24日、本会議初日に行なわれた会派の代表質問(大庭正明議員)
の質問原稿を以下に貼り付けます。
世田谷区の庁舎、今、何が問題なのか?
多額の税金を使う案件なので、大勢の区民の方に関心をもっていた
だきたいです。
インターネットの議会中継はこちらから。
(一番上の「再生」をクリックして、最初から40分ぐらいのところから
大庭議員の質問が始まります)
では、お時間のある方、ぜひ、以下の質問、お目通しください。
↓ ↓ ↓
●続いて、本庁舎問題について伺います。保坂区長に伺います。
●先週の木曜日、2月18日に、ともに政治団体である「保坂展人と元気印の会」および、「たがやせ世田谷区民の会」主催によるシンポジウムが北沢タウンホールで行われました。
●保坂区長もパネリストとして出席しています。出席というより、保坂区長の会そのものと言ってもいいくらいです。
●シンポジウムのテーマは「暮らしやすさ」の都市戦略としてポートランドに学ぶまちづくり、ということでした。
●そこでは明大の小林正美教授による、ポートランドの報告、次に保坂区長による「世田谷区でめざす住民自治のまちづくり」の基調報告があり、そののち社会学者の宮台真司氏や東洋大学の講師であり建築家でもある、藤村龍至氏を交えてパネルディスカッションが行われました。
●しかし、この報告会の本当の目的は何だったのでしょうか。このことについて、以下お尋ねします。
●実は第一部と第二部との間に約20分の休憩時間があったのですが、そこで、学生が考えたという新たな本庁舎の立体模型が4つ展示され、同時に人気投票が行われたそうです。
●一体、これは何事なのでしょうか。本庁舎の4つの立体模型とは何なのでしょうか。
●ここでお断りしておきますが、誰がどこで、何をしようと、それは自由です、他人が口を挟むことではありません。ましてや若い学生が本庁舎について関心を持つことは大変うれしいことです。たとえそれが、少々おフザケであったり、お祭りであっても自由だと考えます。
●しかし、そこに世田谷区長が出席していたとなれば、話はガゼン変わってきます。それなりの公正さは求められるはずであり、学生ゆえの勘違いに対しては、正しい情報を提供する義務が区長にはあると思います。
●しかもそれが世田谷区の財政上、また災害対策上、最上位に位置する問題となれば、なおの、ことです。そのことを踏まえて、保坂区長に伺っているのです。
●さて、これが当日のパネルディスカッションの写真です。保坂区長が笑顔で後ろに映し出された表を見つめています。
●そしてこの後ろの表は何なのでしょうか。この表を正確に見やすくすると、この画像になります。
●この表は、休憩中に投票が行われた本庁舎の4つの立体模型に対する人気投票であり、下の数字がその投票数の結果を示しております。
●さて、不思議に思うのは、なぜ学生の皆さんは、完全保存、部分保存、新築中庭、新築高層という4つのパターンに絞りこんだのでしょうか。
●通常、全部新築としてゼロベースから考える方が、発想の自由度は広がるはずですから、不思議だなぁと思うのです。
●まず第1案である「完全保存」。実はこれ、この表で見る限り、平成27年3月に区が公表した、あの10パターン中の5番にあたります。完全保存の場合、誰が考えても同じパターンにならざるを得ないのです。
●これは区の説明資料によれば、「第一庁舎及び第二庁舎及び区民会館を保存改修する場合」、に相当します。
●しかしながら、これが可能な条件として、まず第一庁舎と第二庁舎の間の区道を廃止すること、これには周辺住民の同意が必要となりその時期の見通しがつかないこと、さらに中庭に1000平米の仮設庁舎を建設する必要とあります。あわせて敷地外に約4年間、仮設駐車場も確保する必要があるとなっています。
●そして第一庁舎及び区民会館は現状では既存不適格なので、減築、減らす建築という意味ですが、減築が必要と記載されています。さらに加えて現状では仮設駐車場が確保できない。と結論づけているのです。要は不可能なプランなのです。残念ながら。
●このことは明らかだったはずです。当然、保坂区長も知っていたはずなのに、何ゆえ、ここで出てくるのでしょうか。こういうことを、区長の政治団体が企画するなら、事前の調査や情報を学生の皆さんに伝えるべきではなかったでしょうか。
