手まりのような 八房桜

白の花がこんもりとボール状に集まって咲く、珍しい咲き方の
八房桜 （ヤツブサザクラ）　Cerasus jamasakura ‘Octopes’。
ガクの緑が芯に透けて、若葉も出ています。

このはなさくや図鑑　によると、
茨城県真壁郡 (現:桜川市本木) の雨引観音の桜として三好学博士が発表
しましたが、現在は不明だそうで、その名の由来も分からないそうです。
ヤマザクラの交雑種で、花はヤマザクラとマメザクラの特徴が見られるとの
ことです。

写真を見ると、花がこんもりと付いた様子は 「八房」 の名にふさわしいので、
花の付き方から名づけたのではないかと思われます。

なお 遺伝研の桜 によると、三好博士の命名した 「ヤツブサザクラ」 とは別に
「ヤツブサ」 という品種があり、花色、花序などを異にし、果実が多いそうです。
　　　　　（東京都八王子市　高尾森林科学園さくら保存林　080412）


　　　　　　　　　　　 　八つ房の手まりも軽き花曇　　rocky


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