去る11月11日(土)表参道新潟館ネスパスで首都圏佐渡連合会主催の文化講演会が開催されました。
今回の講師は新潟大学名誉教授の崎尾均先生。佐渡に16年も住む森林生態学・樹木学のスペシャリストです。
従来、文化講演会は佐渡の歴史や人物に関する講演が主でしたが、今回は佐渡の貴重な財産である自然にスポットライトを当てたものでした。
演題は「佐渡島の自然、現在過去未来」。講演は佐渡の成り立ちから自然、森林と植物、NHK朝ドラ「らんまん」の主人公・牧野富太郎博士や佐渡植物園に至るまで幅広い分野に及ぶ約1時間半の講演でした。
先生の専門である森林では、佐渡天然杉の歴史から特異な形状の杉の形成過程、杉林の湿地に生息する生き物、豊かな植物や花々を紹介。また、「未来に残したい草原の里100選」に選ばれたドンデン高原の自然や放牧等の歴史。金北山下のあやめ池のカキツバタの群生や牧野富太郎博士が確認した「ヤマトグサ」の群生など、佐渡の自然の素晴らしさをご紹介頂きました。
また、佐渡の自然の魅力を発信するプラットフォームとして「佐渡自然誌博物館」の構想も披露され、その魁として今年秋、佐渡天然杉の写真で有名な天野尚さんの写真群が両津の「あいぽーと佐渡」に常設展示され始めたとご紹介頂きました。
崎尾先生の佐渡愛、自然愛に溢れた大変有意義な講演会でした。講演会・再演の希望も多数寄せられています。
講演後の質疑応答も活発で、約30分間、多くの方から様々な質問とご意見を頂きました。
佐渡文化財団の活動を紹介する事務局長の宇治美徳氏
講演に先立ち挨拶された首都圏佐渡連合会・山本会長と、佐渡市地域振興部の岩﨑部長
第2部懇親会で開会のご挨拶と乾杯をされる(株)共英・会長の荒井敏彦さん
懇親会で素晴らしい笛のご披露をする崎尾先生。(「コンドルは飛んでいく」のリクエストにも応えていただきました。)