世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

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特定定額(10万円)給付金事業の実施について〜オンライン(総務省マイナポータル)の弊害

2020年06月01日 | その他

特定定額給付金(10万円給付)、世田谷区では遅ればせながら

5月28日に一斉郵送した、ということですが、すでにお手元に

申請書類が届いている方もいらっしゃることと思います。

 

総務省のマイナポータル・システムを使ってオンライン申請を

された方にも郵送での申請書類が届いてしまうので、重複して

し込まないようご注意ください。

 

郵送での申請書の方は、住民基本台帳と同じ情報が印刷されて

いるので、マイナポータルより間違いにくくなっています。

 

申し込み期限は8月27日まで、です。

 

世田谷区における対象者(2020年4月27日時点)

人口 92万3442人、 49万2477世帯

 

地方自治体として、日本一、人口が多い(世帯数も)世田谷区

としては、この事務作業はとんでもない労力を必要としていま

す。

 

ここで、多くのお問い合わせがある「オンライン申請の弊害」

について説明いたします。

(長文になりますので関心のある方にお読みいただければ)

 

調べれば調べるほど、想像を超えた呆れたシステムであること

がわかりました。

 

結論から言うと、

オンライン申請をやめて「郵送での申請のみ」

とすれば、職員が無駄な労力を使わず、もっと

早く、給付ができました。

 

早い段階で、保坂区長がその決断をしていれば、

どれほど区民のためになったことでしょうか。

 

 

なぜ、オンライン(総務省マイナポータル)申請はダメなのか?

 

オンライン申請に必要な3つの「目視チェック」

1、住民基本台帳との照合

2、口座番号と添付書類の照合

3、DV対応、支援措置への対応等々

     

※ 郵送での申請であれば、3だけのチェックで済む

 

 

1、住民基本台帳のミス

例1)地方の大学の学生である息子さんがいて、住民票世田谷区のままなのに入力を忘れている。

またはその反対で、住民票が移されている息子さんの名前も入力されている。

例2)漢字を正確に入力していない。

「齋藤、斎藤、齊藤、斉藤」「渡邊、渡邉、渡辺」「髙橋、高橋」等々、旧字体で入力できない場合があり、簡略字で入力していて住民基本台帳と合わない。→あとからコマンドを入れ、ある程度は認識させるようにした。

例3)4月28日以降に届出が出された赤ちゃんの名前を入力している。(対象は4月27日時点で住民票にある人)

       ↓

シリアル番号をキーにして、エクセル 表で並列に並べ、関数で違うものをはじき出すことはやっているが、上記のようなミスが多く、それらは全て目視でチェックしなければならないため、大変な時間と労力を費やしている。

 

2、口座番号のミス

例1)数字の入力ミス

例2)桁数の入力ミス

例3)銀行名が間違っていたり、信用金庫が信金と略されていたりする

例4)口座番号がわかる書類の添付漏れ

 

住民基本台帳は、全国に約1800ある自治体がそれぞれ独自の

方法で管理しており、総務省のマイナポータル・システムは、

それらに対応していない。(多分不可能?)

 

例えば、ネット通販の場合、カード番号が間違えていたり、

桁数が違っていたりしたら、自動的にエラーではじかれる、

というシステムになっているが、マイナポータルにはmその

ようなシステムとなっていないため、間違いだらけのまま、

自治体に送られてくる。

 

繰り返しますが、

※ 郵送での申請であれば、3だけのチェックで済む

 

ですから、保坂区長は早い段階でオンライン申請を中止し、

郵送のみの受付に変更すべきだった、のです。

今頃になって「できれば郵送でお願いします」とツイート

しても、時、すでに遅し、です。

 

まさか、ここまで「目視チェック」が大変だとは…、愕然

としました。

 

最初から、オンライン申請をしているところも含め全ての

世帯に郵送の申請書を送ることは決まっていたのですから、

わざわざ、こんなに大変な「目視チェック」を続ける必要

はなかったのではないか。

 

そのせいで、郵送まで遅れ、全体的に給付が遅くなってい

ます。

 

「すぐにでも給付してほしい!」という困窮世帯への配慮

できず、いったい、何をやっているのだ?!と思います。

 

多くの自治体で、オンライン申請の間違いが半数以上とか

6割にのぼる、との報道がありました。

世田谷区も同様とのことです。

 

このような「目視チェック」に日々追われている職員が気

の毒ですし、オンラインだったら早く給付される、と期待

していた区民の方々にも申し訳ないです。

 

5月2日からオンライン申請が先行して始まったものの、

給付されたのは早い人で5月28日ぐらいとなっているよう

です。しかもごく一部の人だけ。

 

以上のような状況から、郵送で申請した人の方が早く振り

込まれる可能性があります。

 

他の自治体では、「オンライン申請が給付金の振込を遅ら

せる原因」と気づいて、すぐにオンライン申請をストップ

させたところがいくつもあります。

 

また、オンライン申請の弊害は、どの自治体も同じですが、

それでも、生活に困窮している方に早く申請してもらって

優先的に早く振り込むことができている自治体があります。

 

江戸川区では、5月19日にすでに振り込まれた、と喜んで

いる方の声がニュースで報道されていました。

 

なぜ、世田谷区ではそれができなかったのか。

なぜ、郵送での申請書の発送が5月28日以降となってしま

ったのか。

 

それもこれも、「トップ」(←世田谷区では保坂区長)の

リーダーシップの違いだと思います。

 

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  田中優子Twitter → https://twitter.com/setagaya_tanaka


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