死蝶』(1988年2月放送 TBS 『月曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(44歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(58歳)
 金田一耕助もの長編『不死蝶』の2度目の映像化
 ※本作が放送された時期のみ、TBS の2時間サスペンスドラマ枠は月曜日に移転していた

ドラマ『名探偵金田一耕助 三つ首塔 妖しく燃える女相続人の華麗な戦い』(1988年7月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 20代目・金田一耕助   …… 小野寺 昭(45歳)
 13代目・等々力大志警部 …… 角野 卓造(39歳)
 金田一耕助もの長編『三つ首塔』の4度目の映像化
 ※金田一耕助よりも等々力警部のほうが若いという、そうとう珍しいキャスティング

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 殺人鬼』(1988年7月放送 TBS 『土曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(44歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(58歳)
 金田一耕助もの中編『殺人鬼』(1947年12月~48年2月連載)の唯一の映像化

オーディオドラマ『金田一耕助の冒険 悪魔の降誕祭』(1988年12月リリース 角川書店カドカワカセットブック)
 21代目・金田一耕助   …… 神谷 明(42歳)
 14代目・等々力大志警部 …… 八奈見 乗児(57歳)
 金田一耕助もの長編『悪魔の降誕祭』(1958年7月発表)の唯一のメディア化
 ※ただし、長編版の原型となった短編版の『悪魔の降誕祭』(1958年1月掲載)はかつてラジオドラマ化されている

オーディオドラマ『金田一耕助の冒険2 怪獣男爵』(1989年2月リリース 角川書店カドカワカセットブック)
 21代目・金田一耕助   …… 神谷 明(42歳)
 14代目・等々力大志警部 …… 八奈見 乗児(57歳)
 1948年11月発表の横溝正史のノンシリーズ・ジュブナイル長編『怪獣男爵』を金田一耕助ものに改変した唯一のメディア化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 死神の矢』(1989年3月放送 TBS 『土曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(45歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(59歳)
 金田一耕助もの長編『死神の矢』(1956年5月発表)の唯一の映像化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 薔薇王』(1989年10月放送 TBS 『月曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(45歳)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(59歳)
 1939年4~5月連載の横溝正史のノンシリーズ短編『薔薇王』を金田一耕助ものに改変した唯一の映像化


なにがあった!? うたかたの奇跡「金田一耕助がいっぱいイヤー1990」

単発ドラマ『横溝正史傑作サスペンス 犬神家の一族』(1990年3月放送 テレビ朝日)
 21代目・金田一耕助                …… 中井 貴一(29歳)
 テレビ朝日オリジナルの金田一耕助の助手・池田明子 …… 松本 伊代(25歳)
 金田一耕助もの長編『犬神家の一族』の5度目の映像化
 ※この作品では「スーツ姿の金田一耕助」と「金田一耕助の女性助手」が復活している
 ※原作の「橘警察署長」にあたる「徳島警部補」の役を荒井注(61歳 2000年没)が演じている

ドラマ『名探偵金田一耕助 夜歩く女 呪われた結婚申し込み・首なし死体がふたつ!』(1990年9月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 20代目・金田一耕助   …… 小野寺 昭(47歳)
 15代目・等々力大志警部 …… 秋野 太作(47歳)
 金田一耕助もの長編『夜歩く』の2度目の映像化
 ※小野寺昭の金田一耕助の最後の作品

ドラマ『横溝正史シリーズ 獄門島』(1990年9月放送 フジテレビ『昭和推理傑作選』)
 22代目・金田一耕助   …… 片岡 鶴太郎(36歳)
 11代目・磯川常次郎警部 …… 加藤 武(61歳)
 金田一耕助もの長編『獄門島』の4度目の映像化
 ※片岡鶴太郎の金田一耕助シリーズで磯川警部を演じる加藤武は、過去作品とはうって変わって温厚なキャラクターになっている
 ※本作によって、加藤武は2012年5月現在、横溝正史の小説に登場する有名な刑事キャラクター「磯川警部」「等々力警部」「橘警察署長」のすべてを演じたただ1人の俳優となっている

単発ドラマ『横溝正史傑作サスペンス 女王蜂』(1990年10月放送 テレビ朝日)
 23代目・金田一耕助   …… 役所 広司(34歳)
 16代目・等々力大志警部 …… 石立 鉄男(48歳 2007年没)
 2代目・池田明子    …… 伊藤 かずえ(24歳)
 金田一耕助もの長編『女王蜂』の4度目の映像化

ドラマ『名探偵金田一耕助の傑作推理 悪魔の手毬唄』(1990年10月放送 TBS 『土曜ドラマスペシャル』)
 15代目・金田一耕助   …… 古谷 一行(46歳)
 12代目・磯川常次郎警部 …… 藤岡 琢也(60歳 2006年没)
 12代目・等々力大志警部 …… ハナ 肇(60歳)
 金田一耕助もの長編『悪魔の手毬唄』の5度目の映像化
 ※原作では実現しなかった「磯川警部と等々力警部の共演」が観られる非常に珍しい作品


 こぉれはもう! 「フルヤ期」ってしか言いようがないですよねぇ!!

 実は、私が本当に最初に「名探偵・金田一耕助」に接することとなったきっかけも、第2期の映画群じゃなくて、こっちのサスペンス劇場のほうだったんですよね……

 ということで、またまた続きは、まった次回!

 安心して、今月中には終わるから☆

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 金田一耕助に帰ってきてほし... | トップ | もっといい役あんだろ!! »

コメントを投稿

ミステリーまわり」カテゴリの最新記事