今週末にかけて寒くなるようです。うがいの季節になってきました。以前の記事に加筆してもう一度ご紹介します。
Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial.
Am J Prev Med 2005;29:302.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★☆☆)
研究の対象は18歳から65歳の387人で、2002年から2003年にかけての冬に行われました。
うがいをしない群、1日3回以上水でうがいする群、1日3回以上イソジンでうがいする群にランダムに分けられ2ヶ月の風邪の罹患について調査されました。
1ヶ月間の風邪の罹患率は、上の図にあるように(図では2か月間追跡しています)、うがいをしない群では26%、水でうがいする群では17%、イソジンでうがいする群では24%で、水でうがいする群では風邪の罹患率は減少しましたが、イソジンでうがいする群では減少しませんでした。
多変量解析を用いて年齢などで補正した結果、水でうがいすることは風邪の罹患率を40%減少させることが明らかになりましたが、イソジンでうがいしても風邪の罹患率を減少させることはできませんでした。
また、男性と女性で風邪の罹患率に違いは認められませんでしたが、労働者の風邪の罹患率は19%で、非労働者の28%に比べて低値でした。
著者らは、イソジンでのうがいが風邪の罹患率を低下させない理由の1つに、イソジンの殺菌作用が正常な(白血球などの)叢(そうflora)にダメージを与えることを挙げています。
1日3回うがいをするのに使用する水の値段は1円にもならないと思われますが、水でうがいするだけで、医療費の節約になるのは素晴らしいことです。
Am J Prev Medのインパクトファクターって3もあるんですね。素晴らしい研究でした。
そういえば、こういう結果の影響もあってか、明治製菓のこの製品、最近はテレビコマーシャルも見られなくなりましたね。
ここにある「インフルエンザとうがい」という「おすすめムービー」って、前半までは正しいけれど、後半ではイソジンでのうがいを勧めています。これは誤りです。
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1ヶ月間の風邪の罹患率は、上の図にあるように(図では2か月間追跡しています)、うがいをしない群では26%、水でうがいする群では17%、イソジンでうがいする群では24%で、水でうがいする群では風邪の罹患率は減少しましたが、イソジンでうがいする群では減少しませんでした。
多変量解析を用いて年齢などで補正した結果、水でうがいすることは風邪の罹患率を40%減少させることが明らかになりましたが、イソジンでうがいしても風邪の罹患率を減少させることはできませんでした。
また、男性と女性で風邪の罹患率に違いは認められませんでしたが、労働者の風邪の罹患率は19%で、非労働者の28%に比べて低値でした。
著者らは、イソジンでのうがいが風邪の罹患率を低下させない理由の1つに、イソジンの殺菌作用が正常な(白血球などの)叢(そうflora)にダメージを与えることを挙げています。
1日3回うがいをするのに使用する水の値段は1円にもならないと思われますが、水でうがいするだけで、医療費の節約になるのは素晴らしいことです。
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そういえば、こういう結果の影響もあってか、明治製菓のこの製品、最近はテレビコマーシャルも見られなくなりましたね。
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循環器内科医のつもりではありますが、現在勤務しております病院がカテ施設はなく、周囲からも一般内科医としての仕事を期待されておりますので、内科全般の知識のアップデートにつとめております。(が、実際は…難しいです)
今後とも先生のブログでも勉強させていただきます。よろしくお願いいたします。