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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

ねばぎば 新世界

2023-02-21 22:48:26 | 邦画
CSの衛星劇場では拾った邦画です。
“当方未熟な年寄り、喧嘩喧嘩に明け暮れて、ついたあだ名が新世界の勝吉、潰した組は数知れず”っていうのは主演の赤井英和の口上台詞
そして
“梅に鶯、牡丹に虎、勝吉にコオロギやん”っていうのが上西雄大さんの口上
って事で舞台は大阪新世界
八尾の朝吉さんではないものの
この映画完全に勝新さんの「悪名」のオマージュ作品として作られた
人情アクション映画
 
上西雄大さんはもうオールインじゃなかったライツキューブの仁侠Vシネマでは私にはお馴染みの役者さんだと思っていたら
小さな劇団立ち上げてさらに自主映画つくってその時の映画タイトルまんまのプロダクションで映画製作を続けていらっしゃる才人だったんですね
 
赤井英和さんと上西雄大さんを新世界に置いて今作はインチキ新興宗教をぶっ潰すお話ですし
さらに上西さんのお付き合いって事でVシネマでお馴染みの連中が脇を固めているもんだから、何せ小沢仁志さんまで出演されてらっしゃるから私にはとっつきやすい作品だったし
新世界を舞台にしてるだけあってじつに昭和の匂いのする映画
そう完全にお話自体もじつに古臭いシノプシスで綴られて行く
唯一の難点は昭和のいわゆる90分で納められてるプログラムピクチャー映画と違ってそこは令和ですから108分も尺があるのね
 
ちょっと長かったけどまぁこんなもんだろうなぁ
タイミング的にも新興インチキ宗教を敵に持ってきたとこが先読みだったのかなぁ
かなりなミラクルですよね
殴り合いって言ったら赤井英和さんありきであて書きした作品なんでしょうね
「悪名」だけで無く、ブルース・リーとか東西を問はずにいろんな作品jをオマージュしてるようなシーンも散見できましたし
Vシネマではさほどアクションを見せない上西さんも楽しくアクションしてたし
できれば令和版「悪名」みたいにVシネマでいいからシリーズ化しても欲しいような作品でしたねぇ
 
2021年製作、日本映画、10ANTS作品
上西雄大製作、脚本、出演、監督作品、リー村山アクション監督・出演作品
出演:赤井英和、田中要次、菅田俊、有森也実、小沢仁志、西岡德馬、坂田聡、徳竹未夏、古川藍、金子昇、神戸浩、長原成樹、堀田眞三、伴大介、剣持直明、國本鍾建

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夜を走る

2023-02-21 17:22:40 | 邦画
日本映画を積極的に見て行こうっていう企画で視聴した作品でしたが
見てるうちに前半と後半の作風の変わりようにびっくりさせられます
さらにこの作品を作ろうって言う企画が始まった時点で大杉蓮さんが製作に関わられていたようで
見終わって調べたら企画が通ったのが9年前で、大杉漣さんの死をのりこえて完成した作品という事で
献辞も弔辞もどこにもないものの企画者としてエンドクレジットに大杉漣さんのお名前だけが
って事でこの監督の「教誨師」で遺作となった大杉漣さんの意思が今日に繋がったようで
その関係なんでしょうかほんのチョイ役ですが松重豊さんがもうきっちりとしたハマり役で登場されていましたねぇ
 
都市は特定されていませんが、ある郊外の鉄屑工場で働く二人の男がこのお話の主人公
40過ぎの中年で実家に暮らしながら、不器用で上司にも取引先にもバカにされている足立智充演じる秋本と、妻子を持ちながら気ままに人生を楽しみながら要領よく人生を謳歌している玉置玲央演じる谷口の二人はそんな変わらずな日常を過ごしてきていた
仕事帰りに呑んで帰るある夜の出来事をきっかけに、彼らの日常と人生は大きく動き出す・・・
 
そんな退屈な代わり映えのしない日常を延々と前半は点綴していくのだが
ある夜の出来事とは、殺人事件であり、谷口が誘った取引相手の新人営業ウーマンをなんとかしようってしたものの
そう殺人で誰がどうして殺したかは全く最後までこの映画では、その謎は語られることはないんですが
その死が発覚してからは物語が全く想像できん方向に進んでいく後半が何とカオス
 
時代を反映させたのじゃないかと思われても仕方のないような新興宗教が秋本を救うのである。それも精神的に
って言うか教祖役の宇野祥平さんがすごすぎでしょう、完璧なハマリ役
まぁ死体の処理として谷口と秋本はパワハラ上司のクルマに死体をのせるものの
ゴルフに行きたい社長はなんとチャイニーズのなじみの故買屋に死体処理を頼むと
それをネタにして松重豊さんが八千万円要求してきて
突っぱねたら工場に死体を戻されて、ついに警察が動き出し・・・
 
前半の鉄屑工場自体が人間社会の縮図を構成していてわかりやすい語り口だったものが
後半は新興宗教を持ち出したりしてきて
それに振り回される秋本っていうか
谷口は警察に事情聴取を受けるものの家庭っても夫婦共々嘘で固められたものではあるものの
それを守るために完全に嘘で固めた証言で罪を逃れ果てる
って言う人間社会の汚い部分の縮図を構成してるとこがすごい
嘘が嘘を生み、強い者が弱い者を叩く現代社会の歪の中で人は生きて行かねばならないって言いたかったのかなぁ
って私はみて取ったんですが
見た人間それぞれが社会人としての立場や生き方で見方はいく通りもあるんだって言う終わり方でしたねぇ
 
2021年製作、日本映画、「夜を走る」製作委員会作品
佐向大脚本・監督作品
出演:足立智充、玉置玲央、菜葉菜、高橋努、⽟井らん、坂巻有紗、山本ロザ、信太昌之、杉山ひこひこ、あらい汎、潟山セイキ、松永拓野、澤純子、磯村アメリ、川瀬陽太、宇野祥平、松重豊
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