■ (第14話)トロピカル~ジュ!プリキュア「おまかせ!保育園でトロピカ先生!」感想
(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第14話より)
顧問の先生の紹介で、保育園の保育体験をすることになりました。
この先生、ぼんやりして見えるけど密かに優秀なのかもしれない。
保育士体験は毎年の恒例とのことなので、おそらくは例年の手順(希望者を募るといった)があったはず。それを「部の活動に良さそう」と引っ張ってきた。
これまでの「備品持ち込みの許可」といい「サンドアート大会の段取り」といい、常人にはいまいち分かりにくいトロピカる部の活動に、やたらと理解があります。夏海さんも成人したら、あんな感じの方になるのかもしれない。
保育体験そのものは、特にはイレギュラーもハードルもなく、和やかに大成功。
「ローラが問題なく受け入れられている」ことは特筆したい。
劇中では全く描写されていませんが、おそらくローラは「歩けない人」と認識されたと思われます。そしてそれが問題視もされないし、イベント事になるでもない。わざわざ言及するまでもなく、騒いだり認めたりすることでもなく、ごく普通に溶け込んでいる。
今回の舞台であれば、「ローラお姉ちゃんは何で歩けないの?」みたいな疑問をぶつけられる展開もおかしくはなさそうですが、今ではもう時代遅れなんだと思う。そういう個々の事情は当たり前に日常にある。
改めて考えてみれば、ローラは影に隠れる必要が全くないんだな。さすがに学内だと在校生でないことが問題になってしまいますけど、外であれば尾びれを隠せば「歩けない」ことは障壁にならない。
以前の変装の際には「無理に歩く」ことを試みていたのが、今回は素直に「飛び跳ねて」移動しているのも、何か良いです。あの時は「「歩けない生徒」の存在は風紀委員の目をごまかせない」と思い頑張ったのか、それとも後から「歩けなくてもトラブルにはならない」と気づいたのか。
そうして保育に参加したローラは、見事なお仕事ぶりを発揮します。「女王様候補が保育士体験」となると、思うようにいかず壁にぶつかるようなストーリーになりがちな気がするのですが、そうはならない。「お仕事ぶり」というか、素の彼女が人を率いるに向きまくってるのだと思う。いやもう何か、回を重ねるごとに「確かにこれは女王候補だ」と納得しまくりです。
虫にせよ「地上の姫の作法」にせよ、人魚としての矜持は持ちつつ、地上文化を先入観を持たずに吸収しまくってます。「誰かと遊ぶ暇なんてない」と豪語なされていたのも、彼女にとってはすべてが女王となるために必要なことであり、女王の職務に活かせるとの自負故だと思います。いや過剰評価してる気がするけど。サカナへの高評価が止まらない。
現女王様は案外あとまわしの魔女はどうでもよくて、研修の一環として送り出してるだけだったりしないだろうか…。冷静に考えてみれば、戦力が揃ったんだから王国の防衛に戻す方が自然なはずなのに、その素振りが全くない。地上に来る敵を迎撃しているだけなので、このままだと戦いが終わる日が来ません。ローラはその辺、どう認識してるんだろう?
虫少年の価値観を否定しないのも、友達と遊ぼうを殊更に強調しないのも、時代を反映していると共に、ローラの背景にも沿ってるように思う。その上で虫少女との出会いを好意的にとらえているのも、とても良い。
トロプリのキーフレーズ「今一番大事なこと」を、第6話時点では「タイミングが限定され、先々に活きること」「将来を見据えた上で、優先順位や機会損失や適切さや妥当性を、適時判断して行動せよ」だと受け取ったのですが、相羽さん(Twitter)がもっとビシッと言葉にされていたので引用したい。
[引用]
1000の問題の解決策のコアになるようなエッセンス的な対処能力が身につくAct(行動)
[引用終]
(「トロピカる」というAct(行動)の質の向上~『トロピカル~ジュ!プリキュア』第1クールのエッセンス)
園児の皆々様はまさしくそれを身につける大事な時間を歩み始めているわけで、保育士体験はド直球です。改めて顧問の先生が優秀すぎる。部のポリシーを(たぶん夏海さん本人よりも)理解しきってないか。
虫が大好きなあの少年少女が、直接的に虫に関する仕事をするのかはわからない。無関係な職についたり世間一般と同様な虫嫌いになったりすることの方が多そうだし、二人の関係も卒園とともに疎遠になり、やがてお互いの存在すら忘れてもおかしくない。でもそれとは別に、興味のある分野を調べるとか、それを分かってもらえた嬉しさとかは、人格形成の根っこになるはず。
あの子らはサナギを気にして避難が遅れた。リアルでいえばこれは極めて悪手です。火事の最中に、玩具を取りに戻るようなものだ。
ですがテーマとしては分かります。あの子たちの根っこの大事な部分であり、幼いながらも必死に守ろうとしている。そしてそれを守るものこそ、プリキュアだ。おぉ…、ここにきて、人魚さんに押されがちだった「プリキュア」の存在感がでてきた。
「子供を守って戦う」図はこれまでも何度も出てきましたけど、「トロプリ」さんは例年以上にメッセージを感じます。
エルダの出撃の背景が「分かってもらえなかったこと」だったりするのも対比になってるように思えるし、何かトロプリ熱が止まりません。まだ14話でこれとは、今後どういう展開になるんだろう?
