一月の衛星劇場の“幻の蔵出し映画館”の放送枠で拾った二谷英明さん主演の1959年製作の未パッケージ作品
川地民夫、二谷英明、水島道太郎、宍戸錠、筑波久子と言った連中で構成されたモノクロ刑事ドラマ。
南田洋子さんも特出枠で二谷英明野恋人役出出演されてる
当時としては日活として他社からスカウトや日活ニューフェイス一期生とかで作っていた作品
なんと熊井啓が脚本を書き、野口博志が監督を務めた85分の作品
恋人が“一番欲しいのはお金”って言うTVニュースを見て、大阪に飛んで
麻薬ルートで稼ごうとして刑事を殺してしまった若者川地民夫が刑事の拳銃を持って
横浜の銀行強盗に入り、支店長を銃殺し追ってきた県警パトカーを振り切り
横浜駅から特急“つばめ”の上りに飛び乗り逃走
その一報を受けて東京駅で”つばめ“を待ち受ける刑事達を尻目に
乗客の学生服を奪いそれに着替えて逃走した川地民夫
拳銃の線状痕から大阪と横浜の拳銃の一致から川地民夫と割り出した警視庁の一課は川地の姉の家を張り込むものの
見事に裏を書かれてしまう刑事達
この姉を演じているのは高友子さんという新東宝の大蔵貢の息子さんと結婚された方だそうで
けっこう女優期間の短い人だったようで、個人的にはお初で今んところ最後でもある女優さんになるのかなぁ
川地の恋人役の筑波さんも活躍の場をアメリカに移されてからの筑波久子しか知らない私には日本での女優筑波久子の作品はお初になるのかな
宍戸錠さんも一課長での出演で頬にはまだシリコン入れる前だったようで普通の御顔でしたねぇ
っていうことっでニューダイヤモンドラインに乗っかる4年くらい前の作品ですものね
いちおうドラマとして刑事達を主体に描いていくものの犯人側の犯罪に走ってしまう社会の歪みみたいなものを並行しては描くことによって
”罪を憎み人を憎まず“って言う刑事の捜査基本を描いた作品だったようですね
クライマックスでのオーケストラの演奏と追い詰める刑事とのベートーベンの音楽がスリリングで緊張感をも生み出していましたが
犯人を逮捕するのは多摩川土手でしたねぇ
59年の電車っていうことっでみんなチョコレート色一色だったんですね
こう言った古い作品で自分のよく知った繁華街(新宿)の当時の姿が見られるのも一つの楽しみでもありますねぇ
1959年製作、日本映画、日活作品
熊井啓脚本、野口博志監督作品
出演:川地民夫、二谷英明、筑波久子、高友子、高品格、天草四郎、徳田健吉、土方弘、宍戸錠、弘松三郎、雪丘恵介、長弘、馬瀬良雄、紀原耕、田中正之、三原一夫、八代康二、宮原徳平、柳瀬志郎、木崎順、大治誠、水島道太郎、南田洋子(特別出演)