院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「ギックリ腰予防上級編」

2009年03月25日 06時32分21秒 | ノンジャンル
今月のアタマに柔道を頑張ってしまって以来、腰の具合が

良くなくなくなくなくSay yeahhh!


あ、えっと、痛いってことですけど。


で、自分で腰を痛めて気づいたこと。

これ、ほぼ100%ぎっくり腰を予防する方法にもつながりますんで

腰の悪い人は頑張ってついてきてください。


腰が悪い人にする注意として「落ちてるものを拾うとき気をつけて」とか

「物を持ち上げるとき気をつけて」とか

「顔を洗うとき気をつけてください」とか注意を呼びかけます。


そういわれるけど、実際に何に気をつければいいのでしょう?


ゆっくり動作を行う?

重いものを持たない?


間違ってないけど、あまり宜しくない。

だってそうやって気をつけてもやっぱりギックリしてしまう人もいるもの。


ギックリ腰になるきっかけってリキんだ力の強さとか速さとかは

実はあまり関係ないのです。


筋肉をどう使ったか? これに限ります。

筋肉の働き方というか作用の仕方は3つに分けられます。

物を持ち上げる際を例にとると、1、ぐーーっと物を持ち上げる動き

               2、物をその位置に持ち上げて止めておく動き

               3、物をゆっくりと下に下ろす動き。


この中でどの動きが一番筋力が出るでしょう?


正解は3。

「伸張性収縮」と呼ばれる動きですが、このときの筋力は1の時に出せる

力よりも数割増しになります。

いいですね~


でも残念なことに諸刃の剣で、この筋肉の動かし方はマックスパワーが

出やすいだけに、簡単にリミットを越えてしまうのです。

リミットを越えると何が良くないっていうと、軽いものでは

筋肉痛として現れます。

筋線維が損傷を受けるので、後で痛みが出ます。

筋肉痛のほとんどはこの伸張性収縮によるもので、例えば

登山しても、下りはケーブルカーを使えばほとんど筋肉痛は出ません。

チャリ漕ぎでも筋肉痛は出にくいです。


そしてさらに良くないのは肉離れ、筋断裂となってしまうこともある。

それだけこの「伸張性収縮」は筋肉にとっては負担のかかる動きなのです。


普段は意識しないでやってる動きの中にも「伸張性収縮」の動きは

ごく普通にしているもので、それこそがギックリ腰の原因となります。

わかりやすい言い方だと「反動をつける」というのが一番しっくりくるかな。


動かそうと意図する方向と反対の方に一瞬だけ筋肉を振ってからリキみを

入れるのが反動をつけるということですが、立ち上がる際、歩き始める際

物を拾う際、重い扉を押す際、方向転換をする際、ほんの一瞬ですが

ほとんどの人は筋肉の「伸張性収縮」を使っています。


一瞬なのでほとんど害は無い上に力が出しやすいので、みんな無意識に

やっている。

それ自体は悪くないのですが、疲れて緊張の高まった筋肉に、そういった

伸張性収縮の動きをさせると、ギクッと電気が走ったように痛みが出て

動くこともままならなくなる。

それはごく弱い力でも危険です。

伸張性の収縮そのものが危険なのです。


だから、物を拾う際にゆっくりした動作で気をつけたにもかかわらず、

腰を痛めてしまう人は動きだけをゆっくりしているのであって、

腰をかがめる→物をつかむ→身体を起こす という一連の動作の中で

物をつかんで身体を起こす時には身体を弾ませるように

起こす人が多いと思います。


わかりにくいかな?


その動作がどんなにゆっくりでも、その動作に切り返しの瞬間があっては

ぎっくり腰の予防とは言えません。

腰で言うと一番確実なのは、痛めたくない筋肉を始めから縮こめて

最後までその姿勢で動作を済ますことです。

腰をしっかりそらせて、緩めずに動作を済ませれば

反動を使えない≠伸張性収縮が出来ない というようになるので

腰を痛める危険はとても少なく、ゼロに近づきます。

少なくとも「気をつけてたのにヤっちゃった」ということはなくなるはず。


気をつけ方を知ると知らないでは、結果も違うのです。


ただ上級編としたのは、いくら院長が文章で説明をしても、自分の身体の

感覚が良く分からない人には、切り返しを無くせといったところで

理解できないと思ったからです。


すべての人がこの「イケナイ動き」を理解できるわけではない以上、

便宜上「腰をかがめる時はゆっくりね」と60点のアドバイスをしているに

過ぎないのです。


でもこの「イケナイ動き」危険もはらんでますが、やはり上手く

使うことが出来れば大きな武器になるのも事実。

気が向いたらそれは明日。