(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第14話より)
顧問の先生の紹介で、保育園の保育体験をすることになりました。
この先生、ぼんやりして見えるけど密かに優秀なのかもしれない。
保育士体験は毎年の恒例とのことなので、おそらくは例年の手順(希望者を募るといった)があったはず。それを「部の活動に良さそう」と引っ張ってきた。
これまでの「備品持ち込みの許可」といい「サンドアート大会の段取り」といい、常人にはいまいち分かりにくいトロピカる部の活動に、やたらと理解があります。夏海さんも成人したら、あんな感じの方になるのかもしれない。
保育体験そのものは、特にはイレギュラーもハードルもなく、和やかに大成功。
「ローラが問題なく受け入れられている」ことは特筆したい。
劇中では全く描写されていませんが、おそらくローラは「歩けない人」と認識されたと思われます。そしてそれが問題視もされないし、イベント事になるでもない。わざわざ言及するまでもなく、騒いだり認めたりすることでもなく、ごく普通に溶け込んでいる。
今回の舞台であれば、「ローラお姉ちゃんは何で歩けないの?」みたいな疑問をぶつけられる展開もおかしくはなさそうですが、今ではもう時代遅れなんだと思う。そういう個々の事情は当たり前に日常にある。
改めて考えてみれば、ローラは影に隠れる必要が全くないんだな。さすがに学内だと在校生でないことが問題になってしまいますけど、外であれば尾びれを隠せば「歩けない」ことは障壁にならない。
以前の変装の際には「無理に歩く」ことを試みていたのが、今回は素直に「飛び跳ねて」移動しているのも、何か良いです。あの時は「「歩けない生徒」の存在は風紀委員の目をごまかせない」と思い頑張ったのか、それとも後から「歩けなくてもトラブルにはならない」と気づいたのか。
そうして保育に参加したローラは、見事なお仕事ぶりを発揮します。「女王様候補が保育士体験」となると、思うようにいかず壁にぶつかるようなストーリーになりがちな気がするのですが、そうはならない。「お仕事ぶり」というか、素の彼女が人を率いるに向きまくってるのだと思う。いやもう何か、回を重ねるごとに「確かにこれは女王候補だ」と納得しまくりです。
虫にせよ「地上の姫の作法」にせよ、人魚としての矜持は持ちつつ、地上文化を先入観を持たずに吸収しまくってます。「誰かと遊ぶ暇なんてない」と豪語なされていたのも、彼女にとってはすべてが女王となるために必要なことであり、女王の職務に活かせるとの自負故だと思います。いや過剰評価してる気がするけど。サカナへの高評価が止まらない。
現女王様は案外あとまわしの魔女はどうでもよくて、研修の一環として送り出してるだけだったりしないだろうか…。冷静に考えてみれば、戦力が揃ったんだから王国の防衛に戻す方が自然なはずなのに、その素振りが全くない。地上に来る敵を迎撃しているだけなので、このままだと戦いが終わる日が来ません。ローラはその辺、どう認識してるんだろう?
虫少年の価値観を否定しないのも、友達と遊ぼうを殊更に強調しないのも、時代を反映していると共に、ローラの背景にも沿ってるように思う。その上で虫少女との出会いを好意的にとらえているのも、とても良い。
トロプリのキーフレーズ「今一番大事なこと」を、第6話時点では「タイミングが限定され、先々に活きること」「将来を見据えた上で、優先順位や機会損失や適切さや妥当性を、適時判断して行動せよ」だと受け取ったのですが、相羽さん(Twitter)がもっとビシッと言葉にされていたので引用したい。
[引用]
1000の問題の解決策のコアになるようなエッセンス的な対処能力が身につくAct(行動)
[引用終]
(「トロピカる」というAct(行動)の質の向上~『トロピカル~ジュ!プリキュア』第1クールのエッセンス)
園児の皆々様はまさしくそれを身につける大事な時間を歩み始めているわけで、保育士体験はド直球です。改めて顧問の先生が優秀すぎる。部のポリシーを(たぶん夏海さん本人よりも)理解しきってないか。
虫が大好きなあの少年少女が、直接的に虫に関する仕事をするのかはわからない。無関係な職についたり世間一般と同様な虫嫌いになったりすることの方が多そうだし、二人の関係も卒園とともに疎遠になり、やがてお互いの存在すら忘れてもおかしくない。でもそれとは別に、興味のある分野を調べるとか、それを分かってもらえた嬉しさとかは、人格形成の根っこになるはず。
あの子らはサナギを気にして避難が遅れた。リアルでいえばこれは極めて悪手です。火事の最中に、玩具を取りに戻るようなものだ。
ですがテーマとしては分かります。あの子たちの根っこの大事な部分であり、幼いながらも必死に守ろうとしている。そしてそれを守るものこそ、プリキュアだ。おぉ…、ここにきて、人魚さんに押されがちだった「プリキュア」の存在感がでてきた。
「子供を守って戦う」図はこれまでも何度も出てきましたけど、「トロプリ」さんは例年以上にメッセージを感じます。
エルダの出撃の背景が「分かってもらえなかったこと」だったりするのも対比になってるように思えるし、何かトロプリ熱が止まりません。まだ14話でこれとは、今後どういう展開になるんだろう?