昨日(3/27)、
「世田谷区議会令和6年第1回定例会」
が終わりました。
私たちの会派は、「一般会計予算案に
反対」し、その理由と意見を、会派を
代表して、大庭正明議員が議場で述べ
ました。
議会中継速報版は、最初から37分進め
てご視聴ください。
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文章にすると長いですが、ぜひお読みい
ただけたらと思います。
青字部分だけでも!
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一般会計予算案に反対の意見開陳
大庭正明議員
●令和6年度一般会計に反対の立場から意見を申し上げます。
●今回の予算案は、「身近な地区の防災力を高める予算」との副題がついております。
●能登半島地震では新耐震の家でさえ、潰れたとのことです。
●おそらく、首都直下地震は東京で長く暮らしている人にとっても、これまで経験したことのない、天地がひっくりかえるようなものでしょう。最悪の場合は。
●過去にも発災直後の質問をしてきましたが、まず、家が壊れる、もしくはガタガタになる、そしてケガ人が出る、電話は通じない、救急車は来ない、病院まで運べない、そのうち死者も出る、どう対応してよいかわからない、まず安置所に運ばなければならない、安置所はどこか、区民会館、それがどこにあるかほとんどの区民は知らない。検案・検死の医師が来ない。そして誰が運ぶのか。
遺体収納袋はどこにあるのか、人間は死んでから2時間たつと死後硬直が始まると言われているなか、家族は悲嘆と混乱に襲われます。また火災が発生しているかもしれない、どちらかに逃げなくてはならない、家は壊れている、中に入ろうにも揺れが断続的に起こり中にはいれない、電気は停電、スマホにはまだロクな情報はない・・・どうします?
●一方で、家の中はグチャグチャだけど、ともかく家はしっかりしている、ケガもなく、という家庭もあるでよう。元気な人は隣近所の救助や世話をするでしょう。
●被害の程度や状況はまさに千差万別であります。
●そして落ち着いたあと、最初の問題となるのは2つ。建物の瓦礫とご遺体の扱いをどうするかという問題です。
●共通するのは、道路が通れないことには先に進めないということです。道路が災害時の最重要の公共施設であることは能登半島地震をみるまでもなく、明らかです。
●「身近な地区の防災力を高める予算」といいますが、公、おおやけの部分の責任はどうなっているのでしょうか。
●避難所としての公共施設の整備は足りているのか、そもそも物資搬入の主要生活道路は機能するのか、事務機能としての「罹災証明」は出るのか。等々。
●しかるに、保坂区政の13年間は、あの東日本大震災の直後に誕生したにもかかわらず、恐ろしいほど首都直下地震に対して、無頓着すぎたのではないでしょうか。
●平成20年、2008年ころには新庁舎の骨格は既にできており、当時の建設費は約205億円、その他備品等を入れても240億円という段階にまで進んでいいました。
●しかしながら保坂区長は就任後に、その庁舎建設の中核となる部署である「庁舎計画担当部」を廃止しました。
●これは、世田谷区の行政力を弱体化させたとしか言いようがありません。また、この時なら240億円で完成できたはずであり、それを保坂区政は貯金に回しました。その結果、貯金は増えたものの建築資材費は高騰し、円安が進行しました。保坂区長が就任した2011年の1ドルは75円、そして2015年でも125円前後でした。
●保坂区長が庁舎建設の必要性を自覚したのは、区長就任5年後の平成28年、2016年の熊本地震からでした。しかも餅は餅屋にまかせておけばいいものを、「中庭から見える空間特性」とやらを持ち出して、意味のない議論を続け、時間を無駄にする一方、設計内容を複雑にし、工事遅延の原因を作っていったのです。
●予算委員会の質疑で、大成建設の工事能力と工程管理の関係を見抜けなかったと答弁していましたが、それはそもそも、保坂区長が新庁舎建設には後ろ向きであり、関心すらなかったからではないでしょうか。
●今回の遅延についても、大成建設が全面的に悪かったと言っているなら、なぜ和解が必要なのでしょうか。実際には世田谷区にも非があった、というなら理解できますが、疑問です。
●保坂区長の13年間は、自身が責任を取るような事業はなるべく行わず、責任を伴わないでマスコミ受けする事業には積極的に臨むというのが基本パターンです。そして自身の責任を逃れるためには国の支援が必要だとか、国にも責任があると、話を大げさにして、問題を混乱させる傾向があります。
●その、好き嫌いの象徴的事例として恵泉通りの問題が挙げられます。保坂区長はこの問題について何も知らず、知ろうともせず、解決に向けた熱意も見せません。
●代執行の手続きを進めれば、問題は解決するはずですが、何年にもわたって取り組もうとしません。
●世田谷区長としての責任よりも、自身の政治的利益にこだわり、行政をゆがめているのではないでしょうか。
●さて、災害対策ですが、これは能登の現状を見ても、過去の災害を見ても、職員のみなさんは大変な思いをすると思います。
●通れる道路は通しておかないと、苦労するのは区民であり、世田谷区で働く職員の皆さんです。
●さて、AIなるものが出現、進化する時代となりました。そこで、何百ページもある地域防災計画を読み込ませれば、災害時のご遺体の安置の方法や場所、スマホで聞けば答えてくれます。その他、災害に関することを全部答えてくれます。もちろん電気や通信が安定していればです。このことは必要な要望として申し上げておきます。
●実際、現在読み上げているこの反対意見はチャットGPTを使って、推敲をさせています。
●以上、縷々申し上げてきましたが、行政は、特に執行機関である区長は好きなことだけやっていれば良いということではありません。また、時間は永遠ではありません。常識的な時間感覚は区民のみなさんと共有しなければなりませんし、区長の任期が4年というのも、一つの時間制限です。
●合理的な時間制限、合理的な判断は行政執行の基盤であり、合意形成の原点であります。
●もし首都直下が実際に発生すれば、能登半島でも起こっているように、なぜ自分の家が半壊なのか、隣も同じなのに全壊じゃないかと、区民が担当職員に怒りをぶつけることは容易に想像できます。
●それでなくとも複雑な地形の上に家屋があるのが世田谷区です。その時に、恵泉道路のような事例が、良い影響を及ぼすでしょうか。
●これらを踏まえ、保坂区長の、世田谷区を弱体化させる政治姿勢には賛成できませんし、その区長が作成した予算案にも賛成できません。
※ このあと「チャットGPTを使って、
小学生にもわかるように反対意見を作っ
てみた」というものを発表しています。
意図するところは同じですが、子ども向
けの意見表明となっていて、わかりやす
く、面白いです。
別途、アップしたいと思います。
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