単行本から文庫本に、
話が深過ぎてなかなかまとめられんかったけど、ぼっちらと、
<あらすじ>
1.
朱夏
終戦の日から物語は始まって、
一人の男国岡鐵造が造ってきた石油会社「国岡商店」が仕事もなく金もなく、
しかし会社は残っている
部下から社員を減らすことを進言されるが、誰ひとり馘首せず、
そんな逼迫したところに、ラジオ修理の仕事を提言しに来た元海軍の藤本荘平がやって来るが、
専門知識のない国岡たちだが手掛けることになり、
まず銀行に融資を依頼するが、店主の一喝で畑違いの藤本自身が折衝することになる、
簡単なわけもなく、藤本は商売と言うものを学んでいきます
そして戦地から次々と店員たちが復員し、
なかには復職することを拒む者もいたが、店主の誠意に応えようと戻ってくる
元々石油を売っていた国岡商店、再び仕事を始めようとするが、
政府が、戦後日本を支配していたGHQに石油の輸入を請うが、却下され、
またGHQから日本にある石油タンクの中の油を浚えを言われる、
その屈辱的で、命がけの仕事を国岡は始める
肝いりの店員たちも日本の将来のため、タンク底に潜る
そしていよいよ小売業を始めようとするとき、石統(配給組織)から締め出される
~ずっと、組織に横やりを入れられるんですね~
一方GHQの石油関係に対する考えは、新たに組織することで、
そこで武知甲太郎の介在があり、元中野学校出身の彼は国岡を高く評価、
彼の店員となる
2.
青春
明治18年福岡に生まれた鐵造は、神戸高商を卒業し、酒井商会に入社する
そこで軌道に乗せ、
そして、彼の人生の基盤ともいえる日田重太郎と出会う
彼とは、学生時代日田の息子の勉強を見ていたころから付き合いとなり、
自立の背中を押し、スポンサーとなってくれたのが日田だった
まだ石油よりも石炭の時代から、鐵造は石油の小売に奔走
そして、漁船の燃料灯油を売ろうとするが、
またしても、業界からの統制で割り込むことはできず、
彼は伝馬船に乗って、海上で直接売り込むことにする ~ここで「海賊」と呼ばれ、タイトルとリンクするわけですなあ~
そして、ユキとの結婚
満州鉄道での商売競争に勝って、品質は押しも押されぬレベルになっていく
そして、時代は巨大化する軍部の勢力に、事変が起こり、戦争へと突入する
・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*
上巻だけです
あらすじは自分自身が忘れちゃうんで記録してますけど、
それでも、なかなかまとめられんし、すでに忘れてるし、
日本がアメリカと戦争を始めるのは、
石油が輸入禁止となり、南洋から採っていた石油に頼らなければならなくなったから、とか
その前に鐵造が石油搬送船「日章丸」を建造しますが
その船は軍に徴用され、そして海上で攻撃に遭い、撃沈してしまいます
~航空兵・宮部久蔵が一瞬出てきましたよ~
出光石油の創始者である出光佐三氏のドラマティックな人生の物語ですが、
まあ、出てくる人たちの凄腕、豪胆、に驚かされましたね
社長と呼ばせず、店主と言い、社員は店員
そこには、すべての店員が家族であるとの意識からですが、
株式会社にしないのも、株主のための事業ではないとの思いかららしいですね
それにしても、
明治の人たちってやっぱ、スゴイ!!!!
読みながら何度も涙します
下巻のレビューはまた後ほど・・・