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CINEMAとMOVIE?

英語&米語

映画大好き、ごきげんな毎日・・・そして、やってきた猫の話

山本兼一著・「利休にたずねよ」

2012-05-10 12:12:24 | 読書


以前から
なんで利休は亡き者にされたのか?、って

幾度も映画にもなっている人物のことですが
どうも、ねっとりした印象があって見る事もなく

小説ならと手にしました

山本兼一さんと言えば「火天の城」の作者らしく
実は、それも知らずに読んでいましたが
最後の解説を読んで、あらら!、と思った次第



物語は、まず、利休が切腹する日から始まります

そして、前日、数ヶ月前、数年前、数十年前と遡っていくんですが

ときは1591年、
秀吉が天下人となって、傍若無人化していたころ

関白に逆らうものは居ず、参謀の黒田勘兵衛でさえその権勢にしいられ、

しかし、千利休だけは迎合することなく謂れのない咎で死に追いやられる

利休は、戦略にも長け、参謀にもなって、また、天皇ともまみえることもあって、
秀吉は重用したらしい


そして、利休のかつての想い人の緑釉の香合をめぐっての経緯や
茶道具の売買、
大徳寺の門に利休の木像がまつられていること・・などなど
思い通りに従わぬ利休を

イチャモンを付けての処罰


と言うと、秀吉ってやっぱり金ぴかの茶室を作った人だから
成り上がりもの
赤と金の羽織なんぞを着て


ってまあ、つい利休目線で


本のカバーが「木槿」です

利休が19歳のころ、恋した高麗の姫の「槿花一日」(きんかいちじつ)の言葉から
槿は一日だけ美しくパッと咲いて翌日は散る、と

戦国時代にあって、物事の美に対する執着だけが突出した生き方をした物語でした


戦いとはまた違い結構面白かったですね
「火天の城」も読もうかと、


コメント
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