花の公園・俳句 ing

日本は素晴しい花の国。美しい花々と公園、四季折々の風景を記録したいと思います。我流の俳句は06年3月12日からです。

聖武天皇以来の 玉津島

2011年12月28日 22時22分08秒 | サザンカ・椿 
白地に濃い縁紅ぼかし、中輪一重、抱え咲きのサザンカ、玉津島 (たまつしま)。
1898年の芦沢 「茶梅花大集」 に記載があり、安行の皆川椿花園に引き継がれた
そうです。11~12月咲き、サザンカ群。

「玉津島」 は和歌山市和歌浦の南部の地で、神亀元年 (724年) 2月に即位した
23歳の聖武天皇は、同年10月に和歌の浦に行幸してその景観に感動、この地の
風致を守るため守戸を置き、玉津嶋と明光浦の霊を祀ることを命じました。これ
が玉津嶋の初見だそうです。

この時同行した万葉歌人山部赤人の詠んだ歌があります。


 神亀元年甲子 (きのえね) の冬の十月五日に、紀伊 (き) の国に幸 (いでま) す時
 に、山部宿禰赤人の作る歌一首 并せて短歌

   やすみしし 我ご大君の  常宮 (とこみや) と 仕へまつれる 雑賀野 (さひかの) ゆ 
   そがひに見ゆる 沖つ島 清き渚に 風吹けば 白波騒き 潮 (しほ) 干 (ひ) れば 
   玉藻刈りつつ 神代より しかぞ貴 (たふと) き 玉津島山 

 反歌二首

   沖つ島荒磯 (ありそ) の玉藻潮 (しほ) 干 (ひ) 満 (み) ちい隠りゆかば思ほえむかも

   若の浦に潮満ち来れば潟を無み葦辺 (あしへ) をさして鶴 (たづ) 鳴き渡る 

     (参考: 「やまとうた千人万首」 ほか)


昔の歌というのは長い歌で、その反歌が短歌として洗練されていくわけですが、この長歌
もなかなか味わいがありますね。

なお玉津島は、芭蕉が詠んだ秋田県の名勝象潟のように、かつては島でしたが今では
陸続きだそうです。
      (東京都府中市 農工大キャンパス 111223.081216)

                                                  
       ◆梅・さくら・ばらなど花品種と 「公園ランキング」 の
        私のホームページはこちら→ 「花の公園 花リスト」

       ◆このブログの検索ウインドウが右上にあります。プルダウンして、
        「このブログ内で」を選択し、短い1単語だけで検索してください。
        2単語以上だと機能しません。

       にほんブログ村 花ブログへ ←クリックすると私の「花の公園」にポイントが入ります。 
                応援お願いします。






下2枚は08年の花。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする