1981年にセルビアの国境に位置するブコバル
ここで今までは他民族同士で生活していたがクロアチア共和国は旧ユーゴから独立宣言して
ユーゴ人民軍とセルビア武装勢力とが戦端を開いた事実をもとにして
作られたフィクション映画。
現代クロアチアにクロアチア言葉を流暢に話すアメリカ国籍の自称ジャーナリストのオリビアって言う記者がブコバルの戦闘の記事を書くために訪れて
その戦闘に加わった5人の生き残ってる連中を訪ねていく形で
その5人が語るお話をブツ切りでブコバルでの戦闘映像がインサートしていく風変わりな戦争映画
冒頭に語られてるこの戦争についての梗概ではユーゴスラビア連邦軍は3万6千の軍隊を組織、対しクロアチアは1,800人の義勇兵で戦いを挑んだようで
圧倒的な物量の差であるものの・・・
実際にこの目で見たわけではありませんが
ニュース映像とかを繋ぎ合わせて見ているとこの映画の戦闘シーンは現在起きてるウクライナの戦闘ってたぶんこんなんなのだろうなって思いながら見ていた
って言うのもクロアチアはほとんどゲリラ戦術でバズーカでは戦車を一台また一台って潰していく戦闘シーンが多かったからだろうか
そんな過去の戦争を一人で調べていくオリビアはクロアチアの防衛軍に所属していたセルビア人のヨシペと仲良くなり彼を通じて
当時靴工場の工員ドゥギの足跡を探していくんですね
ってことで自ずと戦闘場面もこのドゥギとヨシベを中心に描かれていくわけですが
そんな中で心を通わせついには体を重ねてしまうヨシベとオリビアでしたが
実はオリビアはトゥべの子供だったことがわかり幼児だった彼女のことを思い出すヨシべ
それぞれの過去が重なったもののそれは二人の別れを意味しオリビアは父親トゥべの足跡を辿る旅だったんですね
まぁ同じ地域によって生活しながらも国籍とか民族が違っても友情関係とかで繋がっていた人たちが一夜にして敵味方となって戦闘を重ねていくうちに友情が憎悪に変わって行ったりと人間が国によって翻弄される姿を描いた地味な作品というか重たい映画でもあった
ある意味DVDのウリは完全に戦争映画にしてるのは間違いではないものの
これは戦争映画って言うジャンルにいれてよかったのかなぁ
2022年製作、クロアチア映画
エドゥアルト・ガリッチ脚本・監督作品
出演:マルコ・ペトリック、ジブコ・アノチッチ、アンドレイ・ドキッチ、ザラ・ジュリッチ
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