部屋は暑いので
花で涼しく!!
今日から八月。
今から二百二十年前のいわきの農家年中行事とは
「なるほど歴史塾」で現代訳した
長谷川安道著
寛政十一年農家年中行事より
一.この頃になると、田の稗が穂を結ぶので、油断なく、ひいぬくべきだ。
畔の草も刈り捨て、畑の草もひき捨てなければいけない。
貧乏草の種を田畑に残してはいけない。
一.粟、稗、キビ、小豆、大角豆などは、出来次第つみあつめ取り、
二百十日も近ずけば、とかく油断は敵と心得るべきだ。
一.八月朔日は荒れなければ、
百姓には、めでたいことだなどとお互い挨拶あってしかるべきだ。
ただし今日は五節句と考えることが多い。
五節句というのは、元日、上巳、端午、七夕、重陽のことである。
五節句の立花とは、
まず元旦の梅花、水仙、金銭花、
上巳の桃の花、柳、萱草(くわんくさ)、山吹、
端午の竹、菖蒲(あやめ)、蓬(よもぎ)、石竹、
七夕の桔梗(ききょう)、仙翁花、梶の葉、
重陽の菊、萩、鶏頭花などである。
たとい、農人たりとも、五節句を知らないのはよいことではない。
一.八月三日は、畑方の一番金(畑年貢で銭納した)の取立てがある。
村役人より割り宛てられたとおりきっと上納しなければならない。
万一、滞納すれば、村役人が難儀をし、代納せざるをえなくなり、
ことのほか辛労をかけてしまう。
一.八月十五日は、
放生会(ほうじょうえ)(生物を放してやる=コイなどを放してやる)といって、
山州男山(八幡様)のお祭りである。
いなかにもこの祭礼がある。
やぶさめ、神楽舞、おみこしあるいはおみこしなどの神事がある。
この地方の風であって手箱・木脇差し・子供の手遊び・天狗面・獅子の頭(かしら)、
(それから)
それぞれの土産物は、 柿、梨、生姜、ズイキニ、きざみたばこなどことごとく売買する。
一.彼岸は、
先祖代々の精霊などにも追福の営みとして
供えるのはもっともなことだ。
と書いています。
暦は
今でいう旧暦になります。