医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

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認知症の臨床研究の評価方法

2024年07月01日 | 神経
皆さんもよくご存じのパスカルの「パンセ」の250ページ、断章347にこんな一節があります。

「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である。これをおしつぶすのに宇宙全体が武装する必要はない。一つの蒸気、一つの水滴もこれを殺すのに十分である。しかし宇宙がこれをおしつぶすとしても、そのとき人間は、人間を殺すこのものよりも、崇高であろう。なぜなら人間は、自分の死ぬことを、それから宇宙の自分よりずっとたちまさっていることを知っているからである。宇宙はなにも知らない。だから我々のあらゆる尊厳は考えるということにある。我々が立ち上がらなければならないのはそこからであって、われわれの満たすことのできない空間や時間からではない。だからよく考えることを努めよう。ここに道徳の原理がある。」

上の図はメマリーと呼ばれる認知症に対する薬を評価した臨床研究で使用されたSIB-Jと呼ばれる指標です。メマリーを内服すると6ヶ月間で4点低下しなかったというものです。

この評価指標で4点低下しなかったって、本当に有用でしょうか?。


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