「臨床研究と利益相反」という講義を聴いてきました。
私のブログでは、主に臨床研究の結果をもとに治療の有効性をご紹介しています。治療の有効性は大規模臨床試験などから得られたエビデンスに基づくいわゆるEBMから示されていますが、大規模臨床試験で得られた有効性を現実の患者さんに適応する時には、一部の条件を仮定しなければなりません。
例えば、同じ薬の効果が人種や性別などによって異なる可能性があるために、アメリカで行われた大規模臨床試験の結果が、たとえ傾向は同じであっても、そのまま日本人に当てはまるとはかぎらず、「人種などが異なっても効果は同じである」という仮定のもとに、その結果を利用しているのです。
一方で、いったんエビデンスが確立されると、「人種などが異なっても効果は同じである」という仮定が一人歩きし、その薬のエビデンスを出した製薬会社の利益になっていきます。
最近、ファイザーというアメリカの製薬会社はコネチカット州にあるエール大学に資金を出して共同の研究所を設立しました。その研究所ではファイザーの薬の研究しか行われず、研究結果は商品として供給されるのです。
こういうことになると、企業の利益を生む研究だけが生き残り、企業に不利益な研究結果が公表されないという懸念がうまれてくるのです。これが「利益相反」と呼ばれるもので、医者、患者の双方の立場から、企業や研究者を監視することが重要になってきます。
「今は何位かな?
私のブログでは、主に臨床研究の結果をもとに治療の有効性をご紹介しています。治療の有効性は大規模臨床試験などから得られたエビデンスに基づくいわゆるEBMから示されていますが、大規模臨床試験で得られた有効性を現実の患者さんに適応する時には、一部の条件を仮定しなければなりません。
例えば、同じ薬の効果が人種や性別などによって異なる可能性があるために、アメリカで行われた大規模臨床試験の結果が、たとえ傾向は同じであっても、そのまま日本人に当てはまるとはかぎらず、「人種などが異なっても効果は同じである」という仮定のもとに、その結果を利用しているのです。
一方で、いったんエビデンスが確立されると、「人種などが異なっても効果は同じである」という仮定が一人歩きし、その薬のエビデンスを出した製薬会社の利益になっていきます。
最近、ファイザーというアメリカの製薬会社はコネチカット州にあるエール大学に資金を出して共同の研究所を設立しました。その研究所ではファイザーの薬の研究しか行われず、研究結果は商品として供給されるのです。
こういうことになると、企業の利益を生む研究だけが生き残り、企業に不利益な研究結果が公表されないという懸念がうまれてくるのです。これが「利益相反」と呼ばれるもので、医者、患者の双方の立場から、企業や研究者を監視することが重要になってきます。
「今は何位かな?