ウイルス性肝炎による慢性肝炎やアルコール性肝障害などによる肝障害のために肝臓が何度も繰り返してダメージを受けると、組織に線維化が生じて肝臓全体が硬くなり同時に機能しなくなります。この状態を肝硬変といいます。肝硬変は肝臓病の終末期の姿ともいわれ、肝臓がんのほとんどが肝硬変から発生します。肝硬変の原因別の予後の報告です。
Long-term survival and cause-specific mortality in patients with cirrhosis of the liver: a nationwide cohort study in Denmark
Journal of Clinical Epidemiology. 2003;56:88.からの報告です。
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)
1977年からデンマークの病院に入院した肝硬変の患者10,154人(平均年齢56.9歳)が調査されました。最初の1年で38%が死亡しました。そのうち56%の死因は肝硬変に関する(肝不全、食道静脈瘤破裂、肝性昏睡)ものでした。
10年生存率は、アルコール性肝硬変で34%、原因不明の肝硬変で32%、原発性胆汁性肝硬変で59%、ウイルス肝炎性で66%と、原因によりかなり異なっていました。
全体で見ると肝硬変患者の死亡率はそうでない患者の5倍で、肝硬変を原因としない死亡(心臓病、肺炎、自殺、事故など)も高かったようです。その死亡率は感染症で5倍から22倍、消化器病で8倍から14倍でした。
欧米ではアルコール性肝硬変が一番多いのですが、日本ではウイルス肝炎性です。ウイルス肝炎性肝硬変の10年生存率が66%というのは、高いともいえるし低いともいえる微妙な結果です。
最近多くの方にお立ち寄り頂いております。誠にありがとうございます。しかし、ここの↓ポチッをお忘れでないでしょうか。宜しくお願い致します。
ポチッ
Long-term survival and cause-specific mortality in patients with cirrhosis of the liver: a nationwide cohort study in Denmark
Journal of Clinical Epidemiology. 2003;56:88.からの報告です。
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)
1977年からデンマークの病院に入院した肝硬変の患者10,154人(平均年齢56.9歳)が調査されました。最初の1年で38%が死亡しました。そのうち56%の死因は肝硬変に関する(肝不全、食道静脈瘤破裂、肝性昏睡)ものでした。
10年生存率は、アルコール性肝硬変で34%、原因不明の肝硬変で32%、原発性胆汁性肝硬変で59%、ウイルス肝炎性で66%と、原因によりかなり異なっていました。
全体で見ると肝硬変患者の死亡率はそうでない患者の5倍で、肝硬変を原因としない死亡(心臓病、肺炎、自殺、事故など)も高かったようです。その死亡率は感染症で5倍から22倍、消化器病で8倍から14倍でした。
欧米ではアルコール性肝硬変が一番多いのですが、日本ではウイルス肝炎性です。ウイルス肝炎性肝硬変の10年生存率が66%というのは、高いともいえるし低いともいえる微妙な結果です。
最近多くの方にお立ち寄り頂いております。誠にありがとうございます。しかし、ここの↓ポチッをお忘れでないでしょうか。宜しくお願い致します。
ポチッ
私は大阪に住む1主婦です。
当然のコメント失礼します。
今 こうしてあなたのブログに辿り着き、涙を拭う間もなく こうしてコメントを書かせて頂いている次第です・・。
お聞きしたいことがある、こうしてコメントさせて頂く失礼をお許し下さい・・。
実は私の主人が8月29日に血液検査の結果、
肝硬変との診断を受けました。
主人は46歳です。
主人は再婚、私は初婚で4年前結婚しました。
若い頃より、ビールのみを飲む飲酒を
始め、現在に至っておりますが、
その量たるや半端ではなかったようです。
大瓶5~6本は軽く毎日飲んでいたようです。
そしてその飲み方も、食事は摂らず、ひたすらビールをあおるという飲み方で、典型的な酒好きの飲み方だと周囲からも言われていました。
会社の健診での血液検査でも 肝臓の数値が悪かったようですが、
何せ自覚症状が全くないため、気に留めず、ここまで来てしまったようです。
5年前に離婚により、その前後の期間は大量飲酒に拍車がかかっていたことも否めません。
しかし、ビールでアルコール依存症にはならないとたかをくくっていて、自覚症状もないことから、甘く見ていたようです。
7月初旬より 足に浮腫が出てきて、それがなかなか引かなかったことで、
