2月22日から始まった、世田谷区議会第1回定例会。
27日に、やっと、終了しました。
うちの会派は、一般会計予算案に反対しました。
その理由は、議場で「意見開陳」として述べましたが、少し長いですが、
以下に貼り付けます。
興味とお時間のある方、ぜひ、お読みいただければと思います。
活字より動画、という方は、区議会HPより、録画中継速報版がアップ
されていますので、ぜひ、そちらをご覧ください。
http://www.discussvision.net/setagayaku/index
「みんなの党・世田谷行革110番」
平成24年度世田谷区一般会計予算に反対の立場から
「みんなの党・世田谷行革110番」の意見を述べます。
まず私たちは、本予算を即座に否決し、暫定予算を組み、
今一度予算を総チェックし直すことを求めます。
保坂区長は24年度予算を「持続可能性を築く、土台づくり
予算」と言われておりますが、その核心部分は複数年度予算
で示された25年度に先送りされております。
すなわち24年度予算は「時間稼ぎ」のための予算に過ぎず、
保坂区政はこの1年をムダにしたのであります。
私たちは区長就任直後の昨年6月の代表質問から行財政改革
に即座に着手すべきだということを繰り返し述べて参りました。
何を削るか、の方針を明らかにし、それこそ丁寧な説明と理解を
求めることで着実な行革の前進を期待したのであります。
ところが、保坂区長は、削減対象として委託料・電算経費・営繕
経費の3つというトンチンカンなことを言い出しました。
およそ世田谷区の財政基盤を建て直すには目の付けどころが
ズレているとしか言いようがありません。
それでも何か秘策でもあるのかと期待していましたが、案の定
出て来たものは、単なる数字の見せ方を変えた1回限りしか
使えないものばかりで、実質何も削減努力は認められませんでした。
「見せ方を変えただけ」では財政基盤を建て直しにはなりません。
さらには保坂区長は見せ方だけではなく、言い方も変えております。
先ほども述べましたが、24年度予算を「持続可能性を築く、土台
づくり予算」と区長は述べておりますが、この言葉は予算書及び
予算説明書のどこにあるのでしょうか?
予算書の中では、キッチリ「持続可能な財政基盤の確立」と書か
れております。「持続可能な財政基盤の確立」と、区長の言われる、
どこか曖昧なニュアンスを含んだ「持続可能性を築く、土台づくり
予算」では意味合いは異なります。
果たして保坂区長は予算説明書を本当に読まれているのでしょうか。
ここにも私たちが指摘している区長の言っていることと、やっている
ことが違うということが表れています。
何度も申し上げますが、本予算は事実上、複数年度予算として示され、
25年度予算まで視野に入れて私たちは理解しております。
「持続可能な財政基盤の確立」の部分はすべて25年度予算に先送り
であります。これでは「大事なことは来年決める」と言っているに等しく、
すべての政策に優先する「財政基盤の確立」が未定のまま24年度
予算がスタートすることになります。つまりこのことは、歳入見通しが
曖昧なまま支出を開始することに他なりません。
これも昨年6月の代表質問でも述べたことですが、もはや世田谷区
の財政は「利益の分配」から「負担の分担」に突入しているのです。
区長の仕事は何がしかの公共サービスを分配することで区民から
喜ばれるだけでは、ないのです。むしろ負担をお願いすることがメイン
の仕事であり、頭を下げ、行政みずから身を削る努力を示すことが
求められております。
にもかかわらず、予算審議を通じて感じたことは、頭を下げるような
方向については突然、評論家になったり或いは傍観者に豹変してしまう
保坂区長の姿勢であります。つまり行財政改革から逃げている、という
ことであります。
こうなると「大事なことは来年決める」ということすら大丈夫なのか、
と思わざるを得ません。
私たち「みんなの党・世田谷行革110番」は24年度予算において、
その歳出については、おおむね無難なものと評価いたします。
これは代表質問でも述べております。しかしながら、それは健全な歳入
があってのことであります。
その歳入見通しについて核になる平成25年度における行財政改革が、