●それでも17票もとっているのですから、一体どのようなプレゼンテーションが行われたか、疑問です。
●続いて第2案となります、「部分保存」とやらですが、これも平成27年3月の10パターンのうちの4のbにほぼ相当します。すなわち「第一庁舎及び区民会館を保存改修する場合」、と同じです。これも、区道を廃止し、中庭に1000平米の仮設庁舎、敷地外に仮設駐車場が必要だが適地はない。減築も必要。すなわち1と同様、不可能なプランなのです。さらには、不可能な条件が仮にそろってもコストが一番高くかかるというのが区の説明です。
●実はこれ、この表が示す通り、最多の54票を集めています。先ほどの写真で保坂区長が満面の笑みを浮かべて見つめているのはこの結果だからではないでしょうか。そんな感じがしてならないのです。もちろん推測ですが。
●次に第3案は、昨年9月に出され、議会から大問題にされた配置パターンに似ています。これは議会側から分散庁舎はダメという、ダメ出しの案です。
●そして最後の第4案は、これも昨年の10パターンの中の1のCに配置的には似ていますが。立体模型では、高層とかタワーとかいうほど、高くはなっていないにもかかわらず、高層とかタワーという言葉が付けられています。ここにも偏った印象が与えられているように感じます。
●ただ、10パターンの1のCであれば、区の説明によると、「全面的に建て替える場合」であり東敷地に庁舎機能を集約する場合、となります。総合評価では、「本庁舎等が抱える課題を解決でき、東敷地において一体的な整備が可能。またコストも抑えられる」とあります。
●しかしながら投票結果は、最低の2票。当日はこの第4案については、「全部ぶっ壊しタワーモデル」と言われていたそうですが、保坂区長、それは事実なのでしょうか。伺います。
●それに立体模型も建物をごちゃ混ぜにしたようで、どうなんでしょう。
●この時期に、しかも先週ですよ1週間もたっていない、そんな時期に保坂区長の政治団体が、「完全保存」「部分保存」「新築中庭」「新築高層」という、どういう基準で選んだかも定かではない、名付けられた名称も実際とは懸け離れたような印象を持つ立体模型を作り、区長参加のもと、区民に向けて、人気投票をするというのは、そこに、どう考えてもアンフェアな意図を感じざるを得ません。
●さらに少なくとも保坂区長は、先ほども述べましたが、この1と2については、学生の皆さんに、理想としては理解できても、区として検討した結果、すでに実現性は低いということは、区を預かる責任者として説明すべきだったと考えますが、そういう発言をされていませんよね。伺います。
●次にこれは言わずもがなですが、この1と2については、ほぼ不可能、現実性は非常に低いということは、保坂区長は認識されていますよね。現在も認識されていますよね、確認のために伺います。
●さて2月に公表された、「世田谷区本庁舎整備・検討素材」において、「景観や現庁舎の保存にこだわらず、機能やコスト、工事期間の短縮を優先すべきとのご意見が(議会側から)多く出され、改めて議論を深めることとしました」と保坂区長は述べております。今月のことですよ。しかるに2月18日の集会では、それと真反対の動きに、あたかも拍車をかけるような情報発信をされているようです。どうなんですか。たとえ際立った発言がなかったとしても、黙って区長が笑っていれば、それは黙認したことになるんですよ。
●結果として、区長の政治団体を使って、景観や現庁舎の保存に固執した案こそが民意だと言わんばかりの、世論誘導を、それも、何もしらない学生の力をかりて、押し進めようとしている、オトナがいるのではないのか、そうも疑いたくなります。
●まさに本庁舎問題の迷走を加速させているのは、保坂区長あなたではないのですか。そうは思いませんか。伺います。
(代表質問の原稿、ここまで)
庁舎問題に関しては、うちの会派の質問のあと、他会派の代表質問でも
他の議員の一般質問でも取り上げられていました。
どの議員も、保坂区長の独断と迷走に呆れるばかり、という質問でした。
ただいま、政治家(市区町村)人気ブログランキング497人中、
全国 第1位 です! ただいま激しく順位が入れ替わっています。
どうか、今日もこちら⇒ をクリックお願いいたします!