慌ててかかりつけの町医者へ行ったようです。
応急的に『ウルソ100』という薬を出され、
足の浮腫は改善されました。
しかしその時点でも 症状によく出るという酷い倦怠感がないというのです。
(そしてまた飲酒を再開していました)
私の目から見ても 普段からそんなに疲れた顔はしておりませんでした。
主治医から血液検査の結果、どういう状況にあるのかを血液検査の数値で説明されましたが、
肝硬変も初期の段階を過ぎているような口振りでした・・・。
肝硬変のステージが気になりましたが、医師は名言を避けていました。
再度 胃カメラによる食道静脈瘤の有無を検査することになり、今その検査の日を待っている状態です。
ブログにアルコールによる肝硬変の予後が書かれていましたが、
それを見て身体が凍りつくのを覚えました。
もう治らないことは あちこち調べてわかっています。
しかし予後は、生存率という文字が目に飛び込んできて 呆然としました。
何も考えられず 毎日泣いてばかりいる自分が
申し訳なく、気力を振り絞って インターネットで情報を集めています。
主人の父親は47歳の若さで他界しました。
主人には長生きしてほしいのです。
そのために私ができることは 一体何なのか、
自分の心を前へ向ける為にも ご助言頂ければ幸いに思っております。
勝手な コメントで本当に申し訳なく思っておりますが、何卒よろしくお願いします。
日常の診療で肝硬変の方を診る機会がありますが、アルコール性肝硬変の方の生存率が低い原因の一つに飲酒をやめることが出来ない方が多いということがあるのではないかと思います。
実際、肝臓がんの発症はウィルス性肝硬変の患者さんで多く見かけますが、まじめに治療をうけながら、定期的に検査を受け早期に対処すれば肝臓がんといえども治療可能な疾患です。
ところが、アルコール性肝硬変の方は、総じて定期的な受診を嫌がり、酒を断てず、肝障害の悪化を食い止める事が出来ません。私の担当したアルコール性肝硬変の患者さんで、一時、食道静脈瘤、昏睡、大量の腹水貯留といった末期的な状態を呈しながらも、現在、元気に通院していらっしゃる方がいますが、この方は、完全に断酒をして、まじめに定期受診をしながら治療を受けている方で、著しい低アルブミン血症も改善し腹水・浮腫も消失、食道静脈瘤も何度か内視鏡治療を行いましたが消失しました。現在は定期的に肝臓がんのチェックをしています。
アルコール性肝硬変の患者さんで一番大切なのは、飲酒を一刻も早く断つことではないでしょうか。
血液検査で診断された状態であれば、おそらくまだ代償期だと推測いたします。
代償期のみを対象とした調査報告の中で比較的対象人数が多い報告を探してみました。
J Hepatol. 1994;21:656.
この報告は肝炎ウイルス性の肝硬変を対象としていますが、「一般内科医」様がおっしゃっているように、予後は原因を排除できるか(アルコール性ならば飲酒をやめられるか、ウイルス性ならばインターフェロンなどで体内のウイルスをどれだけ排除できるか)にも関連がありますので、大きな予後の違いはないと思います。
この報告によりますと、366人の代償期の肝硬変の予後を調査した結果、5年生存率は84%、10年生存率は68%でした。
つまり、代償期だけを調べてみると、以前お伝えした10年生存率34%の2倍の生存率であることがわかります。
そして、その報告では予後に影響を与える因子を多変量解析したところ、年齢、血小板数、アルブミン値、ビリルビン値、脾臓の腫れがあるかどうかが影響を与えていることがわかりました。
なお既にご存知かもしれませんが、もっとも一般的に使われている肝硬変の病期分類はChild-Pugh分類と呼ばれるもので、
http://www.kanzou.net/report/04b_02.html
アルブミン値、ビリルビン値、腹水の程度、脳症の有無、プロトロンビン時間といって肝臓で作られる物質で左右される値、で分類されるものです。
これらの数値をできるだけ状態良く保つことが予後の指標になるとも言えます。
実は私の父親はウイルス性肝硬変→肝ガンで54歳の時に亡くなっていますが、39歳の時に初めて検査入院をしてからの予後は15年で、当時C型肝炎が発見される前で当然インターフェロンなどない時代でこれぐらいですから、「一般内科医」様がおっしゃるように、原因が排除できれば、それよりも予後は長くなると確信しています。
油断は禁物ですが、悲観も禁物なのではないでしょうか。
以上、遅くなって申し訳ありませんでした。これからも宜しくお願いいたします。
セカンドオピニオン様、一般内科医様、
お忙しい中にもかかわらず、ご自分のお時間を削られて こんな私に様々な角度から種々お教え頂き、本当にありがたく感謝の思いで一杯です。
重ねてありがとうございます!!