はなはだ不透明どころか、一貫して保坂区長は避けております。
これでは世田谷区の財政は破綻につながるものとして反対せざるを
得ません。
次に情報公開について申し上げます。私たちの仕事は、行政が提出、
提供する様々な情報によって、日々の行政運営をチェックすることに
あります。当然そこには、行政の出す情報について一定の信頼関係が
前提となります。しかしながら、保坂区政誕生以来、その信頼関係は
現在もなお崩れたままであります。
いわゆる「デジコン事件」に表れたように、議会で追及しても、第三者
委員会を設けても、隠し扉は次々と見つかり、今度は総括をするといい
ます。区はどこまで不誠実な対応を続けるのでしょうか。
確かにこの事件の発端は前区政にありますが、その処理については
保坂区政の責任であります。問題の指摘は昨年6月の一般質問から
始まっております。今度の総括となれば、まもなく一年となります。
しかも一度は処分の発令されております。それでも解決しないという
のは、余りにもお粗末であり、果たして保坂区政には問題解決能力が
あるのか、疑わしい限りであります。
その原因としても、考えられるのは保坂区長の問題解決への姿勢
であります。
どうもソバでじーっと見ているようにしか私たちには映らない。
職員のしたことは区長の責任であり、管理職の行為は区長の行為
なんだという自覚が見て取れない。今ひとつ、もう一歩の踏み込みが
足りないんではないでしょうか。
さらに今回の事件で、情報公開請求しても担当者の独断で、存在
する文書がなくなったり、公開すべき文書も非公開にできてしまうこと
が再び明らかになりました。行政が、自分たちにとって都合の悪い
文書を自由に選べるとしたら、それこそ行政の暴走を止めることは
できなくなります。情報公開の公平・公正さはまさに民主主義の根幹
をなすものであります。
加えて、「情報公開と住民参加」は保坂区長の掲げる基本政策
ではありませんか。その基本が崩れているにもかかわらず、区長は
何ら手を打とうとされない。
今後どうやって情報公開制度の公平・公正さを担保されるのでしょうか。
私たちの会派では、これは情報公開条例に罰則規定がないからだと
考えます。
また管理職を含めて職員全体に公務員の基本である法令に従って
仕事をする態度が軽んじられています。事件・事故が発生する原因は、
ほとんどすべてが決められた手順や点検を怠っていることから始まって
います。
4月には人事異動が発令されて新たな職場につく管理職も大勢おります
が、こういう時代だからこそ、また新しい区長だからこそ、基本に忠実に
仕事と取り組んでもらいたいと思います。
その他についても、川場移動教室についても中止を求め、より安心な
移動教室につとめることを求めます。同じく池尻の複合施設についても
3階、4階部分の用途変更を求めておきます。
詳細についてはここでは繰り返しません。
なお、川場村に関しては昨日、群馬県が川場村を流れる薄根川など
8つの川での、来月からの釣りを自粛するよう、それぞれの漁協に要請
したというニュースがNHKで流れました。
それによれば、先月から今月にかけて県内の川や沼で魚に含まれる
放射性物質を県が検査したところ8つの川と一つの沼で、ヤマメや
イワナなどから1キロ当たり105ベクレルから490ベクレルの放射性
セシウムが検出されたそうであります。
これは今の国の暫定基準値を下回るものの、来月から導入される
新しい基準の1キロ当たり100ベクレルを超えているため、群馬県は
昨日、それぞれの川や沼の漁業共同組合に対し、ヤマメやイワナなど
食用にする魚の釣りを来月から自粛するように要請したということです。
その中に、先ほども述べましたが、川場村のふじやまビレッジ近くを
流れる薄根川も含まれております。
以上のようなニュースのように今後いろいろなことがわかってくるかも
知れませんが、その時では遅すぎることもあります。
保坂区長には是非世田谷区の未来を担う子供たちの安心・安全のため
に今一度川場村の移動教室の再考を求めまして、反対意見とします。
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