ギョッとした国民も多かったはずだ。
大相撲名古屋場所で3場所ぶり10度目の優勝を果たした横綱・照ノ富士の優勝パレード。ファンに手を振る横綱の隣にドカンと鎮座していたのが、ナント裏金2728万円の萩生田前政調会長だった。車上で微妙な笑みを浮かべる動画が日本相撲協会の公式Xで紹介されるや、〈なんで真ん中に裏金の人が〉と大炎上しているのだ。
文教族の“ドン”である萩生田氏が文科省所管の相撲協会のXに登場すること自体、しがらみめいたものを感じるが、天下の横綱の真横に陣取った理由は、萩生田氏が照ノ富士の後援会長だから。萩生田氏は今年1月12日付のブログで〈昨年、(照ノ富士の)結婚式での主賓以来、名前ばかりですが私が後援会長を務めて(いる)〉と明記。照ノ富士の披露宴が行われたのは昨年6月だから、約1年前に萩生田氏は後援会長に就任し、パレードに参加できたわけだ。
「初場所の優勝パレードは通常国会の開会直後で、裏金追及が本格化するタイミングでした。きっと表に出られなかったのでしょう」(永田町関係者)
■9年前も応援に熱
今回の堂々とした“まさかの出没”には理由がある。萩生田氏の地元・八王子市政関係者が言う。
「7日投開票の都議補欠選挙・八王子選挙区では、子飼い候補が惨敗しました。露出を増やさないと次期衆院選で自らの当選が危ういと感じているのでしょう。最近は地元の祭りや会合に頻繁に顔を出していますよ」
次に萩生田氏の出没が確実視されているのは、甲子園球場だ。8月7日に夏の全国高校野球が開幕。萩生田氏の母校・早稲田実業が9年ぶりの出場を決めた。アルプススタンドで応援する様子が全国中継で流れても何ら不思議ではないのだ。
実際、萩生田氏は早実が前回出場した2015年、自身のブログで甲子園での母校の活躍に触れ、〈2試合の応援に行きました〉と記していた。さらに、萩生田氏の長男は早実野球部OBで、当時、早大生の立場で助監督を務めていた縁もある。息子がチームのサポート役を担った結果、早実はベスト4に進出した。今年も甲子園応援の様子をブログにつづり、存在感のアピールに利用するに違いない。母校の応援に熱を入れる姿よりも、国会で真摯に説明責任を果たす姿勢を見せるべきである。
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都議補選初日に地元・八王子市に現れた萩生田氏。日刊ゲンダイ記者の直撃に「ゲンダイさん、いつも手厳しいですね」とタジタジのようで……。 関連記事【もっと読む】では、記者と萩生田氏のやり取りの詳細を報じている。
山本あきさん💛
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