穴にハマったアリスたち

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感想:週刊少年マガジン(2010年3月3日)

2010年03月08日 | 週刊少年漫画「マガジン」「サンデー」感想
■波打際のむろみさん #34「癒し系(?)とむろみさん」

私はこれまで、拓朗くんに関するコメントを差し控えてきました。
何故なら、人魚さんに好かれている彼に対する嫉妬が押さえきれないからです。
しかしながら今回は看過できません。

経緯はこうですよ。
いつものように釣りをしていた拓朗くんのところに、何故かアザラシが。
そこで拓朗くん、むろみさんを呼び付けてアザラシを故郷に送り届けさせました。

…酷い。なんて酷い。

まずはっきりさせないといけないことは、アザラシは獰猛な肉食獣であるということです。
最大種では体重が3トン、体長6メートルを越えます。
参考までに書くと、ライオンは200キロ、クマは3メートル。絶望を誘う数字であることが良く分かる。

性格も獰猛で知られ、群れでシャチを仕留める習性は非常に有名。たまに漁船が沈められ、ニュースにもなっています。
そして普段の食事は主に、魚。そう、人魚さん大ピンチなんです。
あの忌まわしき海洋性ほ乳類は、人魚さんを食べる。

それを踏まえた上で拓朗くんの行動を振り返ってみましょうか。
まず、腹をすかせた大型肉食獣を発見したと。
そこで自分に惚れている娘さんを電話で呼び付けたと。

むろみさん:
 「たっくん生きとーー!?」
 「アザラシに喰われたりしとらんね!?」

心の底から心配してくれています。
嗚呼、あの人は凶悪な捕食生物と一緒で無事かしら。
しかしかけられる言葉は非情なものでした。

拓朗くん:
 「こいつをもとの生息場所に戻してやってよ」
むろみさん: 
 「ッ!!」

例えるならば、ライオンを娘さんに投げつけて「故郷まで送り届けろ」というようなもの。
喰われます。命がいくつあっても足りません。
同じ哺乳類として信じられないほどの残酷行為。

こうしてむろみさんは、死の危険と隣り合わせになりながらもアザラシを連れていきました。
全ては惚れた男のため。得られた報酬はミミズ一箱。
惚れた弱みにつけこむのも大概にして欲しい。

アカデミー賞 イルカ漁隠し撮りされた太地町「事実誤認、怒り覚える」

ちょうどニュースで流れていたので。
太地町には去年遊びに行き、とても優しくして貰ったのでコメントしてみる。
(最初に書いておくと、私自身はクジラもイルカも食べることに特に抵抗はない。普通に食べました)

私の個人的な考えとしては、「文化だから尊重すべし」という理屈には反対です。
文化だろうが何だろうが、それ自体は免罪符にならない。
現在はイルカを食べなくても生存できるし、職の問題ならば国が雇用問題として解決するべき。

「可愛いから食ってはいけない」はそれなりに正論だと思います。
わざわざ「馬が好き」という人の前で、馬刺しを食わなくてもよいだろう、というのと同程度の意味においては。
豚をペットにしている人に豚を殺して食う様子をわざわざ見せる必要もないし、ヒンドゥー教の人と同席しているときは牛肉を避けるくらいの配慮は普通です。
上の「文化を尊重」という考え方に立つならば、「食わない」というのもまた文化。
よって、相手方の言い分はそれなりに筋は通ってる。

但し、逆に言えば、どんな生物だろうと愛着を持ってる人はいるので、それを言い出したらきりがない。
私らが喰ってる生物は、全て虐殺して貪り食ってることに変わりはないわけで。
それを認識したその上で、「可哀そうだが食う」「別に他に食べ物もあるし特段の理由もないが、何となく食う」で良いと個人的には思ってる。

またそれ以前の問題として、リンク先の映画の場合、「事実と異なることを流している」「一部の事実を悪意的に強調している」というのが気分が悪いです。
生き物を殺して加工する現場を見たら、何であっても引くのが普通ですよ。(というか生き物でなくても加工品の現場を見たら引く)
まぁ実際に見もしないで批判するのもポリシーに反するので深くは考えませんが、見た後に金を落としたことを後悔しそうなので微妙な気分。

ついでに蛇足で書くと、「クジラを食べる」ことには抵抗が無くても、「イルカを食べる」ことには抵抗を感じる人は多いんじゃなかろうか。
クジラもイルカも基本的に同じ生き物です。体が大きいのがクジラ、小さいのはイルカ。中間の連中はクジラと呼んだりイルカと呼んだり。
もしも「イルカ」と聞いて抵抗を感じたのならば、「可哀そうだからクジラを食べるな」という批判に対しても理解を示すきっかけにはなるんじゃないかと思う。(理解と賛同はもちろん別)
コメント (1)
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