「全然進んでいないじゃないか。もっと加速できないのか」
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大が続く中、政府が旗を振る「ワクチンの3回目接種」が遅々として進んでいない。首相官邸のホームページによると、「ワクチンの3回接種完了者」は25日時点で接種率2.1%にとどまり、岸田首相は執務室で苛立ちを募らせている、と報じられた。
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接種遅れの要因は、ワクチンの在庫不足や自治体の供給体制の不備などが指摘されているが、それだけではないらしい。「オミクロン株」は極めて感染力が強く、3回接種しても「ブレークスルー感染」を引き起こす人がいるという。そのため、ネット上では、<あの2回目接種後のすさまじい悪寒と高熱を振り返ると、もう打ちたくないな。だって、それでも感染するかもしれないんでしょ><イスラエルみたいに3回打っても感染者数は減らない。もはや今のワクチンを何回打っても意味がないのでは……><政府はずっとワクチンを2回接種すれば、マスクがいらない生活になる。重症化を防ぎ、周りの人に感染させる恐れもなくなる、と言っていたはず。あれから何も変わらず、また? では敬遠する人もいるでしょう>などと、一般市民の間には3回目接種に対する懐疑的な見方が少なくない。さらにネット上で<やっぱりね>との意見が出ていたのが、読売新聞の1月26日の記事「3回目接種、想定の16%どまり…高齢者の意思確認難航・医療従事者は副反応懸念」だった。
3回目接種の対象者は現在、医療従事者や高齢者らだが、記事は、<医療従事者の間では、副反応による診療への影響を心配して接種を控える動きも出ている>と報じていた。医療従事者は急増する「オミクロン株」の感染者に対応するため、医療体制を維持するためにやむを得ず、ワクチンの3回目接種を見送っていると考えられるとはいえ、ネット上で散見される通り、<ほらね。医療従事者すらメリットよりもリスクを懸念しているということでしょ?>とも受け取れるからだ。3回目接種に対する考え方は、ワクチン肯定派、否定派に関係なくさまざまある。米製薬大手ファイザーは25日、「オミクロン株」に特化したワクチンの臨床試験を始めたと発表したが、新型コロナをめぐる「ワクチンvsウイルス」の戦いは一体、いつまで続くのだろうか。
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