マーラーの交響曲第9番を聴く。走馬燈のように思える。不吉さがあり、美しさがある。
この曲を聴いて元気になる事は無いのだが、自分の気持ち、諦め、そういうものに繋がるような気がする。
自分が何をして来て、何をこれからしようとしているのか。人生を終わる時に、どんな終わりがあるのか。考えても、分からないことだ。
自分の人生に意味があったのか、それはどんな意味なのか。社会の中で、生きているが、決して重要な存在ではなく、凡庸な存在に過ぎず、多くの人間の1人でしかない。私が、生きる上で迷惑をかけた人もいる。
楽しいことも多くあった。それも、時々思い出す。よく、夢に見ていることもある。
これから、どんな楽しいことがあるのか、私にはイメージが湧かない。もお、そういう時が過ぎたように思えるのだ、それが、憂鬱なのだろうと思う。小さな楽しみは、今でもある。
そういう、小さな楽しみに満足を見いだす。そういう諦め、その気分が、マーラーの第9番にはあるのだ。
そうして、いつか、青空の中で消えていく雲のように、自分もいなくなるだろう決まったことである。