9/14に内視鏡検査と2回目の血液検査を行いました。
消化器官は ただれているけれど、静脈瘤は無かったようです。
7年くらい前に内視鏡検査をしたら 小さい静脈瘤が数個あったそうで 静脈瘤がの瘤が大きくなっていないか、その事が胃が痛くなるほど心配でした・・。
8/29に肝硬変と診断された日から 主人はビールを飲むのをやめていて、9/14の2回目の血液検査数値は下がっていました。
【8/16の血液検査の結果です 抜粋】
AST・・121 → 9/14の検査では 51に
ALT・・57 → 9/14には 39
ALP・・398
LDH・・261
LAP・・116
ChE・・68
γ-GTP・・157 → 9/14には 77
TP・・6.6
AIb・・2.8
T-Bil・・1.8
BUN・・7.4
T-Cho・・92 → 9/14には 111
TG・・92
分画AIb・・45.4%
分画γ・・37.6%
分画A/G・・0.83
分画AIb量・・3.00
RBC・・3.06
HGB・・11.5
HCT・・34.1
MCV・・111.4
MCH・・37.6
PLT・・52
MPV・・12.7
PCT・・0.07
PT・・15.4秒
PT活性・・52.3%
PT-INR・・1.66
ヘパプラスチンテ・・42.6
AFP・・8.0
数値が下がっていたのは
ASTとALTとγ-GTPくらいでした。
依然として肝硬変であることには違いがないので、
黄疸やコレスレロール値、血小板値は変わりがなかったのです。
でもこの猛暑の日々にビールをよく飲まずに我慢したことと思います。
出来ることなら、大好きなビールを思いっきり飲ませてあげたいという衝動にかられることもありました。
でも命のために飲ませてはいけない・・お酒を飲まない私も辛くて 涙が溢れてくるのです。
ごめんなさい、質問してもよろしいでしょうか?
一般内科医様、
>私の担当したアルコール性肝硬変の患者さんで、一時、食道静脈瘤、昏睡、大量の腹水貯留といった末期的な状態を呈しながらも、現在、元気に通院していらっしゃる方がいますが、この方は、完全に断酒をして、まじめに定期受診をしながら治療を受けている方で、著しい低アルブミン血症も改善し腹水・浮腫も消失、食道静脈瘤も何度か内視鏡治療を行いましたが消失しました。
…と書いておられましたが、
このような患者さんであっても 10年生存は難しいのでしょうか?
セカンドオピニオン様、
お父様が54歳というお若い年齢で惜しくも亡くなられたとのこと・・胸がてても締め付けられました・・。
そのコメントを見た瞬間 体が凍りついてしまって、ご返事できなくなってしまいました。
私の主人も若くして逝くのではないかという不安が限りなく湧いてしまい、気に病んで体調を崩してしまったのです・・。
サポートする私がこんなことでどうするのかと、自分のお尻を叩いております。
アルコール依存というのは 人間関係が深く起因していると聞きました。
それまでお酒をやめられなくなったのは その人のせいであり、意志の問題だと思い込んでいました。
けれど、それは病気がさせることだというのを知り、反省しました。
私を含め、周りの人は病気について もっと学んでいき、認識を変えていく必要があることを痛感しました。 メンタルな部分についても。
今のところ 主人は飲酒をしておりませんが、
7~8年前に階段から転倒して、内出血がひどかったことから入院した折りに、離脱症状が出たことを聞いておりました。(環境が変わったせいもあるのか、ひどく暴れてベッドに拘束されていたそうです)
今後その離脱症状が出てくるのが 不安です。
しかし、好きだったビールを完璧に押さえこんでいきなりストップしてしまうと、精神が壊れていくと聞いたので、
やはりアルコール外来の診察も並行して行った方がよいのかと思案しています。
私自身も 少しの飲酒は大目に見る必要があるのかも知れません。
一般内科医様が仰ったように、
主人も余り病院へは行きたがらないようです・・。だから、こんなに悪くなったわけですが。
でも肝硬変と診断されてから 意を決して通院してくれています。
9/21には頭部CT撮影をしました。
アルコールの影響を受けている脳の状態を診ておこうと主治医が。
セカンドオピニオン様が仰っていた、
『脾臓の腫れ』を診るためには MRI検査をしておいた方がよろしいでしょうか?
