2016年11月15日
前回の続きである。
正直、オオヨシノボリは釣れんと思っていた。
経験からも書籍などの情報からも、オオヨシノボリは上流の早瀬、
つまり急流を好む魚という固定観念でいたからである。
つまり、タナゴ仕掛けで歯が立つ相手ではないのである。
シマヨシノボリは、確かに日本国内でも広く分布するし、
ひょっとすると誰か同じように釣っとるかもしれん。
しかし、世界広し猫ひろし(ワンパターンですがな)といえども、
オオヨシノボリをねらって釣った人は、私の知る限り私だけである。
「ま、もっと上流域へ車を走らせ、カワムツでも釣ってれば、
景色もいいし、かみさんも気分いいだろうし・・・・・・」
なかなかポイント(車を迷惑かけずに止められることも含む)が見つからず、川を溯る。
オオヨシノボリもこんな気分で遡ってきたのに違いない。
川も次第に細くなり、道路との高さの差も大きくなる。
おっ! 十分車が止められるスペースがある。しかも、川へ降りる階段もある。
「ちょっと様子を見てきてもいい?」
「いいよ。車で待ってるから。」
しばらく覗き込んで観察をした。
おる! 小さなヨシノボリがおる。大きな石の上にちょこんとのっとる。
ま、カワヨシノボリじゃろうな。
「ヨシノボリおるけえ、ちょっと竿出すで。90cmの短いタイバラ用のやつ。」
なかなか食わん。見える魚は食わんというけえなあ。
と、石のすき間へ何回か落とした瞬間、おっきいのが食ってきたのである。
「わっ! オオヨシノボリじゃ!」 おっきいといっても体長4cmほどの若魚であるが・・・・・・
またまた、メスである。いやあ、モテる。モテる。なんてえ日だ!
興奮しまくってアドレナリンがいっぱい出てきた。そういう時のアドレナリンはアナドレン。
このあと、メガネがどこへ行ったのやら、探すのに小1時間もかかってしまった。
車の後方のすき間に入りこんどった。なんてえ所だ!
ちなみにオスは、こんな感じである。
特徴は、胸鰭の黒い菱形の模様と尾ビレ付け根の黒いひげ模様である。
こいつは、ほんと結構おっきくなるからねえ。
私の固定観念は、完全に崩れてしまった。
こんな流れのほとんどない小さな淵にいるなんて・・・・・・。
しばらく考えた。めずらしく考えた。
つまり、こういうことじゃないだろうか?
他のヨシノボリ類と共存している場合は、
より腹ビレを発達させたオオヨシノボリは急流で過ごしつつ、より上流へとよじのぼる。
ところが、のぼりきって競合する他のヨシノボリ類がいなくなった場合は、
淵でも瀬でもどこでものほほんと過ごすんじゃないか、と。
であれば、私の釣ったこのオオヨシノボリは、性来の負けん気で、
河口からえっちらおっちらたどり着いて、やっとほっとしたところだったことになる。
「ごめんね。すぐ戻すから良い子にしててね。」
シマヨシノボリが観察ケースでウロチョロしてなかなか撮影できなかったのに、
こいつは、じっとヒレを広げ「早く撮影してね。」って待ってくれていたのだった。
実に爽快な気分で、家路に着いた。
気持ちいい! 超気持ちいい!
前回の続きである。
正直、オオヨシノボリは釣れんと思っていた。
経験からも書籍などの情報からも、オオヨシノボリは上流の早瀬、
つまり急流を好む魚という固定観念でいたからである。
つまり、タナゴ仕掛けで歯が立つ相手ではないのである。
シマヨシノボリは、確かに日本国内でも広く分布するし、
ひょっとすると誰か同じように釣っとるかもしれん。
しかし、世界広し猫ひろし(ワンパターンですがな)といえども、
オオヨシノボリをねらって釣った人は、私の知る限り私だけである。
「ま、もっと上流域へ車を走らせ、カワムツでも釣ってれば、
景色もいいし、かみさんも気分いいだろうし・・・・・・」
なかなかポイント(車を迷惑かけずに止められることも含む)が見つからず、川を溯る。
オオヨシノボリもこんな気分で遡ってきたのに違いない。
川も次第に細くなり、道路との高さの差も大きくなる。
おっ! 十分車が止められるスペースがある。しかも、川へ降りる階段もある。
「ちょっと様子を見てきてもいい?」
「いいよ。車で待ってるから。」
しばらく覗き込んで観察をした。
おる! 小さなヨシノボリがおる。大きな石の上にちょこんとのっとる。
ま、カワヨシノボリじゃろうな。
「ヨシノボリおるけえ、ちょっと竿出すで。90cmの短いタイバラ用のやつ。」
なかなか食わん。見える魚は食わんというけえなあ。
と、石のすき間へ何回か落とした瞬間、おっきいのが食ってきたのである。
「わっ! オオヨシノボリじゃ!」 おっきいといっても体長4cmほどの若魚であるが・・・・・・
またまた、メスである。いやあ、モテる。モテる。なんてえ日だ!
興奮しまくってアドレナリンがいっぱい出てきた。そういう時のアドレナリンはアナドレン。
このあと、メガネがどこへ行ったのやら、探すのに小1時間もかかってしまった。
車の後方のすき間に入りこんどった。なんてえ所だ!
ちなみにオスは、こんな感じである。
特徴は、胸鰭の黒い菱形の模様と尾ビレ付け根の黒いひげ模様である。
こいつは、ほんと結構おっきくなるからねえ。
私の固定観念は、完全に崩れてしまった。
こんな流れのほとんどない小さな淵にいるなんて・・・・・・。
しばらく考えた。めずらしく考えた。
つまり、こういうことじゃないだろうか?
他のヨシノボリ類と共存している場合は、
より腹ビレを発達させたオオヨシノボリは急流で過ごしつつ、より上流へとよじのぼる。
ところが、のぼりきって競合する他のヨシノボリ類がいなくなった場合は、
淵でも瀬でもどこでものほほんと過ごすんじゃないか、と。
であれば、私の釣ったこのオオヨシノボリは、性来の負けん気で、
河口からえっちらおっちらたどり着いて、やっとほっとしたところだったことになる。
「ごめんね。すぐ戻すから良い子にしててね。」
シマヨシノボリが観察ケースでウロチョロしてなかなか撮影できなかったのに、
こいつは、じっとヒレを広げ「早く撮影してね。」って待ってくれていたのだった。
実に爽快な気分で、家路に着いた。
気持ちいい! 超気持ちいい!
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