限りなく不安が増幅していき、悪い風に考えてしまう自分と、前向きに頑張っていこうという自分と 日々戦いです。
お酒をやめている主人に 辛い顔や悲しい顔を見せてはいけないと、自分に言い聞かせて、努めて平静を装っています。
仰るように、確かに悲観は 坂を転がるように悪いリズムの淵に落ちて、良い結果は生まないですね。 限りなく落ち込む一方です。
主人は肝硬変の病と闘っているけれど、私は自分の弱い心と闘っています。
どちらも負けるわけにはいかないのです。
話は変わりますが、
私の家のご近所のご夫婦なのですが(50代)、
ご主人が肝臓を悪くされ、もはや肝移植でしか助かる道はないと言われていたそうです。
そのご主人にはご兄弟も多く、子供さんも4人いたので、誰かが肝臓の型が適合(?)するかを調べてみたのですが、誰も適合した人がいなかったのです。
しかし、何と、奥さんがご主人の肝臓と適合したというのです! 医師も驚いていたそうです。
“主人が治るなら!”と即断で 肝移植に踏み切り、無事手術が成功したそうなのです。
今は肝臓が定着して 細胞が増えていく(?)のを待っている状態だそうです。
その話を聞き、私ももし出来ることなら、主人にあげたいと思っています。
私も癌で2度手術していますので、怖さも迷いも全くないのです。
肝硬変になると、周りの臓器も冒していくので、
それらの臓器を調べた方が良いとの話を聞いたことがあります。
国立循環器病センターで調べてもらおうかとも思っていますが、主人が渋っているので、無理にしてよいものかと 悩んでおります。
またとりとめもなく、長い書き込みになってしまい、申し訳ありませんでした。
ご返事が遅くなったこと、本当に失礼致しました。
お許し下さい・・。
しかし病気になったことで 主人への感謝が湧いてくるようになりました。
そうならないとわからないなんて、バカですね・・。
一般内科医様とセカンドオピニオン様のコメントがどれほど、私の不安を払拭して下さったことか・・。
心から感謝致します。
ブログ上で この心全てが伝わらないかも知れませんが、嵐の海に灯台を見出したような 嬉しさでいっぱいです!
知らないことが、わからないことが 不安を増大させていくものなのですね。
お二方のお言葉が 私の今後への向き合いかたに勇気を与えて下さったのです。
今後も 伏してよろしくご教授お願いします!
本当にありがとうございました!
あらためて、初診からの年月を調べてみましたら、今年で8年目でした。いくらなんでも、その方が余命2年とは思えません。
それから、一般的にアルコール離脱症状は、飲酒中断後、早期(1~3日)に現れるもので、一ヶ月も経過していれば大丈夫なのではないでしょうか。
あとは強い意志と希望をもって、頑張って下さい。応援しています。
心強いコメントに勇気を頂きました!
一般内科医様がコメントに書かれていた患者さんというのは
>一時、食道静脈瘤、昏睡、大量の腹水貯留といった末期的な状態を呈しながらも、現在、元気に通院していらっしゃる・・・
のお方ですね。
本当にすごいですね!!
ご自分のご病気をしっかりと見つめ、断酒なされて、治療にも頑張っておられる。
年齢も少しは関係があるのかも知れませんが、厳しい状況の中をご寿命を延ばしておられる姿は、同じ病を抱える者としてもとても励みになる模範の患者さんですね!
良いところは見習って行く・・と、主人にもそうあって欲しいと願うのみです。
離脱症状も 過去に激しい症状があったから、今度もまた出てくる……というものではないのですね。
でも油断は禁物。 注意の目は光らせておこうと思っています。
本当にありがとうございました!
わからないことが こんなにも不安なものなのかと、初めて思い知りました。
知ることの大切さ、そしてそれにも増して、知った後の自分としての行動をどう起こしていくのか。
いざという時に、今まで生きてきた集大成のようなものが出てくるというか、自分の弱さまでもわかるものなのですね。
先週3回目の採血も終え、頭部CT検査の結果を12日に聞きに行きます。
やはり内心とても不安ですが、治療のためにも
調べてもらわないと、と自分に言い聞かせています。
またお尋ねしたいことがあったら、お聞きしてもよろしいでしょうか?
勝手なお願いをして 申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
朝晩冷えてきました。
お風邪など引かれないようにお気をつけ下さいね。
ありがとうございました!!
お酒を断酒すれば、長生きできるんでしょうか?これから、結婚とか考えると不安でしかたありません。せめて50歳いや60歳くらいまではもちこたえてほしいです。若い症例はあまりないみたいなので、投稿しました。肝臓は、他の臓器に比べたら、回復するといわれてるので、少しでも希望が持ちたいのです。30年生存することは可能なんでしょうか?肝硬変の治療の最新治療が出てるみたいですが、それはいつくらいに全国に普及するのでしょうか?おしえてください。